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We are Para=Bola

Parabola を飲みました!という話。

名門 Firestone Walker  の Parabola Imperial Stout 2022年版を飲みました。

品のあるラベル

クラフトビールファンの諸兄には毎年恒例というところがある銘柄かと思いますが、不肖ヨあら、今年が初 Parabola でした。

いやーー、美味い。

毎年レシピや製法が異なるようですが、今年はバーボン樽熟成100%. それだけに、鼻を近づけるだけで樽香が明確に感じられます。エステルもいます。こういう銘柄は、たとえ家飲みであっても非日常を楽しませてくれるものであり、大変良いですね。

少量を口に含むと、存外にフルーティな印象も出てきて、ラズベリーソースのような芳醇さが印象的です。一方で、ある程度の分量を口に含んでグイとやると、ブラウニーのようなチョコレート菓子のニュアンスが出てきます。そして、後から鼻抜けに上がってくる香ばしい風味には、珈琲の香ばしさも感じる。

こういう、原材料そのものでなくソースとか菓子とかが連想されること自体が、その銘柄が濃厚な甘味とボディを伴っているゆえのことかもしれないですね。

度数14%の銘柄ということもあって、アルコールの刺激と温かみは明確に感じます。しかし、それが決して嫌なハードさには結びつかない。口内で楽しめる液体の粘度と重厚ボディな飲後感は、適度な刺激と相まって一種のリズム感を生んでいて、むしろ心地よくすら感じます。当たり前に重いのだけれど、バランスと旨さが勝ちすぎていて、グングン飲み進めてしまう。ちょっと、脱帽ですね。 

賞味期限は10年、2032年ということで、熟成してみても楽しい銘柄なのかな、と思いました。年代ごとの比較もいいと思いますが、家族の記念日と一緒に買って、10年後に開栓、というのも良いのかもしれません。年代比較もいいですね。

年代による熟成というのは、伝統的なビールの世界においてもベルギービール等で楽しまれている印象がありますが、昨今のインペリアルスタウト/ポーター銘柄の盛り上がりにあって、なお今後注目が集まっていくジャンルかと思っています。

最近楽しんだ例だと、アンテナアメリカ(ナガノトレーディング)が Founders KBSの 2018, 2019版を同時にリリースしてくれたことがあり、状態の比較が楽しめました。特に輸入銘柄の場合は、インポーターさんが企画ちっくにそういう仕入れ方を工夫してくれたりなどすると、とてもありがたいですね。

今回の Parabola は、まじめなおかし、でお馴染み(?)高知県の野村煎豆加工店のミレービスケットと一緒にやりました。ミレービスケット、美味いんですよね。ちょっと年齢とともに油がきつくなってきてはいますが、最近は普通のスーパーでも小さい4袋綴りのタイプが手に入ってありがたい。この油は、豆製品を加工した後の油だそうです。根拠はないですがヘルシーな感じがしますね。

同種のおやつとしては味のしっかりしたミレーですが、 Parabola にはもっと濃厚な、チーズや洋風の煮込みを肴にしないと負けてしまうような印象も受けました。逆に、ミレーやリッツに何かディップするようなのがいいのかもしれないですね。その辺は、ZINE『ビールの放課後』創刊号のビールと料理の合わせ方特集を読んで勉強したいと思います(唐突な宣伝)

品名の「ミレー」って、《落穂拾い》の仏人画家・ミレーなんですかね、それとも、《オフィーリア》の英国人の方のミレー(ミレイ)なんですかね。私は、卒論で扱っただけあって、どちらかというと後者のミレーの方が好きです。でも、桐谷美玲も好きです。

以上


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