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【vol.13】吉田一也の肩関節機能評価

今回の記事では、吉田がよく使っている評価法についてご紹介します。

この評価が絶対ではないです。ただ、疾患にとらわれずに肩関節機能をみようとすれば、おのずと今回の記事で取り上げるような評価も必要となってくると思います。

画像や動画を参考に、ぜひ実践してみてください。

<記事内容>

・肩関節疾患とは
・肩の基本的な治療方針
・肩の治癒過程
・痛みについて
・関節拘縮について
・肩関節複合体について
・肩甲骨運動の基礎
・鎖骨運動の基礎
・肩関節運動の基礎(屈曲と外転)
・肩関節の屈曲運動
・肩関節の外転運動
・肩甲上腕関節へのアプローチ

まず、いきなり評価の方法を紹介するのではなく、「なぜその評価が必要?!」が重要だと考えているため、簡単ではありますが、

肩関節疾患についての概略や肩の治癒過程などについて解説します。

いくら良い評価やアプローチであっても

不適切な時期での評価やアプローチは、逆効果であることもあります。

まずは、肩関節疾患に対する基本的な考え方について紹介します。

<肩関節疾患とは>

画像1

肩関節疾患とは、主に下記のような肩甲上腕関節周辺での傷害や障害を指すことが多いです。

画像2

その中でも「3. 肩関節周囲炎」は、

非常に都合の良い言葉です。

なぜ、都合が良いかと言うと、

肩関節に何らかの炎症があれば肩関節周囲炎

だからです。

上記の画像のその他の疾患をみていただければ分かるように、疾患名をみれば、どこの組織に問題があるのかが分かります。

しかし、肩関節周囲炎という名前だけでは、どの組織に炎症が起きているのかが分かりません。

一般的に、肩関節周囲炎には、下記のような疾患が隠れていると言われています。

画像3

肩関節腱板炎いわゆる五十肩が多いのですが、

烏口突起炎や臼蓋上腕靭帯損傷なども硬関節周囲炎に含まれているのです。

肩関節周囲炎では、

疾患名で、評価法やアプローチ法を決めることは危険です。

なぜならば、疾患名だけではどの組織に問題が生じているのかが分からないからです。

肩関節腱板炎に対する評価やアプローチと、烏口突起炎に対する評価やアプローチは、違うはずです。

疾患名にとらわれず、肩関節機能をしっかりと評価し、問題を起こしている組織を特定し、その組織に対してアプローチする

必要があると考えます。

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