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【それは「思いつき」それとも「アイデア」?】

「思いつき」
検証されていない実現可能性の乏しい妄想に近い発想。

「アイデア」
文脈と目的があり実現可能性を伴った、ユニークな発想。
と仮に定義してみましょう。

新規事業のアイデアを生み出す上でこのバランスがむずかしいところです。
「アイデア」は実現可能性が高いだけに既に誰かが行っている可能性が高いと言えます。みんなが良いアイデアだね!というものはだれかが、どこかで良いアイデアと思っているため、すでに実行されている可能性が高いものです。

一方、直感的な妄想にも似た「思いつき」は根拠も脈略もないように思え「単なる思いつきだろ!」と一蹴されることが多いのですが多くのイノベーション、例えばウォークマンやAirbnbは当初、当初誰も使わないと一蹴されされています。
「思いつき」と「アイデア」どちらも尊重すべきですが、ビジネスの世界において「思いつき」ばかりではお仕事になりません。

「思いつき」の構造をわかりやすく説明すると「漫才」が似たようなパターンだと気が付きました。

「なんでやねん!」と言われるような妄想や馬鹿げた発想「思いつき」と、それを収束させるツッコミ。
「漫才」はこの拡散と縮小で成り立っていてボケが飛躍すればするほどユニークで面白くなりますが、突っこまれないと面白さが伝わりません。

この構造は最先端の脳科学でも似た様なパターが見られます。

今まで脳は右脳左脳で創造性と論理性と大きく分けられていましたが、ハーバード大学のロジャー・ビーティー博士の最新の脳科学では3つの機能で説明されています。
・デフォルトモード・ネットワーク=自由で創造的
・エグゼクティブ・コントロール・ネットワーク=評価
・サライアンス・ネットワーク=仲介
ざっくり言えば、妄想と制御を高速回転することが創造性だといえます。

新しい価値を生み出す環境では「思いつき」と「アイデア」両方含めて思考を拡散し、実現に向けて収束する。このパターンを前提に進めていく必要があると感じています。


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