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彼女はきれいになっていた。

今日会った友だちが、あか抜けていた。

高校生のころからの友だちで、ずっとロングヘアを丁寧に手入れしている彼女。「あんまり化粧映えしないから」とメイクは薄かった。

それが、今日会ったら、なんだかちがう。

まず服が大人っぽくなってるし、色も素材も似合ってる。彼女はコットン100%のものとかより、もっとさらさらしてるものや、とろみのある素材が似合うんだと気づいた。

メイクもはじめたばかりのひとが陥りがちなけばけばしさは無く、ちょうどよくされていて、表情が明るく見えた。ハイライトの入りかたとかが、絶妙。

「すごい、きれいになってる!」
賞賛すると、彼女は笑って言った。
「くりのおかげなんだよ」

不思議がると、教えてくれた。
前に彼女が泊まりにきたときに、わたしが彼女にしたメイクしたことがあった。それで、じぶんでもやってみようと思ったそうだ。

たしかにそんなこともあった。もったいないと思って、お願いしてわたしのメイク道具でやらせてもらったのだ。わたしはすごくメイクがうまいわけじゃないけど、でも不思議と「こうしたら映えるのに」ということはわかっていた。

あと、ゆうこすのメイク動画も見せたことがあって、それも見て参考にしていると教えてくれた。じぶんで調べて、アイテムを揃えて、いろいろ試しているらしい。メイク用にアプリも見つけてダウンロードしていた。きっと、失敗もあったろうな。でも、似合うものを見つけると楽しくて、だからちょっとずつ進めることも知ったんだろうな。

もともとイラストを描くのが得意な彼女、顔をキャンバスだと思うと上手くできるようになって、コツが掴めたらしい。

もはやズボラなわたしより、だいぶ上手い。

じぶんがきっかけになって、彼女が着飾ることを楽しんでくれてることが、たまらなくうれしい。

彼女本人が楽しんでくれるんだと思うと、さらに勝手に考えてしまう。柄物だったら、大きめの花柄とか似合いそうだなとか。てろんとした、無地のトップスにビジューがついてるのもいいはず。スカートはちょっと長めの丈。

妄想して話していると「今度一緒に服買いに行ってほしい」とお誘いしてくれた。じぶんの服はともかく、他人の服なら見る目がある気がする。

どんなじぶんになりたいか。イメージしたら、あとは試行錯誤するだけ。失敗もハプニングも含めて、楽しんで経験値を積んだらいい。

わたし自身、そうやってもっと経験値を積んでいこう。近くで誰かが進んでいると、刺激になって、わたしも頑張れるなあ。

刺激を与えあって、パチパチしゅわしゅわして、もっといいわたしたちになりたい。

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