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  • アセクシャルの私が日々感じていること

    アセクシャルと自認した私が日々感じていることを綴ったノートをまとめました。

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そもそもの話-アセクシャルの私が日々感じていること-

私はアセクシャルを自認しています。 正確には、今はアロマンティック・アセクシャルです。「今は」の理由はまたいつかご説明します。 最初に、大前提の話を。 「アセクシャル」ってご存知でしょうか。 きちんと知りたい方は、ちゃんとしたサイトや本で調べることをお勧めします。私の情報も、ところどころ間違っていたりするかもしれません。 アセクシャルとは、簡単に言えば、「他者に性的に惹かれない」セクシャリティのことで、最近よく耳にするLGBTのようなセクシャルマイノリティのひとつで

    • 蜂蜜色の陽

      • 自分の「つらい」が信じられない~感情VS理性の結末~

        小学生の時、微熱を出した。 不調を訴えて保健室に行って、体温を測って。 けれど、体温は36.9しかなかった。 当時の私の平熱は35.5くらいだったのでそこそこしんどかった気がするのだが、世間の基準で言えば平熱の範囲内だろう。 保健室の先生には、「つらいなら帰ってもいいよ、どうする?」と聞かれた。 私は5分以上、「つらいから帰りたいです」と言えなかった。 途中から、保健室の先生が呆れていたのもわかった。 「私はあなたがどのくらい辛いか分からないから」と言われた。あなたが判

        • 生まれて初めてカメラを購入した

          カメラを購入した。 生まれてはじめてのきちんとしたカメラだ。 写真を撮るのが好きなくせに、スマホで十分だからとカメラを購入したことはなかった。 ちゃんとしたカメラを買おうとすると値段が張る。写真を撮るのが好きといっても、ちゃんと趣味にしている人と違って私のはお遊びのようなものだ。スマホの画質はどんどん良くなっているから、お遊びならそちらで十分。 焦って買うこともない。 働きだして、本当に欲しいと思ったら買おうと思ってはいたが、なかなか踏み出せずにいた。 このタイミングで購

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        そもそもの話-アセクシャルの私が日々感じていること-

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        • アセクシャルの私が日々感じていること
          7本

        記事

          日差しに騙されて 〜会社を辞めた日の日記〜

          朝背負ってきたパソコンを、置いてきた。 妙に背中が軽くて、少しだけ心細い。 会社を退職した。 新卒で入社して、3年弱勤めた会社。 拘束時間や業務内容、精神の限界、いろいろなものが重なって、私は辞めることにした。 自分の持っていた業務を引き継いで、最後の出社の日。 送別会をしてもらい、私は盛大に送り出された。 こんなにしてもらうほど、私は会社に、チームに、何もしていないと思うのに。 今日一日で、いったい何度頭を下げただろう。 申し訳ないとありがとうを、何度言ったのだろう。

          日差しに騙されて 〜会社を辞めた日の日記〜

          「かっこいい」「タイプ」という言葉の意味に違和感を抱えている

          「かっこいい」の意味の違いちょうど東京五輪の開催中、選手たちの活躍が世間を賑わせていたころ。 職場の先輩たちと五輪の話になった。 ある先輩が男子バレーボールを見たという。 珍しく会話に入れるチャンスだったので、話に乗る。 先輩に「バレーの選手、みんなかっこいいよね」と同意を求められた。 もちろん頷く。 私もかっこいいと思う。 頑張っている人というのはみんな総じてかっこいい。 「他の競技にもイケメン見つけたら教えてね、見たいから」 続いた先輩の言葉に、ハッとする。そっちか。

          「かっこいい」「タイプ」という言葉の意味に違和感を抱えている

          「ドキドキしてる?」彼氏からの質問に私はこたえられなかった

          「ドキドキしてる?」 遠い昔に彼氏になった男性に何度も聞かれた。 「ドキドキはしないけど」 私はその度に、同じ返答をした。 高校時代の彼氏に「ドキドキしているか」聞かれた私は、アロマンティック・アセクシャルを自認している。 私のプロフィールやアセクシャルについては、是非過去のnoteを見ていただければと思う。 簡単にいうと、「恋愛をせず、他人に性的に惹かれない」ということだ。 そんな私でも、高校の頃よく遊ぶ仲だった男性に告白されて、付き合うことになったことがある。 当

          「ドキドキしてる?」彼氏からの質問に私はこたえられなかった

          朝の映画とモーニング

          映画館に映画を観に行くとき、私はいつも早朝の回で観る。 もちろんタイミングにもよるので、仕事終わりの夜のことも、昼のこともあるが、ほとんどの場合はだいたい8:00開始の10:00終わりの回で観る。 強いこだわりがあるわけではない。 単に私が朝型の人間だから、程度の理由だ。 それに、お店が開く前の朝に見た方が、そのあとショッピングをしたとしても、用事を済ませて帰ったとしても、午後は家でゆっくりできるな……とか、そういう考えをしてしまう。 そういうわけで、私の映画は早い。 今

          朝の映画とモーニング

          note更新再開の決意表明

          少しずつでいいから、また文字を書き始めようと思っている。 このnoteの更新は、2019年の7月で止まっている。 つまり、もう2年、私はnoteを更新していない。 忘れていたわけじゃない。 この2年の間も、日記のような取り留めのない文章が、iPhoneのメモ帳に着々と増えている。 書いてはいる。ただ、あまりに取り留めがなくて、大した内容でもなくて、発信するようなことでもないかな…と、踏み留まってしまうのだ。 だが、最大の理由はそれではない。 noteの更新が止まった1番

          note更新再開の決意表明

          アセクシャルの違和感との出会い

          どうやら、恋をすることと、カラダのどうこうは、ひどく近しいところにあるようだった。 それに気がついたのは、高校3年の頃。 当時私は、高校2年の秋に付き合い始めた彼氏がいた。何度か友達として遊びに行って、告白されて、付き合った。友達として楽しかったから、別に付き合うのになんの問題もないのだろうと思っていた。 彼と付き合いだして、周りがザワザワし始めた。 正直、彼は校内で評判が良くなかったようだ。まぁ確かに変わり者だった。 そのためか、周りにいろいろ心配された。 「まぁ、なづ

          アセクシャルの違和感との出会い

          人それぞれ理解の仕方

          認知特性というものがあるらしい。 ある本を読んでそのことを知った。 医師のつくった「頭のよさ」テスト~認知特性から見た6つのパターン~ 結構な重さの診断テストがあるのだが、これをやって結果を見て、納得と感動を味わった。 詳しいことは買って読んでみてほしいが、簡単に説明すると、 人には「認知特性」というものがあって、得意な認識の仕方があるのだという。 例えば、駅までの道案内をしてほしいと頼まれたとき、まるで自分がそこを歩いているかのようにイメージできる人がいる。 初対面

          人それぞれ理解の仕方

          女か男かXか

          今回はXジェンダーについて。 anone.というサイト…診断サービス?で、Xジェンダーと診断されました。 正直、なるほどなぁ、くらい。 アセクシャルだからだと勝手に思っているのですが、自分の性に関しては、正直あまり関心がないというか、なんでもいいかなと思っています。 これで性の対象がいたりすれば、戸惑ったり悩んだりするのかも知れませんが、性的なことが絡まない限り、自分の性別ってそんなに大層なことではないのではないでしょうか。あくまで個人的な意見ですが。 学校の制服のスカ

          女か男かXか

          セクシャリティを診断してみた

          anone.という診断サイトを利用してみました。 半分想像通り、半分ハテナ?な感じでしたが、客観的にみた意見が知れて良かったです。 リスセクシャルというのは、初めて知ったセクシャリティなので、面白かった。 Xジェンダーと診断に出たのは、なるほどなぁと、やっぱりなぁの中間くらいの感覚でした。 この辺り、あとで別に書きますが、納得感がないわけじゃない。 診断をすることで、見つめ直すきっかけになったと思うから、その点は良かったのではないかと感じています。 不安がつきもののセク

          セクシャリティを診断してみた

          空気はほんの少しだけ青い

          と、思っている。 多分、空の色が空気中に溶けているのだと思う。空が一層青い日は、青が濃い。遠くに見える山も建物も、薄い雲の向こうに青く沈んで見える。 それはきっと、空気が少し青いからなんだと思う。空気が青いから、世界も青く見えるんだろう。 綺麗だと思う。 透明な青がこの世界のどこにでもある。 特に朝と夕方、青色が深くなる瞬間があって、その時間が特に好きだ。 表すなら群青とか、瑠璃とか、その辺の色なのだろう。 手を翳してみたら、自分の手も青い空気の

          空気はほんの少しだけ青い

          細胞レベルの旅をした

          昨日の朝ごはんは、ピーナッツクリームとバターを塗ったトーストだった。消化されて、もう胃には残っていないだろう。一昨日食べたカレーも、もうとっくに消化されているはずだ。 せいぜい生物基礎レベルの知識だけど、消化された食べ物は栄養として、20μmほどの細胞の塊である私たちを生かしてくれることは知っている。 栄養は私の目の届かない内側で、私を私たらしめる。 あれはきっと、そういう経験なのだろう。 2月の末、原爆ドーム、平和記念公園を訪ねた。日本人として生まれたからには、一度は行

          細胞レベルの旅をした

          「好き」を忘れて自認するまで-アセクシャルの私が日々感じていること-

          中学2年のとき、人生で初めての彼氏が出来ました。 当時、私はその人のことがめちゃくちゃ好きでした。 おや?と思うかもしれません。私はアロマンティック・アセクシャルと自認していると言いました。アロマンティックは、他者に恋愛感情を抱かないから。 とはいえ、当時、私は彼が好きでした。思うに、ちゃんと、好きでした。 アロマンティックは、恋愛感情を他者に感じないので、これだと矛盾です。 (当時私はまだセックスというものを知りませんでした。名前もそれの意味も。性愛抜きで好きだっ

          「好き」を忘れて自認するまで-アセクシャルの私が日々感じていること-