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ダッチデザインってなに?歴史と特徴解説!

Hoi!こんにちは!
オランダの都市を歩いていると、日本では見たことがないような奇抜な形の建物をよく目にします。以前、おすすめ観光地としても紹介した美術館や博物館の外観もなかなかインパクトがありましたよね。オランダデザインはダッチデザインとして世界でも有名であり、革新的かつ実用性でシンプル、それでいてオシャレという特徴をもっています。
今回からはそんなダッチデザインの歴史や特徴、イベントやグッズまで数回に分けてご紹介します。今回はその特徴と歴史を見ていきますよ。


ダッチデザインとは

ダッチデザインとは、オランダの芸術的デザイン流派、特にプロダクトデザインや建築デザインを指す言葉です。オランダで生まれたデザインは基本すべてがダッチデザインと言えますが、その多くに共通する特徴として革新的かつ実用性でシンプル、それでいてオシャレであることがあげられます。

ダッチデザインの歴史

90年代に起源をもつダッチデザイン。
当初からシンプルさ、ユーモアと耐久性を特徴としてきました。
再生資源や古い素材を斬新でユニークな方法で使っていたものの、実用性には富んでおり、当時から根本の考えは変わっていないことがわかります。

植民地時代の影響


20世紀初頭のダッチデザインは当時のオランダの植民地からの影響を色濃く受けていて、例えばインドネシアのバティック技術の影響などが代表的です。

De Stijlの登場

1917年にTheo van DoesburgをリーダーとするDe Stijl誌(会社の名前でもある)が創刊されたことによりオランダのアート界に新しい風が吹きました。
De Stijlが生み出した新造形主義では抽象的で幾何学的な形が絵画よりも建築に多く取り入れられ、すっきりとした原色で表現されていました。彼らは水平・垂直・アシンメトリー、三原色を原則としており、オランダの世界遺産のうちの一つであるシュレッダー邸は彼らの代表作です。

モダニズムの影響
20世紀に入るとモダニズムが取り入れられ、アートは建築、ファッション、グラフィックデザインを通じて世界に貢献すべきだという基本が貫かれました。
このあたりで産業界の影響を受け、これまでよりも一段とシンプルで実用的、機能的なデザインを生み出すことを目指すようになるのです。オランダ人の根幹の気質にも見られるように、不必要なものを排除し、合理化されたシンプルさが良く表れています。

デザインでオランダ人を豊かに

さらに20世紀の半ばは戦後の社会を再建することに力が注がれ、デザインを通じてオランダの生活の質を向上させることを目指す動きが現れました。
質が良く機能性のいい家具などのインテリアを通してオランダでの暮らしを豊かにすることを目指したStiching Goed Wonen(直訳:いい暮らし財団)がその代表例です。

Droogの登場

20世紀後半では1993年のミラノ・デザイン・ウィークで開催されたDroogというデザイン集団(オランダ語でDryの意味)のショーをきっかけに大きなムーブメントが起こりました。彼らのシンプルでユーモアのある作品はオランダ人デザイナーたちに大きな影響を与え、今日でもオランダの、また世界のデザインの最先端を走っています。
Droogのウェブサイト:


ダッチデザインを支えるオランダの教育

オランダのこの豊かなデザイン文化はデザイナーを育てる強力な教育システムによって支えられています。
Design Academy Eindhoven(デザイン・アカデミー・アイントホーフェン)は、多くの有名デザイナーの出身校で、世界的に評価の名門デザイン大です。
デン・ハーグにあるThe Royal Academy of Artは1682年からの長い歴史を持っており、世界で最も古い大学の一つです。
アムステルダムにあるGerrit Rietveld Academie(ヘリット・リートフェルト・アカデミー)も有名な美大です。ユトレヒトのThe HKU University of the Arts Utrechutは欧州のアート・文化施設で最も規模が大きいものに数えられています。
どの学校も授業が主に英語で行われているため留学生が非常に多く、インターナショナルな環境であるため、様々なアイデアや技術が取り入れやすくなっています。

まさにオランダ人の気質を表しているともいえるダッチデザイン。具体的にどのように使われているのでしょうか。次回はそんなダッチデザインの数々を実際に見ることのできる場所をご紹介します!
それではまた次回、Tot Ziens!

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