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奢られるって難しい

よくある【こんなオンナは嫌だ】みたいなランキングに、絶対に「会計で財布を出さないオンナ」は入ってる。
だからこんな悩ましい思いをするのだ。

前置きをしておくと、わたしは2人でご飯に行った時に男性が奢るべきだ、とは微塵も思っていない。
むしろ申し訳なくなってしまうので、できれば半分出したい。
奢ってもらったとしても、「ご馳走さまです」と言わないとお腹が痛くなるし、そのあと喫茶店に入るなら絶対にコーヒーの会計は譲らない。

奢ってもらうのって、ありがたいんだけど、100パーセント「ありがとう」って気持ちになれない。
一抹の申し訳なさ。奥歯でかみころす。

だからわたしとしては、会計の前に大体半分、現金で渡したいくらいなのだが。
一方で、世の中には「素直に奢られる」美学も存在していて、それが「相手を立てる」ことにもなるらしい。ややこしいな。

総合すると、「会計時に財布は出して払う気ではいるけど、素直に可愛く奢られるオンナ」がベストということになるだろうか。あー、そういうの苦手だ。

そういうシチュエーションになったときに、その、「ベストらしい」、財布を出して素直に可愛く奢られるオンナになろうとしてはみる。試みている。

でも、いつも気になるのは、自分がもしかすると『「会計時に財布は出して、払う気ではいるけど、素直に可愛く奢られるオンナ」になろうとしているオンナ』になっているのではないかという危惧だ。
わたしが男性だったら、そんなオンナは「財布を出さないオンナ」の5倍嫌だ。計算高い感じがする。

だからといって、「なろうとしているオンナ」にならないために何をしたらよいのか分からず、いつもどこかハラハラしている。というか、こんな思考になる時点で、わたしは「なろうとしている」に入ってしまうのかもしれない。

結局のところ、わたしは自分がかわいいのだとおもう。人からよく見られたくて、無用な計算をしてしまう。
自分が頭がいいとは思ったことがないが、変なところで頭が回る。そのせいで、自分で自分の首を絞めているのだ。

ところで今日、江ノ島に行く。
昔のバイト仲間4人と。その中の1人が、1年先に社会人になったことも相まって、いつも奢ってくれてしまう。
いつも申し訳なく思ってきたから、今日は事前にキラーフレーズを用意している。絶対に奢らせない。

「初任給もらったので、奢らせてください。」
これでどうだ。

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