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かわいい娘の話をします

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娘のかわいい日常をお届けします。日めくりカレンダーの絵柄のように、くるくる変わる子どもの世界を、少しでも書き留めておけたら。
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2019年6月の記事一覧

ひとりっこの王国

「ひとりっ子 協調性がない」 ひとりっ子の人は、一度は言われたことがある言葉ではないだろうか。 世間にまるで真実のように流布する思い込みである。個人的に、ひとりっ子の娘を6年近く育てている親としては、「ひとりっ子」という単体の要素だけで性格が決まってたまるものか、子育てはそんな単純じゃないぞという気持ち。 こうしたステレオタイプは、考えなくて済むので使うほうは脳みそが楽だ。だから、たくさんの人がすぐ信じちゃうんだと思う。 言われたほうは、はっきりとした負の感情でなくて

あんまりにも楽しそうに雨粒をのむものだから

ニュージーランド人は、傘をささない。なんて、断言すると怒られそうだけれど、実際に傘をささない人が多い。 車社会と、街にはアーケードが多いこと、天気が変わりやすいのも関係していると思う。 その日は、朝からぽつぽつと雨だった。娘を学校に送っていくため、車に乗り込む。学校に到着したら、雨足は、と、と、と、と大きな粒に変わっている。 あらま、と思いコートのフードをかぶる。こうしたとき、アウトドア用のはっ水効果の高いアウターは便利だ。車からおりる娘にも、フードをかぶるようにいった

デジタルネイティブ世代の貯金箱と、5歳児のお小遣いルール

我が家には、黄色いゾウがいる。 置物ではない。これは、5歳10か月の娘の貯金箱だ。 振るとチャリチャリーンとお金の音を響かせるかわりに、「パオオーン」と鳴く。そして、胸の部分に「貯金額」があらわれる。 この数字は、娘の銀行口座と連携している。表示されているのは、銀行口座の金額だ。モバイルバンキングで、お金のやりとりができる貯金箱なのである。 これを見たとき、デジタルネイティブ世代は貯金箱までも「電子」なのかと衝撃をうけた。使ってみると大変便利な代物なので、せっかくだか

いっしょに作る、今日の餃子

<前回のあらすじ> オオゼキ愛あふれるまつしまようこさんが紹介する黄金色の「陽子の餃子」を作りたいと思い立ち、日曜日の朝、娘とスーパーへ旅立った私は……!? というわけで、無事にスーパーで餃子の材料をゲット。 時刻は日曜日午前11時。ランチにむけて、餃子づくりを開始するにはふさわしいタイミング。 はたして私は、無事においしい餃子にありつけるのか……? 玄関の扉を開けた直後から戦いは始まっている子どもと一緒のクッキング。大変なのは、台所からではない。戦いは、スーパーか

5歳10か月の娘の「抱っこ」を、もう断れないかもしれない

5歳だなあと思っていた娘が、いつのまにか5歳の年月をほとんど終えていた。8月末が彼女の誕生日なので、残すところ2か月もない。 日本では夏休みの終わりの暑い時期。ニュージーランドは、わずかに春の気配が感じられる冬のさなか。娘の名前には、夏に鮮やかに開く花の名前がついている。彼女と日本のつながりを感じられて、個人的にとっても気に入っている。 5歳10か月、ほぼ6歳ともなると、なんというか「一人前」だ。 自由奔放な世界で育っているので、ハシはいまだにうまく使えないし、遊びはじ

それは、朝のさりげない会話で

子どもというのは、なんでも遊びに結びつける。生活があり遊びが付属しているのではなく、遊ぶために生きているといっても過言ではない。 パジャマを着ながら「頭がでません~」と遊び、道をあるけば落ち葉を拾い「うちわでーす」と遊ぶ。 食事は、娘にとって遊びのチャンスだ。もとより小食な娘。だまってもくもく食べ物を口に運ぶという習慣がない。大人からみれば「遊び食べ」を連発する。 だからこそ、子どもと違う世界で生きている大人は、だいたいは疲れて、ときには愛おしく思うのだけど。 *