VUCA時代のイノベーション

いろんな本読んで、人からお話を聞いて、
イノベーションついて考察してみました。(稚拙ですが)

①VUCA時代を突破する!

だいぶ前からですが、予測不能な未来“VUCA”とよく言われています。
▶︎V:Volatility【変動性】急激な変化
▶︎U:Uncertainty【不確実性】コントロール不能
▶︎C:Complexity【複雑性】錯綜する関係
▶︎A:Ambiguity【曖昧性】あいまいな因果関係
と、こんな時代なので未来なんか見えるわけがありません。

どうせ見えないんだったら、見えない未来におびえて、
できないアジャストに苦心するよりも、ある意味開き直って、
“自分のみたい世界をつくる”と捉えたほうがいいんじゃないの?という
論調が世の中にどんどん出てきています。ポジティブな未来です。
VUCA時代を突破する心構えとも言えます。

②自分たちがみたい世界をつくる“マーケットアウト”

マーケティングの理屈では、ユーザーなど市場の声を聞いて、
既存市場とのやりとりで商品サービスを開発・アプローチしたほうが
ニーズをつかんだほうがいいはず。
しかし、VUCA時代は変化も激しくスピードも速いので、すぐに
コモディティ化・陳腐化してしまう。
いままで言われていた、プロダクトアウトやマーケットインなど、
市場と対峙する方法が、むしろダメになってきたのではないかと。

下の図の右側のように、市場と対峙するのではなく、
自ら市場の中に身を置いて、自分自身の内なる声を聞いて、
「こんな社会だったらいいのに」というものを、
市場から飛び出して新しい市場を考察し、そこに必要な製品・サービスを
つくる。つまりマーケットアウト・プロダクトインが
イノベーションを起こす方法となるのだと言われ始めてきました。

で、こんな風にまとめてみました。

③マーケットアウトを実現させる“意味のイノベーション”

マーケットアウトを実現させるメソッドがミラノ工科大学のベルガンティ氏
がまとめたデザインドリブンイノベーションです。
※この本はJ-naradewaのBOOKSで紹介しています。

この本を読んで、思わず訳者の立命館大学の八重樫教授に
大阪まで会いに行きいろいろ勉強させていただいた。
(そのご恩は全くお返しできていない。。。ですが。。。)

※ロベルト・ベルガンティ“突破するデザイン”より引用

詳しくは本をお読みください。
すごーく簡単に一言で言うと、自分の内なる声からアイデアを生み出し
磨いていくことでパワフルにしていくというプロセスを体系化したもの
になっています。

デザインドリブンイノベーションは、「意味のイノベーション」と呼ばれ、
モノの持つ意味を変えることでイノベーションを起こすと言われています。

④意味のイノベーションに見るCSVの考察

上の図を見ると、モノの持つ意味は、見方によっていくつかあることが
わかります。つまりは意味のシフトも可能だということになると。
似たようなことで、CSVで重要とされている
“パーパス(存在意義)の再定義”というのがあります。
企業やブランドの持つ存在意義“意味”を社会文脈にそって
レイヤーを高く捉えシフトさせていくことで、
ナイキが“シューズを提供するメーカー”から“健康を提供するメーカー”に
シフトしたように、存在意義を捉え直す活動です。

CSVにはイノベーションが大切。そのイノベーションを起こすには
むやみにあれこれ考えるのではなくて、自分たちの存在意義を見つめ直す。
自分たちの内なる声に耳を傾けて、自らの存在意義を問う。
そして軸足をつくって大胆にピボットする。こんな先行きの見えない
時代だからこそ、自分たちの存在意義から“何をしたいのか?”を
突き詰めることが求められてきているのだと思います。

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私たちはクリエイティブなのでそもそもがアイデアを考える体質があり、
そう考えるとデザインドリブンイノベーションのようなメソッドは
すんなり理解できるし、言ってみれば常日頃活用しているとも言えます。
この強みを企業に提供したい。そんな風に思いました。

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