疲れやすい気虚タイプ~じゃがいもマッシュ~
あまり意識していなかったのですが、子供のときから、じゃがいもをよく好んで食べていました。大人になってから友達と外食するとき、よくじゃがいもを使ったメニューを注文しているようで、「じゃがいも好きだよねぇ」と友達に言われました。(それも違った場面で複数の友人に…。)ようやく、あ、私はじゃがいも好きなんだ…と自覚しました。
薬膳を知ると、自分がじゃがいもをよく食べていた理由が分かりました。じゃがいもは、補気と言って、からだの不足したエネルギーを補充してくれる役割があります。
学生の頃から、疲れやすさを感じていました。一緒に遊んでいる友達は元気なのに、私はなんだか疲れている。家に帰って休みたい。食べたあとはものすごく眠くなる。これは、薬膳では気虚(ききょ)といわれるタイプの体質で、からだのエネルギー不足のサインです。じゃがいもをよく食べていたのは、自分のエネルギー不足をからだが知っていて、無意識に「食べたい」と感じて、食べていたんですね。
(余談ですが、自分が好きでよく食べている食材、食べるとからだにじわーっと染み入る感覚がある食材から、自分の体質を知る手がかりを読みとくこともできます)
気虚タイプは、
からだからこんなサインがあります。
□疲れやすい
□体力がない
□いつもからだが重だるく感じる
□食後眠くなりやすい
□風邪をひきやすい
□むくみやすい
□冷えやすい
□下痢しやすい
□不正出血がある
□汗をかきやすい、または汗をまったくかけない
□少し動くと息が切れる
こんなサインがあったら、からだはエネルギー不足(気虚)のサインです。エネルギーを補充してくれる、芋類、豆類、かぼちゃ、キャベツ、にんじん、ブロッコリー、椎茸、米などを意識して、ゆっくりよく噛んで食べるとよいです。
私たちのからだは、多くは食べ物からエネルギーを作り出します。五臓の脾(ひ)は、食べ物から栄養素を作り出すところと言われています。気虚タイプの人は、この脾の元気が不足している人が多いです。じゃがいもは、この脾に届き、脾の消化吸収をサポートしてくれます。
そして、気虚タイプは、「休むと不調が改善する」という特徴もあるので、不調を感じたら、できるだけ休むことを意識しましょう。睡眠はもちろん、お風呂でリラックスする時間、スマホ、パソコンを閉じて、目を休める時間、好きなことをして、考え事や心配事から離れることなども、休む時間になります。
さらに、この気虚と関係が深い五臓の「脾」は、梅雨の今の時期にとっても負担がかかる場所です。脾の養生は、この季節最も大切になります。
先日も、疲れとからだの重だるさを感じた時にじゃがいもマッシュを作りました。
じゃがいもと一緒に、脾の余分な水分を外に排出してくれるとうもろこし、気の巡りをよくし体を温めてくれる玉ねぎ、香りによって気の巡りと消化を助けてくれるパセリ、を一緒に混ぜ込みました。おつかれの脾をいたわる食材たちです。
疲れやすいなぁなど気虚のサインを感じたら、参考していただけたら嬉しいです。