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読書メモ

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記事一覧

男の弱さ 〜『ドライブ・マイ・カー』を観て(読んで)

 最近、とは言っても1年以上前のことだが、家族以外で大切にしたいと思える人ができた。彼女…

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夏目漱石『それから』を読んで 2021/9/29の日記

 夏目漱石の『それから』を読み終えた。  なかなか読破するのに時間がかかったけれど、代助…

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金利のお勉強~お金の話③ 2021/9/21の日記

・いまは、前回の投稿での宣言通り「金利」について勉強している。手始めに読んでいるのが、『…

9

『16歳のお金の教科書』を読んで~お金の話➁ 2021/9/9の日記

・『16歳のお金の教科書』(ダイヤモンド社)を読んだ。 ・最近、よく紹介する『インベスター…

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再読『海辺のカフカ』村上春樹① 2021/8/18の日記

この世界において、退屈でないものには人はすぐに飽きるし、飽きないものはだいたいにおいて退…

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『JR上野駅公園口』柳美里,河出書房

『JR上野駅公園口』柳美里,河出書房  1993年、私は「天皇」と同じ日に生まれた――東京オリ…

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「星の王子さま」を読んで

小さな王子さまが大好きなきみたちにとっても、僕にとっても、誰の知らないどこかで、僕らの知らないヒツジが、バラを一輪食べたか食べないかで、世界のなにもかもが、これまでとはすっかり変わってしまうのだから… 「星の王子さま」p.142 サン=テグジュペリ 河野万里子訳 なんて思いやりのある、優しい一文なんだろう。でも、きっとこれはものすごく当たり前のことだ。 いくら自分が幸せでも楽しくても、大事な誰かが傷ついていたり不幸であったら、自分が見てる世界はすっかり変わってしまう。でも

「ティファニーで朝食を」を読んで

トルーマン・カポーティが書いた『ティファニーで朝食を』を村上春樹の訳で読んだ。 本作、私…

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西の魔女が死んだ 感想

「西の魔女が死んだ」 通っていた中学校でのいじめをきっかけに学校へ足が向かなくなった少女…

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魔の山 心に1番残った一文

私たちの言葉が、もっとも敬虔なものから非常に肉欲的、衝動的なものにいたるまで、さまざまに…

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「魔の山」読書メモ②

こんばんは、ぴょんきちです。 今日からオンラインで講義が始まりました。教科書も無事に届き…

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「魔の山」読書メモ①

本を読む時間が増えた。 時間があるからいつもよりペースも速くて色々な本を読むことができて…

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小便をかっこよく語れる大人になりたい~「世界の終りとハードボイルド・ワンダーラン…

最近、一つ歳を重ねた。 心はいつまでも子供みたいに幼いのに、時間が勝手に僕を大人のステー…

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人の弱さ。『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)』より

人の弱さが良く分かる。そんな毎日。 お昼のワイドショーを見ることが増えた。 ズバズバと切り込んでいく司会のアナウンサーやらタレントは民衆の代弁者のように今の世の中を語り、専門家はそれに加勢して根拠らしいことを並べる。そして、それに加わる芸能人は「無知」という最強の盾を装備してコメントをする。そんな悪い印象しか持てない。 たしかに、このような番組により不安は扇動されるし政権への不信感が高まる自分がいる。このやり場のない苛立ちをどこかにぶつけることができる。でも、残るのは虚