#2 【エッセイ】スクールカースト

 つい最近、と言っても五年ほど前になるが、嗚呼、この時点で私は年寄りだと思い知らされてしまう非情なる現実。

 とにかく五年ほど前まで、私は街中や電車内で見かける「ヘアメイクばっちり&明らかにスクールカーストの上の方にいるであろう女子高生」が、本気で恐かった。流石に三十路に慣れてくるとほとんどそれは霧散していたのだけど、昨夜、映画「桐島、部活やめるってよ」を20分見ただけで自分の中学時代がフラッシュバックして、辛くなってしまい映画は中座したままだ。
 
 私は全日制高校は一年の一学期しか行っていない。一応二年まで在籍はしたが、不登校からめでたくドロップアウトまで至った。通信に移って卒業したから、高卒資格は持っているのだけど。
 
 それはともかくスクールライフである。
 中学の三年は主に情熱を部活動とマンガとロックに費やしていたので、クラスに友人はほぼいなかった。いたとしてもカーストで言えば下の方だ。三年生で部活を終えた後は男子らとよく交流していたが、真面目だった我が中高では、男子とちょっと話したり何か行動を共にするだけでビッチ扱いであった!(ちなみに今あえて『ビッチ』と書いたけど英語本来の意味とは違うよ)
 
 私は少年マンガが好きだったし、治安の悪かった我が地元の小学校、そこの同級生たちに慣れきっていたので、口は悪い。今でも荒れてしまうことがある。ヤンキー世代ではないが、名残があった時代だったのだ。
 
 だから一部女子からは恐がられていたし、男子と仲がよかったことで反感も買っていたし、部活は必死でやってたけれど先輩らにはよく思われていなかった。
 高校はほとんど記憶がないが、学友によると、私が不登校になった際、真っ先に「八壁は妊娠したから来ないっぽい」という噂が流れたという。いや、そんなことはまったくなかったけれど。
 
 話を戻そう。映画「桐島〜」は、冒頭から上記「ヘアメイクばっちり&カースト上位女子」たちがフォーカスされる。それが、もう辛かった。それは自分でも意外だった。
 最近でこそ、NY帰りで英語ができて小説を書いていて三十路パンクスやってる変わった奴、と認識されているが、過去、中学までさかのぼれば私だって「下層」だったのだ。それを視覚的に思い出してしまった。
 
 ちなみに、朝井リョウの原作は読んだ。その時はダメージなど微塵もなかったのだが、あの、学校特有の、「上位」女子にひそひそ言われる感覚、それを映像で目の当たりにしたら、すっかり参ってしまった。昨夜はそれでなかなか寝つけなかった。
 まあ、あの構成の小説をどう映像化したかの仕組みは分かったし、神木隆之介くんが好きなので彼のパートまで見られなかったのは痛手だが、いや、神木くんのキュートさを以てしても鑑賞再開は正直恐い。

 だけど。

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