見出し画像

アート巡り 2023年3月

訪れた美術館、展覧会、アートイベントの記録です。

コレクション展 いきものバンザイ!

刈谷市美術館
2023年1月21日(土)〜2023年3月12日(日)

 刈谷市美術館では楽しく美術に親しんでいただくため、毎回さまざまなテーマで所蔵作品を紹介しています。今回のテーマは「いきもの」です。動物園で人気のゾウやキリン、大空を飛ぶ鳥、バッタやカエルといった小さな生き物たち、さらには作家が創造した謎の生物など、美術に登場する「いきもの」をご覧いただきます。
 今にも動き出しそうなリアルな表現で描かれた深堀隆介の金魚。色彩豊かにのびのびと描かれた野性味のあるミロコマチコの動物。素朴な姿で描かれた賑やかな話し声の聞こえるような大島哲以の虫たち。ユニークな方法で制作された魅力的あふれる星野眞吾の架空の生物。また、奇想天外な物語の世界へ読者を連れていってくれる絵本の中の生き物など、個性豊かな「いきもの」が活躍する作品約100点をご紹介します。
 さまざまなジャンルの作品をじっくりと鑑賞しながら、作品の中に生きる「いきもの」たちの声に耳を傾けてみてください。この展覧会が、生命の神秘や生きることへの喜びについて、思いを巡らせるきっかけとなれば幸いです。

引用:公式HP
ミロコマチコさんのかわいい動物が目印

絵画や立体、絵本などに登場するいきものが大集合、とても見ごたえがある展示でした。中でも器の中に樹脂を流し込み、絵具で金魚を描く深堀 隆介さんの百舟がとても美しかったです。

真夜中の情景展

GALERIE - D'image
2023年2月28日(火)〜2023年3月5日(日)

今回で3回目となる「真夜中の情景展」。夜をテーマに若手作家たちが自由な見方と解釈で表現をします。日本画や油絵、テキスタイルなどバラエティに富んだ作品が並びますので、お楽しみいただければ幸いです。

引用:ポストカード
個性豊かです

いろいろなジャンルの作品が並び、見ごたえがありました。このような若手作家を応援するギャラリーは素晴らしいですね。

新時代のクリエイターのための美術展「出現画廊」

名古屋PARCO 池袋PARCO 京都国際マンガミュージアム
2023年3月3日(金)〜2023年3月26日(日)

 出現画廊(しゅつげんがろう)というイベント名は、我々が期待する「新しいクリエイターの出現」と「Show Up」の中国語訳「出現」のダブルミーニングに由来します。新時代のクリエイターを発掘し、活躍の場を創出することができないか?そんな想いから、2022年1月にスタートしたプロジェクトです。
 今回の其ノ参では、イラストコンテスト「出現画会」をパワーアップし、ポップアート、グラフィック、イラストレーション、二次元と、幅広いジャンルのクリエイターの作品を募集。才気あふれる作品に光を当て、世界に広めていきます。

引用:公式HP
デジタルアートが並びます

pixivなどでデジタルアートに触れる機会は多くありますが、作品が多すぎて良い作家さんとの出会いを逃す可能性も多くあります。このようなイベントは、新たな出会いの場としてとても良いものです。

越前菜都子 個展「​​​​Harmonious」

YUGEN Gallery
2023年3月4日(土)〜2023年3月9日(木)

 広告やTVアニメのキャラクターデザイン、商業施設のディスプレイなど多岐に渡って活躍している人気イラストレーター越前菜都子の10年ぶりの個展となります。
「イラストレーターとしてさらに自分自身の作品を突き詰め、深めていきたい」とし、躍進を続ける彼女の今後の新たなアートワークを見通すことができる本展では、デジタル描画とリアルの絵具を掛け合わせたミクストメディア作品、掛け軸作品約15点を公開します。
 テーマは「共生」。人間、動物、植物すべての存在がお互いの個性を尊重し合う関係性を願い、自然で和やかなつながりがイメージできる​タイトル「​​​Harmonious(ハーモニアス)」という言葉が越前の感覚と重なりました。
「この世界を見渡すと人種、性別、利害関係など対等ではない関係性で溢れています。主従といったどちらかが上に立つ関係でなく、生物種という境界線さえも超えて共に生きようとする尊さを描きたい」

引用:公式HP
ファンタジーな画風が特徴的

有名な越前菜都子さんの個展、ご本人ともお話することができてとても光栄でした。作品の魅力は言わずもがなですが、YUGEN Galleryの展示の雰囲気がとても心地よいものとなっていました。光の当て方など、越前さんの作品の魅力をさらに引き出していました。

isayamax Solo Exhibition “DECORUME”

0% SHIBUYA
2023年3月3日(金)〜2023年3月13日(月)

 2019年の原宿での開催から実に4年ぶりとなる個展を東京渋谷にて開催。今回は日本のカワイイは"デフォルメ” “盛り” “デコ” にあると着目し、日本人の特性をよく表していると思う英単語「decorum=礼儀正しさ、 礼儀作法」を文字った 「DECORUME」という標語を掲げ、 ギャルの聖地渋谷から新たな作品を発信。もちろん新作だけではなく、これまでに発表した版画作品も一同に展示。さらに今回の描き下ろしアートを使用したポップでキュートなオリジナルグッズも多数登場。キーホルダー、ステッカー、ポストカード、ハンドタオル、缶バッジ、アパレル商品など展覧会の思い出を是非お手元に。時代を貫く日本のカワイイを圧縮した isayamaxの絵画表現をお見逃しなく。

引用:プレスリリース
かわいいイラストの数々

すごくかわいい空間でした。サンリオキャラクターとのコラボも、isayamaxさんの魅力が掛け合わさって、とてもキュートです。ところで、isayamaxさんといえば今田美桜さんのイラストが好きです。

Art for Well-being
表現とケアとテクノロジーのこれから

シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
2023年3月4日(土)〜2023年3月12日(日)

 表現すること、表現に触れること、表現しあうことは、よりよく生きていくために必要だとわたしたちは考えています。
だからこそ、病気や事故、加齢、障害の重度化など心身の状態がどのように変化しても、さまざまな道具や技法とともに、自由に創作をはじめることや、表現を継続できる方法を見つけていく必要があります。ウェルビーイングに自分を表現したり、他者との関係性のなかで互いに創造性を発揮しながら楽しんだりするために、これからの技術と一緒に何ができるようになるのでしょうか。
 わたしたちはこれまで、障害のある人たちが日常的に表現活動をしている現場で、AIやVRや触覚技術をとおして実験的な取り組みを実施してきました。本展覧会は、そこから見えてきた可能性、課題、問いかけを展示し、医療や福祉、科学や技術、アートやデザインなど領域を超えて、表現とケアとテクノロジーのこれからを考えていきます。
3月4日(土)16時からは、実験的な取り組みに関わってきたエンジニアや研究者、福祉現場の人たちが集い、現時点での課題や期待などを共有しながら今後の可能性や方向性について探るシンポジウムを開催します。また、平日の14時から15時は毎日ギャラリーツアーも開催します。ぜひご来場ください。

引用:公式HP
テキストから画像を生み出す

技術の発展によって、現代の創作表現の自由度は大きく広がってきました。こんなことができそう、というアイデアは多くの人が持ち合わせていることでしょうが、実際に取り組んでいるこの展示はとても素晴らしいものです。

げみ個展

渋谷モディ 9DAYS GALLERY
2023年3月4日(土)〜2023年3月12日(日)

 げみさんの作品、書店で一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。長年にわたり、数々の小説装画を手がけています。今回のために描き下ろしてくださった新作「平日のバカンス」をはじめ、待ち遠しい春の日を想像してしまう作品の展示です。まだまだ肌寒い3月ですが、げみさんの作品を通して春を感じに来てください。

引用:公式HP
平日のバカンス

風景と人物、季節感のあるイラストが特徴的です。げみさんの作品は書籍の装画などでよく見かけますが、爽やかな印象が心地よいですね。

有田満弘「ポケモンカードゲーム サン&ムーン」シリーズ TAG TEAM 全パッケージ展

日本デザイナー学院専門学校 8階ウォールギャラリー
2023年3月3日(金)〜2023年3月17日(金)

 国内外すべての「ポケモンカードゲーム サン&ムーン」シリーズ TAG TEAMのパッケージアートをノートリミングで全数展示!

引用:公式HP
躍動感あるイラストの数々

私は初代ポケモン世代なので、とてもワクワクしました。ノートリミングなことで、本来のポケモンカードの枠に収まり切れない全体像を目にすることができました。思わずポケモンカードを買いたくなってしまいます。

江戸絵画の華〈第2部〉若冲と江戸絵画

出光美術館
2023年2月21日(火)〜2023年3月26日(日)

 アメリカの日本美術コレクター、エツコ&ジョー・プライス夫妻(プライス財団)によって蒐集された作品の一部が、当館のコレクションに加わりました。本展では、18世紀の京都画壇を鮮やかに彩った伊藤若冲(1716-1800)や円山応挙(1733-95)、さらに江戸琳派を導いた酒井抱一(1761-1828)の絵画など、この度里帰りを果たした作品の数々を、2期にわけてご覧いただきます。彼らが活躍した江戸時代は、日本絵画の歴史における爛漫のとき。まさに百花繚乱たる華やかな絵画の世界を、心ゆくまでご堪能ください。

引用:公式HP
右が第1部、左が第2部

1月に第1部を見ましたが、今月は第2部を見に行きました。円山応挙「虎図」は、迫力の中にかわいさがあり、どこか親しみやすさを感じさせました。

コレクション展 友沢こたお

tagboat NINGYOCHO
2023年3月3日(金)〜2023年3月11日(土)

 人形町に新しくオープンしたタグボートのギャラリースペースにて、現代アーティスト・友沢こたおのコレクション展を開催いたします。
 油絵具で表現されるこだわりぬいた色彩と、粘りを感じさせる筆致。そしてそこに表現されている、快楽と苦痛、安堵と不安が同居する、ただ美しいだけではない光景。作品と対峙することで、作家が感じ取った一筋縄ではいかない感覚を濃密に追体験することができるでしょう。
 本展では、コレクターの所蔵品となった作品を展示いたします。只ならぬ魅力を持つ珠玉の作品群を是非ご高覧ください。

引用:公式HP
鮮やかな色彩

顔にスライムをかぶった絵画で有名な友沢こたおさん。どろりと動き出しそうな、インパクトある作品です。

VOCA展 2023 現代美術の展望─新しい平面の作家たち

上野の森美術館
2023年3月16日(木)〜2023年3月30日(木)

 The Vision of Contemporary Artの頭文字をとってVOCA(ヴォーカ)展と呼ばれる本展は、全国の美術館学芸員、研究者などに40歳以下の若手作家の推薦を依頼し、その作家が平面作品の新作を出品するという方法により、毎年全国各地から未知の優れた才能を紹介している現代美術展です。
今開催で30回目となる「VOCA展」は、平面美術の領域で国際的にも通用するような将来性のある若い作家の支援を目的に1994年より毎年開催し、これまでに延べ1013名(組)の作家が出展。
 ここから大きな躍進を遂げる作家を多く輩出しています。
今年も「平面」の可能性を追求した多様な作品をご紹介いたします。

引用:公式HP

VOCA展、初めて訪れました。今回のVOCA賞に輝いた永沢碧衣さんの「山衣をほどく」(上図左下)は、近づくと人々の暮らしまで細かく描かれており、その緻密な表現に圧倒されました。緻密さといえば、遠藤美香さんの木版画は、そのスケールに感動しました。

遠藤美香「道」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?