Sui

真っ白な夢、真昼の月

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真っ白な夢、真昼の月

最近の記事

はるか遠くの宇宙へ!

朝のランニングに失敗した。そして約二年半ぶりに胸元まであった髪をバッサリと25cm程切ったので、そのまま私は人生初のバッティングセンターに足を踏み入れることにした。脈絡も何もない文頭となったが私の中ではしっかり道理にかなっているのでこのまま話を続ける、今日以外はありえなかった。髪を切った日の午後に誰かに会いたくなる人間もいれば、人生初のバッティングセンターに行きたくなる人間もいるのだと思って聞いてほしい。 首元が妙に落ち着かないような、頭痛が多少マシになったような、そんな多

    • お返事

      気合いがはいってしまったのか溜め込んだお題箱のお返事が長文になってしまったので、お一人だけですがnoteにてお返事させて頂きます。 🔽 以下お返事 こんばんは。寒いね、ちゃんと冬だね。鬱々としたさいあくのお手紙なんてとんでもない。私にお話してくれてありがとう。アイドルが大好きな、アイドルのオタクのあなたへオタクの私から私の好きな西尾維新先生の物語シリーズ、恋物語から一説。 せっかくのご相談を借り物の言葉で返すのはナンセンスでしょうが、それでもあなたにとって、アイドル以外

      • 夜、子負着を脱いだら抱いて

        新年が明けてから既に十日、松の内も過ぎ年神様もお帰りになられてしまったが抱負というやつをつらつらと綴っていこうと思う。Twitter上で(私は意地でもXと呼んでやらない)140字にも満たせない、簡潔な言葉で済ませるのもいいけれどここは少し大袈裟にnoteを開きたい。抱負を365日常に抱き締めたまま日々を生きるのはあまり好みではないので、時々見返しては一度強く抱き締めて、再びそこに置いておく程度にしておきたいからだ。 抱負にすべきものはいくつかある。私は正しいお酒の飲み方を学

        • 私の幸せ、結婚と恋愛

          開幕早々申し訳ないが、最近老後について真剣に考える時間が増えた。金銭面は勿論のこと今後寄り添っていく誰かのことや、健康についてだとか(健康については本当に考えているだけで今この瞬間もエナジードリンクを片手にカレーパンを豪快に食らっている)そういう総体的な老後についてを考える時間が増えた。真剣に考えていると言っても、そこに深刻さは存在しない。誰しも抱いているうっすらとした希死念慮を飼い慣らしながらも漠然と「長生きしてみてぇ」と思うのだ。死にたくない、というよりは長生きがしたい。

        はるか遠くの宇宙へ!

          半強制半デジタルデトックス

          片道二時間と少し。遠過ぎるわけでもないが決して気軽に帰れる距離ではない、そんな場所に私が二十三年間生きてきた街がある。ちょっと大袈裟な書き出しとなってしまったが世間様から見れば頻繁に帰省している方ではあるし、今の街に越してきてたった二年半程度だ。それでも見慣れているはずの扉に手をかけ、真っ先に口をついてでたのが「ただいま」ではなくって「お邪魔します」になってしまったのだから恐ろしいものだ。ひどく、寂しいものだ。 私の地元は辺鄙なところではあるが他に比べれば夏を過ごしやすく、

          半強制半デジタルデトックス

          24歳、独身の誕生日

          『大人ってのは誕生日に喜びを感じられない』なんて言葉をどこかで耳にしたことがあるけれど、カレンダーに並ぶその三文字を目にしただけでクリスマスイブの子供宜しく浮足立ってしまう私は大人ではないと言うのだろうか。事実、実感というのは殆どなく『おいくつですか?』と問われた時ほんの数秒考え込む自分がいるのだから、気持ちと時間の進みはまるで比例しないものだ。それでも24歳になってしまった、案外呆気なくも嬉しい。 23歳最後の夜、マリオ・バーヴァ監督の『白い肌に狂う鞭』を流し見しながら今

          24歳、独身の誕生日

          今日の日記

          「わ~!!!死に~たい!!!めっちゃ死にたい!!!今すぐにでも死にたい!!!」って思っちゃったの、今日。ここだけの話ね、内緒にしてね。 生きたい人もいるだとか、命を大切にだとか、そういうお説教じみた言葉は求めちゃいないの。だって思っちゃったんだもの。犬が散歩していたら「犬だ~!可愛い!」って思っちゃうでしょう? 私ね、浅草ってとっても好きなの。美味しいご飯はいっぱいあるし、可愛い雑貨もある、歩いているだけでワクワクしちゃう。何より、可愛いお着物に身を纏って幸せそうに笑う女

          今日の日記

          ニ年目の長話

          お得意の長話をしたい。二年だ。私が“私”になって、ここで愛を綴り始めて、𝐒𝐮𝐢 なんて元恋人のあだ名を捩った名前を名乗り始めて二年。一年目と同じように、それ以上に呆気のなくて同時に永遠のように長くも感じられた一年だった。 夏にはいい思い出がない。祖父がこの世を去ったのも、拍手と喝采の意を込めた「Applause」の名前がこの世で一番似合っていた愛犬が冷たくなったのも、元恋人と長年浸かっていたぬるま湯の張った浴槽ががらんどうになったのも。全て夏だった。幼い頃から、周りと比べ夏

          ニ年目の長話

          夢についてのお話

          「夢はありますか」 あゝ盲点、その言葉が頭を支配して、私は誤魔化すように咄嗟に浮かんだデマカセを口にした。どんなことを話したかなんて、今の私はこれっぽっちも覚えちゃいない。嘘なんてそんなものだ。吐いた人間ほど、忘れやすい。 数週間前の面接、確か今働いてるお店ではなかった気がする。 昔から質問形式の面接は人よりも比較的に得意な質だった、ような気がする。ただその日の面接を受けた企業は私に見覚えのある一枚の紙切れを差し出した。その一枚は、たった一枚は、私を絶望させるには十分す

          夢についてのお話

          これからについてのお話

          一週間後に仕事を辞める、円満退社だ。 デスクの前で「二年半長かったな~」と背を伸ばした私を「すいさんは2017年の春に入社したから四年ですよ」と笑ったのは、いつも怖い顔して私を叱ってくれた主任だった。 一昨年の冬、辞めますと言葉にしてから一年という時間が経っていて「引き止めてごめんね」「最後まで頑張ってくれてありがとう」なんて勿体無いお言葉まで沢山頂いた。 この街を出ていく、23歳にしてようやくだ。部屋に積み重なった白いダンボールは、今も尚溜り続けているメールやSNSの通知

          これからについてのお話

          一年、清福と愛についてのお話

          「私自身の中を支配している葛藤を、醜い感情を誰も知らなくていい。綺麗なものや人々だけを見て彼女たち、または彼らのように振る舞って、それこそ綺麗なところだけを切り取って、実際がそうでなくとも、あなたの目にそう映るように、耳から入ってきた私という女性像が強かで圧倒的でいられるように」 2019年8月11日、誰も見ていないタイムラインで初めて流した言葉。 “ 一年 ” その二文字で表すにはあまりにも呆気なさ過ぎる、まるで永遠のように長く感じられた時間だった。 思い出される時間

          一年、清福と愛についてのお話

          おすすめの物語についてのお話

          唐突だが、物語を紹介したい。 noteを月に一度は更新させたいと思っている私だが、下書きは溜まっていくばかり。 強く感情を揺さぶられる出来事なんて家の中と職場の行き来で起こり得るわけもなく、大きな不満こそなく充実していないと言えば嘘になるが面白みに欠ける毎日を過ごしている。 故に、愛を語る場面(というか愛を語る相手)が存在しない。 いつもの熱量だからこそ書き切れる文章であって、この中途半端な感情では1/3にも満たないまま言葉に詰まるのが現実だ。 だが、言葉にしたい。 「いつ

          おすすめの物語についてのお話

          愛についてのお話

          鏡に写った自分が不甲斐なさ過ぎて、鏡を叩き割りたくなってしまった朝。 「自己を卑下している暇があるのなら、好きな人に伝える愛の言葉を考えている方のが圧倒的に有意義」というのが、昨日までの私の意見だがあまりに能天気すぎて、殺意を飛び越えて恥ずかしいの域まできた。 自己肯定が出来るようになったことに関しては花丸満点を贈ってあげたいが自己肯定が「言い訳」や「逃避」となっては話は別で、今の私は良いように解釈をして人に甘えきっている。故に愛の言葉も押し付けと化していて、誰かの重荷でしか

          愛についてのお話