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北海道唯一の神宮へお参りしました。~北海道神宮~

北海道神宮は北海道札幌市にあります。
神紋は菊紋ですね。神宮らしい紋です。

主祭神は大国魂神 (おおくにたまのかみ) 国土の神様、大那牟遅神(おおなむちのかみ) 国土経営の神様、少彦名神 (すくなひこなのかみ) 国土経営、医薬、酒造の神様が祀られています。

また、明治天皇も祀られています。

北海道の地ですが、何やら祀られている神様は出雲の神様の感じがしますね。菊紋という事もあり、天照大神とか祀られていると思いましたが…。

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これには理由があります。

出雲の神様は国造りの神様ですね。そこがポイントです。
北海道はもともと日本の領地ではありませんでしたよね。蝦夷とはかつての日本ではなく、外国という認識でした。また、朝廷に従わなかった一族の事でもあります。
征夷大将軍の存在が生まれたきっかけも蝦夷ですね。蝦夷を征服する大将という意味でその身分が作られました。

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ここで、北海道神宮の歴史を振り返ってみましょう

明治2年、当時「蝦夷地」と呼ばれていた北海道は、日本の国土としてより明確にする為に、「北海道」と名づけられました。

そして同じ年の9月1日に、明治天皇の詔により、東京で「北海道鎮座神祭」を斎行して、北海道の開拓・発展の守護神として、大国魂神・大那牟遅神・少彦名神の三柱の神々、開拓三神が鎮斎されました。



その神様が宿った御霊代は東京から函館へ、そして札幌へと移されました。そして、明治3年5月には仮社殿が建てられました。

社殿が建てられたのは、明治4年のことで、この年に「札幌神社」と社名が決定。
そして開国を決断され、西洋の文明を取り入れて現在に至る日本の礎を築かれた明治天皇を昭和39年新しく神様として祀りました。

社名も「北海道神宮」と改称。

以上が簡単ですが、北海道神宮がつくられた経緯です。

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古事記の中に国生み神話というものがありますが、そこで北海道は含まれていませんね。
つまり北海道は最初は日本の国土ではなかったという捉え方ができます。

神話上の日本は、沖縄、北海道は除かれているのです。
古事記によると淡路島、四国、隠岐、九州、壱岐、対馬、佐渡島、本州という順で日本は作られました。


そのため、北海道神宮で祀られているのは天照大神ではない、高天原にはいなかった神、出雲を収めていた大国主系統だったのではないかと私は考察しております。

さらに出雲系の神様は国土平定の意味もあります。

つまり、日本の国土をアピールするために造られた神社とも捉えることができるのです。

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北海道神宮は鳥居がある方角がとても特徴的です。鬼門である北東を向いているのです。これは通常の神社では考えられにくい事です。
神社の鳥居は太陽があたる南や東を向いていることがほとんどです。

では、なぜ鬼門である北東を向いているのでしょうか?なんとなくではありませんよね。

ここで出てくるのが、外国です。北海道の場合はロシアの影響が大きいでしょうか。
ロシアへのアピール、威嚇するという意味が込められていると思います。
鳥居もロシアを意識した配置ではないかと考えています。

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神社が創建された明治時代、明治天皇はロシアからの侵攻を心配していました。ロシアから日本を守るためにあえて北東向きに配置したのではないかという説もあるそうです。

しかし、実際の鳥居はロシア本土を向いているのではなく、北方領土の方を向いていますよね。

外国へのアピールとは関係ありませんが海道神宮の鳥居意識した説で網走監獄、陸軍の第七師団を意識したこともあります。

少し強引かもしれませんがね。

北東を向いている鳥居の方向には網走監獄があります。
ロシアを意識しただけでなく、北東にしたのは北海道神宮の神様からの監視目的もあるのでしょうか。

 
ロシアの脅威対策ならば札幌から北西方面の樺太からの攻め込みを重要視してもおかしくはないのでは?と思いますよね。


広大で肥沃な大地北海道、ロシアからの北の守りを進めるうえでも北海道開拓は重要な懸案事項でした。北海道に集治監を設置し、廉価な労働力として囚人を使役させ、北海道の防衛と開拓が進み、人口希薄な北海道に彼らが刑を終えたのち住み着いてくれたら一挙両得であるという考えもあったのでしょう。

続いては第七師団
屯田兵が母体となっています。大日本帝国の師団の一つです。
北海道を北からの脅威から守るために結成されました。
北鎮という言葉がある。攻めるというより守るという考え方です。

第七師団の軍隊がずっと配置されている衛戍地というのが旭川でした。
旭川は北海道神宮から見て、北東方面です。何でも神様頼りか!と現代人なら思ってしまいそうですが、当時の日本人にとって神様は今よりも身近で尊い存在であったのでしょうね。


古い歴史、そして信仰があったから神社が存在しているばかりではないという事が北海道神宮の例でもわかりました。

もちろん、古代からの信仰があってそこに社殿が建てられたという神社がほとんどでしょう。一方で、今回の北海道神宮のように政治的な理由で建てられた神社もあるんですね。

今回は北海道神宮についてお届けしました。最後まで読んで頂きありがとうございました。

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