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ハミダシ

5
けずりきれなかった
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ハミダシ ゴ

しずかに外側の離れたところから憧れるように祈りたがるように
そうして眺めていられたらきっと それだけでよかったんだ僕は
騒げないし叫べないし笑えないし泣けないです 何もかも人為でごめんね いちばん汚い消費ばかりしている
ひとりでよかった このひとにも見付からないばしょに行きたい

溜め込んだらこびり付いて真実になるから置いているけれど 腐りかけのボロ ごめんね

じぶんを愛することにも

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ハミダシ ヨン

自身のために手を差し出さずには居られなかったひと
自身のためにその手を握るわけにはいかなかったひと
真逆で同じであることすらをも丸ごと 気付かれていると気付いていると気付き合っていたと認めさせた白い尻尾 横切って描いた水平線に守られて 吹かれた疾風に誘われて 触れた瞼から拡がった波の跳ね返りに許させられてしまった眉の綻びを自覚して向く各々の左 彼女の来た方 行った方
誤魔化し方まで同じ

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ハミダシ サン

強くなんかないのに 一人じゃ何も出来ないのに
そうやって見られようとするから こういうことになるんですよ

本当にそうな人はそう見られようとなんかしないとか そのくらい ずっとずっとわかっているけれど それでも

じゃあ他にどうしたらよかったんですか僕は
どうしたら 私を救って 僕を守ってやれるっていうんですか あなたは何を知っていますか あなたに何が背負えますか 僕を

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ハミダシ ニ

どんなに息を切らしてみても 誰にも見付けられはしなくて きっと視界には映っているけれど 彼らには当然だから 何も摘ままれはしなくて

なんとなく その果てしなさに 両腕を投げてしまった日でも まるで僕のことなんか見えていないといった顔で 空は白んで 干したtシャツが扇風機に煽られてできる窓との隙間から吹き入る光は

片手間に掬ってくれたような気がしてしまった

君がまたひとつ明日

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ハミダシ イチ

些細なことを大事に認識して 抱いたり 仕舞ったり 光に翳したり 気管に擦り込んだり できるのは とても大切な 僕のイイジャンのひとつだと思うんです

思うんですが
その全てを生死に結び付けるのは 各方面に対する 冒涜で 放棄で 無礼で不粋だと そんなことを思うなどしました

等身大の愛おしさに向き合っていたいです

やりなれた深刻に逃げないで 爛れる甘さをも蓋で覆いはしな

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