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「イタリックとオブリークの違い」 ─type the END vol.04

あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!!

年末のゴタゴタですっかり更新が遅くなりました。。(汗
約一ヶ月ぶりですかね。。

さて、今回はイタリックとオブリークの違いの紹介です。ま、簡単に言っちゃうと、、

イタリック=手書きを意識した書体
オブリーク=単純に傾斜をかけた書体

一般的には「イタリック=斜体」というイメージが強いのですが、一概にそうとは言えないのです。実際に違いを見るとこう!

上から順にBold、Bold Italic、Boldに斜体をかけたもの(←オブリーク)、イタリックとオブリークを重ねたものです。(拡大するとわかるのですが、緑と赤が差分です。)

見比べるとわかると思いますが、文字によって傾斜の具合が違っています。わざわざイタリックは斜体がキレイに見えるように形を変えて作られています。

イタリックという文化

そもそも欧文語圏ではこの「イタリック」という文化が浸透しており、
・強調したい時
・人が話している文
・固有名詞 など
組版的に様々な用途があります。

当初はイタリックもファミリーの一つとして、わざわざ丁寧に作られていたのですが、DTPによるデジタルフォントの台頭のタイミングで

「えーわざわざ2個作るのめんどくね?」
「てか別に俺らプロじゃないから、自動で斜めにしても誰も気づかなくね?」

という合理化の名の下に自動で斜めにしちゃう「I」ボタンが作られ、それが普及して言ったようです。これが今ではオブリークと言われています。

イタリックがあるならイタリック使っとけ!

ま、極論ですがココをみてるぐらいタイポマニアの人たちは、イタリックを使っとけば問題ないかと思います。ちなみにWebの場合はCSSでItalicとObliqueの2種類あるみたいなんでご注意を。

「いやいや、でもそんなに違わねーじゃん!オブリークでいいんだけど!」

とお思いの方もいるでしょう。それは上に挙げた例がサンセリフだからス。
というわけで、セリフ体の時の違いはこう!!!

ね!?ね!?
もー全然違うでしょ!!!!

aとかfとかvなんて、そもそもの形から違うし!これが「手書きを意識する」ということなんス!つまり、見る人が見ると「うわーコイツ、大した理由もなくオブリーク使ってるわー」となるわけですわ。(←意図して使ってるなら別ですが。。)ということで、上を目指すデザイナーならば、きちんとフォント指定でイタリックを使っとけ!と。

ちなみに左に傾いた書体「バックスラント」なんてのも!

これはもともと製図用に使用されていたらしく、裏から見る際にわかりやすくなるのを意図した作りだそうです!TOWER RECORDSのロゴとかで使われてますね。

さて今回はここまで。次回はスモールキャップについてにしようかと。ではまたー!

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