東アジア反日武装戦線『腹腹時計』を読む(※文章一部掲載)
はじめに
今年1月に世間を賑わせた(?)桐島聡の件ですが、本人であることが断定されました。
彼の所属していた極左暴力集団「東アジア反日武装戦線」のグループ「狼」は、爆弾の製造方法やゲリラ戦法などを記した『腹腹時計』を地下出版しました。
当然現代では絶版しており、読むことは出来ないのですが、あるところにはあるので読んできました。本記事はその内容を一部抜粋し、コメントを加えたものです。
なお、この段階で「は???」となった方はここから先も意味不明だと思いますし、特に各用語についての解説もございません。興味がある方はWikipediaなどを調べてください。
※本記事は極左暴力活動を肯定するものではありません。
※2600文字くらい
本編
『腹腹時計』の目次を下記に記載します。
50年前の日本では爆弾の製造方法を記載した本が売られていました。こわ〜。
「はじめに」では、まず爆弾の製造方法を流布することの意義などが書かれています。超要約すると「爆弾も作れない「武闘」派や、過去に爆弾の製造方法を書いた本があるけど情報が古いからアップデートするぜ」でしょうか。
当然ですが、この『腹腹時計』の記載の通りに爆弾を作っても当時と同じレベルのものは製造出来ない(=再現出来ない)と言われています。理由まで書きませんが。
その後、大日本帝国がアジアで働いた悪行がどうとか、帝国主義はどうとか色々書かれていますがもう誰も興味無いと思うので割愛します。ひたすら自分たちの考えを騒ぎ立てているだけなので。
自分たちの思想の位置付けを研究史とか文脈に置いていると思って読んだので残念でした。物理(爆弾)全振りの組織だったんでしょうか?
それはさておき、次にゲリラ兵士の心得的なものが記載されています。報道でも一部が紹介されていますね。全文を読んだ方は少ないと思いますので、本記事では注意喚起も兼ねて『腹腹時計』第一編第1章を全文掲載します。
なんだか所々、ご近所づきあいの参考になりそうなことが書かれています。「昼夜逆転すんなよ」ともあります。まあ1970年代に昼夜逆転生活している人間とか一撃で不審者認定されそうですし。
これは現在でも近隣住民からの通報案件です。たまに漫画家の職場兼自宅に警察が来た話とか聞きますし。なので悪い人は山奥のヤードに生息しているのだとか(?)。
ズボラな人間には務まりそうにないですね。ていうか半分親だろこれ。生活指導か???
『腹腹時計』は次に職場での行動について言及しています。
「極左言うてる割に資本家の下で働くことはどうなん?」と思っていたのですが、こう言うことなんですね。
つまり「目立つな」「イキるな」でしょう。目立たず、潜伏し、活動に励めと。
でも桐島聡ってバーで酒を飲んだり、酔っ払ってライブで盛り上がったり、騒音で通報されたりしたんだっけ…。活動から「降りた」のでしょうか。
自叙伝的なものが残されているのを期待していますが、当面は逃亡生活の足取りを追った続報を待つのみです。
おわりに
この『腹腹時計』は続編も複数あるのですが、思想面での記載が主なので割愛します。僕自身もその辺は疎いです。
爆弾の製造方法を記載した本は1950年代にも出版されていたりします。化学式とかワラワラ登場します。ただこれも現代で再現は難しいのでは?と言われていますし、事実、模倣犯なども見かけないのそうなのでしょう。
「なぜ?」に対してピンと来ない方はそのままが一番です。間違っても「爆弾作るんだ!」とか思ってはいけません。多分文献の入手の段階でポシャりますよ。
現在引っ越しに向けて荷造りをしているのですが、タコほどある蔵書(数えてないけど2500冊以上ある)を整理していたらオウム真理教が地下鉄サリン事件の後に発行した機関誌を見つけました。
2025年で30周年なのでそのタイミングで記事でも書こうと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
以上
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