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「自分がされて嫌なことを人にしない」を考える(1)〜過干渉な親

あなたにとって「絶対に守るべきルール」があるとしたら、それは何でしょう?

次の記事に挙げた質問に、 あべみょんさんがくださった回答を深掘りしたいと思います。




「自分がされて嫌なことを人にしない」


このルール(≒信念)を大切にしている方、お子さんに伝えている方は多いかと思います。

私もかつては、そのように行動していました。

ですが、今は違います。

「自分がされて嫌なこと」を「嫌だと思わない人がいる」と知ったからです。

具体的に、親子関係の事例から考えてみます。

ケース1:「過干渉な親が嫌」だったので、我が子を「自由奔放に育てた」Aさん


◉Aさんの親がしたこと
・Aさんの人間関係に口を出す
・Aさんの意見に反対する、好きなものを否定する
・親が望む進路をAさんに強く勧める

◉Aさんの認知
・過干渉な親が嫌だ
・自分は尊重されていない

◉Aさんの感情
・怒り、恨み
・悲しみ、寂しさ
・落胆

*親になったAさんに対し、子どもは何を願うのか?

◉親を反面教師としたAさんの子育ての方針
・過干渉なことはしない
・子どもは自由奔放に育てる

◉Aさんが子どもにしたこと
・我が子の選択に口を出さず、好きなようにさせる
・我が子から宿題などで助けを求められると、「自分でやってみなさい」と返す
・我が子を褒めそやすことも、否定することもしない

◉子どもの認知
・親(Aさん)は自分のことを見ていない
・親は自分の気持ちをわかってくれない
・自分は親に大切にされていない

◉子どもの感情
・悲しみ、寂しさ
・落胆
・怒り、恨み

◉子どもの行動
・親(Aさん)の関心を引きたくて反抗する

*ケース1の背景

「過干渉な親になりたくない」というAさんには、お子さんが2人。
手をかけすぎまいとするものの、初めての子育てに必死だった第1子には、無意識に世話をはいていました
子育てに慣れてきてからは、意識して子どもと距離をとるようになったAさん。

第2子は、こうしたAさんの言動の変化を敏感に感じて、次のように考えていました。

「(第2子の)自分は、第1子のようには愛されていない」

*ケース1の解釈

過干渉にならないように、あえて手や口を出さなかったAさんに対し、第2子は『手をかけ、言葉をかけるなど、愛情を行動で示してもらうこと』を望むタイプでした。
つまり、Aさんにとっての『嫌なこと』は、お子さんにとっては『やってほしいこと』。
ゆえに、Aさんが「自分がされて嫌だったことを子どもにしない」という信念を貫こうとした結果、親子関係がこじれてしまったのでした。

*** 逆のケースについて考える(2)に続きます ***


「私が私である」ことの確信へ導く魔法使い
御影石 千夏

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