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記憶と存在と

断片的なイメージだけが連なって
その輪郭を捉えることができない

僕は それ をどう記憶するのだろう

確かに揺らいで 胸はじんと熱くなる

それは事実なのに
それ の存在は不確かで

それ がなくなっても
たぶん僕は気づくことすらできないのだろう

失われたことにも気付けないのなら
それ は初めから
存在していなかったのだろうか

なのに流した涙は本物で
何度も笑ったのも本当で
胸がこんなに痛いのも真実で

言葉 イメージ 音 
それらもきっと存在していた

僕はそんなぼやけた輪郭を頼りに
確かに 揺れて たくさん動いた
この 感情だけを 記憶するのだろう

だけど
僕は それ を記憶することは できない

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ドイツで買って使ってたフライパンを、久々に日本の自宅で使ったの。底がステンレスっぽかったから、IH対応だと勝手に思い込んでたけど、どうもそうじゃなかったみたいで。

IHがフライパンを認識してくれなかったの。
それで磁石がくっつくか試したらくっつかなくて。

IHはプログラムによって、磁石がくっつくステンレスは認識してくれるけど、そうじゃないステンレスは認識してくれない。

IHヒーターの上にはフライパンが存在しているのに、IHにはフライパンは存在しないことになっている。実際、鍋があるか確認せよとの表示が出た。

在るのに無いって、こういう状況だね?
認識できないと無いのね?
でも在るんだよね。

IHの認識機能は機械なわけだけど、
人間も同じように、認識するのは脳機能?

意識は脳のなかだけだって
言われた方が随分と納得がいくのに

どこかでそうじゃないと言って

って、頭がぐるぐるし始めたら、
お腹がぐうぐう鳴り出したので、
考えるのはやめて、
別のフライパンで鶏肉を焼くことにした。


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