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ショートショートを纏めたものです。 読んだら出来れば感想が欲しい。
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ある男

ある男

 真昼間に男が1人、一畳半のベランダで室外機に身体を預けながら煙草を吸っていた。この時代に似つかわしく無い甚平を身に纏い、項垂れながら吐き出した煙はまるで生気をそのまま吐き出しているかの様相である。誰かが煙草を吸い続ける事を緩やかな自殺と言ったが、それは単純に健康面での自身の寿命を縮めるという意味合いを持っていたのに対し、その男が煙を吐き出す様は、どちらかと言えば今まさに魂を吐き出して死に近付こう

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利害

「飲み過ぎた……。」
意識が朦朧としていた。
視界が揺れ、思考がブレ続ける。
アスファルトを蹴る足取りは重く、ここに石ころでも転がっていたら簡単に躓いてしまうだろう。

数時間前まで時間を遡る。
出会い系サイトで出会った女とチャットで意気投合し、そのまま流れる様に居酒屋へ。
向こうの飲むペースは排水口の様に早く、漢気を見せようとした俺は負けじとペースを合わせた。

泥酔一歩手前のままホテルへ、ここ

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盲目

高校二年生の時、好きな女の子がいた。一目惚れだ。
その子は周りからマドンナと言われるような美貌の持ち主で、透き通った絹のような髪の長い女の子だった。
ただ、目が見えなかった。

学年が上がった当初、夏休みが仕事で潰れるという理由でクラスの誰も手をあげなかった図書委員に彼女は立候補した。
僕も続いて立候補した。これはただ僕が友達がいないだけで、かつ小説が好きだったからだ。特に下心などない。

委員の

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