阿里山高山烏龍茶*味わい深い台湾
しばらく放っておいた娘のお土産のお茶。
「うん、少し飲んだ飲んだ。美味し~」
「ちゃんと飲んでね。阿里山てパワースポットらしいよ」
感想もないので、まだ飲んでないことが発覚してるかと思う。
なぜかというと、ちゃんとした中華料理は少々苦手だし、
烏龍茶も独特の味わいがいまひとつ、なんというか、濃さなのかな、
それほど好んで飲みたいと思うお茶ではないからだ。
しかも免税専売品のようで、金ピカピカの箱の中に、
これまた金ピカピカの茶筒が入っている。
中を開けてみると、鳥の糞のような形態の茶葉が見える。
この金ピカピカの外箱は文字までが金ピカピカで、
読むのにとても苦労する。
かろうじて読める文字は赤に白抜き文字の
「台湾精選手揉捻茶」と書いてある。
台湾の繁体文字は、なんとなく通じるところがあるので助かる。
(糞みたいな形状は、手もみで捻じって作ったお茶なのね)と納得。
意を決して飲んでみた。
手もみのネジネジ茶葉が、ガラスの急須の中で綺麗に広がっていく。
知っている烏龍茶の茶色ではなく、透き通った黄色に近い。
香り良く、雑味もないので、ほおおおおぉ~と意外に思った。
美味しい。
飲まず嫌い、食わず嫌い、出不精などの類は、
そうでない人よりも、人生でちょっと損をしてるかもと思わせられる。
中学生の時に、台湾人の先輩が転校してきた。
真っ赤なAラインのコートを着た姿は、
まるで風の又三郎のようで、
ひとりで颯爽と校庭を横切って歩いてきた姿を、
授業中の、二階の教室の窓際の席から見たのを覚えている。
学内ですれ違うと、穏やかな笑顔で返してくれる。
私の台湾人のイメージはすべて、あの先輩の、
さっそうと歩く姿から生まれている。
前を向いて、顔を上げて、姿勢よく。
卒業と共に引っ越しする先輩に、担任の先生が、
先輩の身に染み付いた方言の会話を心配して、
いちいち直して特訓していたのも覚えている。
「女の子は『腹減った』と言っちゃだめよ。
『お腹がすいた』と言いなさい」
「はい、お腹がすいた(笑)」
先生、それは方言じゃなく、思春期特有のなんというか(笑)
どうしてるかな、先輩。
台湾、一起加油。
花の種じゃなくて、苗を買ってもいいですか?あなたのサポートで世界を美しくすることに頑張ります♡どうぞお楽しみに♡