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🅂29 支出しお生掻する完

「A little dough」 第章 支出しお生掻する 🅂27 たずめ

 「支出しお生掻する」ず題しお蚘茉しおきた第4章も終わりに近づきたした。実際の遞択行動は個々のコンテクストによっおさたざたであり、これを集玄したような結論は正盎あたりピンずこないずころがありたす。ただそうした様々な刀断に至る前段階で敎理しおおくべきポむントもあるように思い、意思決定プロセスや支出効果においお私たちが知らずに勘違いしがちな郚分にスポットを圓おお蚘茉しおきたした。
 䜏宅の遞択や子育おずいう行為を怜蚎しおいくず、その䞭に「地䜍財的な消費行動」を促す仕組みが組み蟌たれおいるこずに気付きたす。䟋えばタワマンには専甚のパヌティヌルヌムやスポヌツゞムたで垞蚭されおいる䟋がありたすが、私にずっおは䞍芁なものです。こうしたものをふるいにかけお、自分にずっお必芁なものだけを遞択するためには、必芁䟡倀以倖の物をいったん倖しおみる必芁がありたす。しかしそれはもはや簡単ではありたせん。販売サむドが提䟛する倚くの情報は、消費者サむドではあたり意味のないコンテクストを䜜り出し、その結果「盞察的欠乏」や「フレヌミング」が私たちの刀断力を歪めおしたうからです。販売サむドは売䞊の向䞊を目指し、消費者は賌入満足床を高めたいわけすが、シンプルにこれを䞡立できるような商品はごく皀にしか珟れないずいうこずかもしれたせん 。

➀生掻満足床を少しづ぀䞊げおいくために
 さお䞋の図は第章の経枈的自立をテヌマにした際に、自己管理胜力ず関係の説明に甚いたものです。

経枈的自立ず自己管理胜力の図

 第章では䞊図の䞭倮郚分、「支出しお生掻する」をテヌマにしたわけですが、この前提になっおいるのは私たち「個人の䟡倀芳を前提にした遞択」ずいう意思決定行為です。぀たり私たちの生掻をリヌドし、その満足床に倧きな圱響力を持っおいるのは、「個人の䟡倀芳」ず考えるこずができたす。
 しかし珟実には、自身の䟡倀芳に忠実に生掻しおいる぀もりでも、生掻の満足床が䜎いずいう䞍満が生たれるこずがありたす。特に若い頃は、その時々の遞択には玍埗しおいおも、䞀定の時間経過を螏たえた日垞の満足感には繋がっおこない、ずいうようなこずが起こりたす。それは人間の刀断に倧きな圱響力を持぀報酬系回路や認知機胜などが、進化の過皋を経お珟圚に至っおいるために、必ずしも珟代の私たちの行動圢態や䟡倀芳を埌抌ししおくれるずは限らないずいうこずかもしれたせん。
 䟋えば、䜕時も矎味しいものを食べたいずいう欲求のたたにお金を䜿い新たな「食」を求めおも、「味」ずいう結果だけを求めおいるずやがおその行為自䜓に飜きおしたいたす。以前蚘茉したしたがダニ゚ル・ベルヌヌむが蚀うように、私たちの目先の欲求珟圚の報酬を満たすような単玔な満足感は逓枛しおいくずいうこずです。

 仮に「食」に拘るのであれば、料理を䜜る人や材料、地域や歎史などに焊点をあおおいくず、䞀぀の料理の背景やその料理が䜜られるたでのプロセスを知るこずになりたす。これによっお「食」の持぀別の偎面を知り、その䟡倀の奥深さに気付いおいきたす。私たち誰もが持っおいる「奜奇心」を䞊手く䜿いこうした工倫をするこずで、「継続する満足感」ぞず繋がっおいく可胜性がありたす。単に「食べる」だけではなく「䜜る」「材料に拘る」ずいったこずが、その人にずっおの「食」の䟡倀を耇合的で味わい深いものに倉化させおいくからです。
 私自身がこうしたこずを蚘茉しおいるその倧前提には、倚くの人がその䟡倀芳の䞭で「幞せな人生を送りたい」ず考えおいるのだろう、ずいう挠然ずした想定がありたす。䟡倀芳ずは広範で様々なものがあっお良いわけですが、その䞭に「幞犏な人生」ずいう䟡倀があるなら、その幞犏感を実感できるように行動しおいくこずになりたす。そしおその為に私が特に倧切だず考えるのが「継続的に感じるこずができる楜しさ」です。

➀小さな楜しさを実感しながら生掻する
 継続的に感じるこずができる「楜しさ」にはどんなものがあるのでしょうか。私たちの生掻空間や日垞のあり方によっおも倉わっおきたすが、考えられるものをあげおみたす。
・新しい知識に觊れ、スキルを孊び、成長を実感するこず
・矎しく豊かな自然の䞭で生きおいるこずを実感するこず
・家族や友人たちず共感できるこず、協力しあい愛情や友情を感じるこず
・日垞的な行為で瀟䌚や他人の為に圹立っおいるず感じるこず
・絵を描いたり、楜噚を奏でたり、新しものを創るのに熱䞭するこず
・スポヌツなどで運動゚ネルギヌを思いっきり䜿うこず
・玠晎らしい芞術や音楜を生で䜓隓するこず
・ペガやストレッチなどでリラックスした心身の状態を保぀こず 
 私は自分の「奜奇心」に泚意を払いながら、こうした楜しい時間を䞊手に䜜るこずが、生掻満足床に向䞊に繋がっおいくず感じおいたす。そしおそれは、䌑暇・愛情・健康・自由・自䞻性ずいった非地䜍財に支出する行為に導かれたす。たた、これらに共通するのは、いずれも「プロセスや継続しおいる時間」に軞を眮いおいる点であり、決しお玠晎らしい成果や結果ではない、ずいうこずです。結果の倧切さ、特にメンタルに䞎える圱響は私も理解しおいる぀もりですが、あえお蚀うなら結果はほんの小さな䞀歩で十分でしょうし、あるいは時々の倱敗でも構わないのです。裏を返せば「結果を匷く意識せずに続けるこずのできる環境結果を重芁芖しない環境」に身を眮くこずで、継続する楜しさを味わえるのかもしれたせん。了

※第章「支出しお生掻する」は今回で終了したす。第章では、私たちの生掻を陰で支えおくれる「貯蓄ず投資」に぀いお蚘茉しおいきたす。



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