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「はじめに」全文公開します!6/23発売開始のノーコード本「ノーコードシフト」

6月23日(水)に発売される自著「ノーコードシフト」の「はじめに」と目次詳細を全文公開します。

ノーコードの歴史から、活用方法、事例、未来予測まで全てを詰め込んだ、ノーコード解説書です。

ノーコードをすでに使っている方も、これから使おうとしている方も、ノーコード?なにそれ?な方もぜひお読みいただけると、必ず何かアクションを起こしたくなる一冊に仕上がっています。

それではどうぞ!

ここからはじまり

なぜノーコードを学ぶ必要があるのか

みなさんは、仕事や生活の中で、「こういうサービスあったらいいのに」と思うことはないでしょうか。

または「これ紙じゃなくてメールやチャットでよくない?」や「これ私がやる必要ある?」と感じることはないでしょうか。

この本を手にとっているあなたは、「もし自分にアプリを作る技術があれば、解決できる課題は世の中にたくさんある」と感じることが多いのではないでしょうか。


では、「アプリを作る技術がある人」、つまりプログラミングができる人はこの世界にどれくらいいると思いますか。

驚くことに、およそ0・3%しかいないのです。これはプログラミングできる総人口なので、例えばグーグルやフェイスブック、アップルなど、世界中の人々の生活に大きな影響を与える会社でプログラミングをするエンジニアは、ごく少数ということになります。

さらに0・3%のプログラマー人口のうち、80%が男性です。さらに40%が白人人種です。

乱暴な言い方をすると、インターネット上にあるさまざまなサービスやアプリの多くは「白人の男性」がアイデアを出し、企画し、開発し、運営しているのです。


人間には認知の歪み、つまり自分で見て感じたもののみを重要と捉える傾向があるので、「白人の男性」の課題や悩みは解決されるばかりで、「黒人の女性」の課題はなかなか解決されていかないという問題が出てきます。


そこで「ノーコード」の登場です。


ノーコードの文脈でよく語られるのが、「市民開発者(シチズンデベロッパー)」という役割です。

市民開発者とは、プログラミングスキルを持たずに、アプリやサービスを作る人たちのことです。

彼らは自分たちの課題を、ノーコードで解決することができます。

ノーコードのブームによって市民開発者はどんどん増加し、みなさんの身近にも存在する日が近いでしょう。


プログラミングを学習する障壁が高く、プログラマーの属性に偏りがある現在と比較して、市民開発者は「白人の男性」でなくてもなれる可能性が高まります。

市民開発者は、多様なバックグラウンドを持つ人たちになると予測されます。

そうなると、多様な価値観や課題意識に基づいたアプリやサービスが世に出てくるでしょう。


現在、多くの社会課題が存在します。

それらは多様な価値観を受容する社会と相まって、どんどん複雑化し、細分化されています。

そして、それらを全て解決する巨大サービスを一つの会社や国家が作ることはほぼ不可能です。

しかし、市民開発者がいれば、身近な課題を身近な人たちで解決できるため、どれだけ価値観が多様になり、課題が複雑化し細分化したとしても、対応することができると私たちは信じています。


私たちが未来を語る時、課題山積でお先真っ暗というイメージをしてしまわないでしょうか。

もちろん課題はたくさんあるし、近い未来さえ予測することが難しいのは事実です。

しかし、本書をお読みいただき、「ノーコードを活用することで、ピンチがチャンスになる!」という気持ちになり、「私も何か作ってみよう!」という気になっていただければ、とてもうれしく思います。

ここから目次

CHAPTER 1
ノーコードはなぜ今ブームなのか
 ノーコードとは
 ノーコードがブームになった背景
 ノーコードでエンジニアは不要になるのか
 ノーコードの分類と特徴

CHAPTER 2
ノーコードをどのように導入活用するのか
 ノーコードのメリット
 ノーコードのデメリット
 業務用途のための5つのステップ
 新規サービス検証のための5つのステップ

CHAPTER 3
ノーコードは誰の何をよくするのか
 個人が使う場合
 フリーランスが使う場合
 起業家やスタートアップが使う場合
 中小企業が使う場合
 大企業が使う場合

CHAPTER 4
ノーコード開発事例紹介
 コロナ禍の行政システムを一週間でリリース(キントーン)
 マウス操作で開発するAI分析で「まち」を評価する仕組み作り(マトリックスフロー)
 日本初のノーコードで開発されたサービス買収の裏側(スポット/アダロ)
 営業事務の工数が3分の1になり「社内のカイゼン意識も向上」した事務作業の自動化(エニーフロー)
 ブランディング会社が一週間でサービスページを立ち上げ(スタジオ)
 リサイクル事業者が数百種類ある中古自動車の管理データ入力を完全自動化(クラウドBOT)
 成人式の特別コンテンツとしてARフォトフレームを役所担当者が独力で制作(パラナル:palanAR)
 工務店の基幹システムと連携した業務モバイルアプリで営業効率化(ユニフィニティー)
 地域の中核病院による待合室の三密対策をIoTで見える化(グラヴィオ)
 ベータ版で1カ月、公開まで2カ月の爆速開発を成し遂げたランチ事前決済アプリ(スマートディッシュ/アダロ)
 モバイルアプリで運用の効率化と利用者分析精度の向上(yappli)

CHAPTER 5
 ノーコードツールの種類と選定基準
 ノーコードツールの種類と選定基準
 ウェブデザイン系
 データ管理/顧客情報管理系
 タスク自動化ツール
 オールインワン系

CHAPTER 6
ノーコードの学習方法
 日本語での学習方法
 ノーコードでも必要な基礎IT知識とは

CHAPTER 7
先端技術とノーコード
 ノーコードが実現する未来
 職業の変化
 社会課題の解決加速化


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