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【報告】第6回丹波市教育振興基本計画審議会に参加しました!


2024年3月25日に開催された第6回丹波市教育振興基本計画審議会に参加しました。審議会の様子をご報告いたします。


1.丹波市教育振興基本計画審議会とは?

教育の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、教育基本法第17条第2項の規定に基づき丹波市教育振興基本計画を策定しています。

第2次丹波市教育振興基本計画が終期を迎えることから、令和7年4月から令和12年3月までの5年間を計画期間とする「第3次丹波市教育振興基本計画」を策定するにあたり、丹波市教育振興基本計画審議会を設置し必要な調査と審議を行います。

丹波市教育振興基本計画審議会について


2.審議会では何を話し合っているのか?

令和5年6月 16 日、国において第4期教育振興基本計画が閣議決定されました。 教育振興基本計画は5年ごとに見直されており、第4期教育振興基本計画においては「持続可能な社会の創り手の育成」及び「日本社会に根差したウェルビ ーイングの向上」が掲げられています。2040 年以降の社会を見据えたとき、人口減少や AI の発達などの現時点で予測 される社会の課題や変化に対応して人材を育成するという視点と、予測できない未来に向けて自らが社会を創り出していくという視点の両方が必要とされています。 また、そういった社会において、一人ひとりの豊かで幸せな人生と社会の持続的な発展を実現するために、これまでの一般的なウェルビーイングの要素とさ れた自己肯定感や自己実現などに加えて、利他性、協働性、社会貢献意識などの、 人とのつながり・関係性に基づくウェルビーイングについて、教育を通じて向上させていくことが求められています。 本市では、令和7年3月に第2次丹波市教育振興基本計画が終期を迎えることから、国及び県の教育振興基本計画を参酌しつつ、丹波市の実情に応じた計画となるよう、令和7年4月から令和 12 年3月までの5年間を計画期間とする第 3次丹波市教育振興基本計画の策定に当たって、特に次の事項についてご検討いただき、意見を求めるものです。

1 子どもたちが、それぞれの状況や興味・関心に応じて、多様な他者とつながり協働しながら主体的に学ぶことによって自己肯定感を高めるとともに、地域や社会の幸せや豊かさを追求する利他性や社会貢献意識を育むための教育 の推進について

2 社会の持続的な発展に向けて学び続ける人材を育成するための、探究的な 学習の推進、他者との協働や課題解決型学習を通じた「主体的・対話的で深い学び」の充実、並びにキャリア教育や起業家教育の推進について

3 子どもが抱える困難が多様化・複雑化する中で、いじめや不登校への対応、特別支援教育の充実、外国籍児童生徒への支援などを含めて、多様な教育ニーズに対応するための個別最適・協働的な学びの機会の確保とインクルーシブ 教育システムの実現に向けた取組について

4 これからの時代を生き抜く力を育成するため、幅広い地域住民の参画を得 て、地域全体が当事者として次代を担う子どもの学びや成長を支える「地域と ともにある学校づくり」の推進とともに、子どもに関わり、子どもとともに学 ぶことによって自己実現を図り、地域や子どもをめぐる課題の解決につなげる「学校を核とした地域づくり」の推進について(コミュニティ・スクールと 地域学校協働活動の一体的推進について)

5 地域住民が、地域内外の多様な主体とともに、学び合いや話し合いを通じて 協働する関係をつくることで、地域の課題解決や魅力ある地域づくりにつなげていくための取組について(地域における社会教育を通じた地域コミュニ ティの基盤形成について)

6 自然、文化、社会教育施設など、丹波市ならではの地域資源を活用した学びを通じて、地域の魅力や課題を知り、地域をより良くしていこうとするふるさと意識の醸成を図る教育の推進について

7 子どもたちが、身近な課題について大人を含めた他者と協働しながら解決 する経験を積めるよう支援するとともに、教育に関する計画策定や施策推進において、当事者である子どもからの意見を聴き、対話を行う取組について

第3次丹波市教育振興基本計画の策定について(諮問)


3.第6回は何を審議したのか?

第1回~第5回までの内容は下記のページをご覧ください。

第6回の協議内容

〇協議事項
1 本日の議題説明
第3次教育振興基本計画 基本方針、基本施策(案)について
2 グループワーク
(1)丹波市の教育のめざす姿
(2)丹波市の教育のめざす姿を実現するための取組
(3)グループワークでの意見共有
3 総括議論

丹波市教育振興基本計画審議会開催のお知らせ


第5回で教育委員会事務局から示された「基本理念・基本方針・基本施策(案)」を見ながら、「丹波市の教育のめざす姿」、「丹波市の教育の目指す姿を実現するための取り組み」をグループごとに協議しました。

【基本理念の検討においての考え方】
ウェルビーイング・多様性と包摂性のある共生社会の実現

 社会の変化を予測することが困難なこれからの時代において、一人ひとりの 豊かで幸せな人生と社会の持続的な発展を実現するために、これまでの一般的 なウェルビーイングの要素とされた自己肯定感や自己実現などに加えて、利他 性、協働性、社会貢献意識などの、人とのつながり・関係性に基づくウェルビーイングについて、教育を通じて向上させていくことが求められています。 また、社会の多様化が進む中、障がいの有無や年齢、文化的・言語的背景、家庭環境等に関わらず、誰一人取り残されることなく、誰もがいきいきとした人生 を享受することのできる共生社会の実現に向け、社会的包摂を推進することが必要です。 一人一人のウェルビーイングが、家庭や地域、社会に広がり、すべての人たち がそれぞれの多様性を認め、支えあい、笑顔でいつも声をかけあう丹波市をめざします。

「こどもまんなか社会」への実現
 こども基本法及びこども家庭庁設置法が成立し、こどもが自立した個人として、等しく健やかに成長することができる社会の実現に向けた取り組みが始動しています。学校・家庭・地域が連携・協働し相互に育ち合いながら、地域全体がこどもの 学びや成長を支え、こどもたちが自分らしく安心して過ごせる環境を構築して いくことが重要であるとされています。 すべてのこどもが「明日も先生や友だちに会いたい」と思う学校であり、子どもたちをまんなかに置いた多様な学びの実現に向け、子どもと子ども、子どもと 教員、保護者と教員の人間関係を構築すること、地域ぐるみで楽しく子育てができる環境をめざします。

06基本理念・基本方針・基本施策(案).pdf

2 基本方針

楽しく学び なかよく たくましく 未来を生きるこどもたちに求められる力をはぐくむ
 こどもたちの発達段階や多様なニーズを踏まえて、新学習指導要領に基づき、「確か な学力」「豊かな心」「健やかな体」をバランスよく育成することに加え、これから社会 に出て活躍していくこどもたちが備えるべき資質・能力をはぐくみます。

すべての人が自分らしく いきいきと学び 誰一人取り残さない教育の実践
 一人一人の多様なウェルビーイングの実現のため、誰一人取り残されず、すべての人 の可能性を引き出す学びの実践と、一人一人が自分のよさや可能性を認識するとともに、 誰もが違いを乗り越え、共に生きる共生社会の実現に向けて取り組みます。

地域や家庭でともに支え合い こどもも大人も楽しく学び 輝き続ける社会を創る
 地域において人々の関係を共感的・協調的なものとするために、社会教育による「学 び」を通じて人々の「つながり」や「かかわり」を作り出し、持続的な地域コミュニテ ィの基盤とします。 さらに、「人づくり・つながりづくり・地域づくり」の循環が生み出されることによ り、地域コミュニティにおける個人と地域全体のウェルビーイングの向上を図り、生涯 学習を通じて地域や社会への貢献の意欲や、自信と誇りを持ち、当事者として地域社会 の担い手となる人づくりに取り組みます。

丹波市のひと・もの・ことのなかで 自ら学び 自ら考え ふるさとを愛する心をはぐくむ
 社会教育施設における教育環境の充実を図り、学校とともにそれぞれの教育機能をい かして連携・協力していきます。 丹波市の地域資源を活用した探究的な学習を通して、ふるさとについて学び、ふるさ とに誇りと愛着を育むとともに、地域とともにある特色ある学校づくりを推進します。

新しい学びを支え 誰もが安全・安心に過ごせる教育環境を創る
 こどもたちの多様な学びに対応するための教職員一人一人の資質・能力の向上及び働 き方改革の推進とともに、こどもたちが生き生きと活動し、安全・安心を確保しつつ新 しい時代の学びを実現するために、安心・安全で質の高い教育環境の整備、ICT 環境の 充実を図ります。 また、行政体制・機能の充実を図ることが必要であり、教育行政への多様な人材の参 画、活発な議論を通じた教育委員会のチェック機能の実質化等の教育委員会の機能強 化・活性化を図ります。

06基本理念・基本方針・基本施策(案).pdf

3 基本施策(案)

1 一人ひとりを大切にしたきめ細やかな教育の推進 ・特別支援教育の充実
・不登校児童生徒への支援の充実
・外国籍児童生徒への言語支援の充実
・一人ひとりへの相談
・支援体制の充実

2 次世代を生きぬく学力を育成する教育の推進
・個別最適な学びや協働的な学びの充実
・時代に応じた多様な学びの創造
・地域の教育資源をいかした探究学習の推進
・家庭・地域とともに進めるキャリア教育の充実
・高校の魅力化支援

3 互いを認め合い一人ひとりを尊重する教育の推進
・「豊かな心」を育成する学校教育の充実
・市民主体の人権学習の推進
・防災
・安全教育の推進

4 健やかな体の育成とスポーツライフの充実
・「健やかな体」を育成する学校教育の充実
・こどものスポーツ機会の拡大による健全な心身の育成

5 乳幼児期の教育・保育の推進
・乳幼児期の教育
・保育の質の向上
・幼児教育と小学校教育の円滑な接続

6 学びの成果をいかせる社会教育
・年代に応じた様々な学習機会の提供
・地域主体の学習の場づくり
・市民による公益活動への支援
・生涯を通じた文化芸術活動の推進
・学校・家庭・地域との協働による豊かな学びの推進
・家庭教育支援

7 地域資源をいかした学びの推進
・歴史文化遺産の保存・活用
・恐竜化石の活用
・社会教育施設等を活用した学習機会の充実

8 暮らしにとけこむ図書館づくり
・多様な図書館サービスの提供
・市民協働による図書館運営の推進

9 子どもたちの成長を支える学習環境の整備・充実
・魅力ある学校環境の整備と充実
・安心安全な教育環境の整備と充実
・子どもの学びを支えるチーム学校の組織力向上

10 教育委員会活動の活性化
・広報紙などによるタイムリーな情報発信
・関係機関との意見交換と連携強化

06基本理念・基本方針・基本施策(案).pdf

第6回のグループワーク結果

グループA

グループB

グループC

委員からの主な意見

基本理念の検討においての考え方について

・教育のビジョンは何年後を見据えて考えたらいいのか?

・どんな状態になれば、丹波市において「ウェルビーイング」、「多様性と包摂性のある共生社会」、「こどもまんなか社会」が実現されたとなるのか。実現された状態と比較して、丹波市の現状はどうなのか。

・教育委員会は、丹波市の教育の課題をどのように捉えているのか。

・学校教育だけでなく、社会教育や家庭教育との垣根を超えた、丹波市独自の「地域教育」としてのビジョンづくり・計画づくりをしてほしい。

・子どもから大人までが共に学び合い、育ち合う、誰もが楽しく参画できる丹波市を実現する計画を作っていきたい。

・誰一人取り残さない社会づくりが必要。

・「ウェルビーイング」、「共生社会の実現」、「共感的・協調的」、「地域コミュニティ」、「新しい学び」など、言葉の意味が捉えにくいので、分かりやすく優しい日本語で表現したい。

・「こどもまんなか社会」の実現は、子どものメリットだけでなく、そこに関わる大人・先生・多様な主体のメリットにもふれられるといいと思う。

基本方針について

・丹波市の課題や独自の教育の表現がなく、市町村の名前だけを変えても、どの違和感がない内容になっている。丹波市の計画にしっかり落とし込んでいってほしい。

・教育を実施していくためには、横断連携による行政の教育実施体制が必須あり、施策の1つの柱として必要。現状の丹波市は教育委員会と市長部局が連携できていない。

・子どもから大人までの教育の計画だが、こども中心・学校教育中心の計画になっている。


当日の配布資料


次回の日程

日時:2024年4月23日(火) 10:00~12:00
場所:山南住民センターやまなみホール
傍聴することができます!

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