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MMTを批判するのに未だにMMTを理解出来ていない人へ…最低限の理解をしてから批判しようよ…

MMTを批判したい人は未だにいますが、改めて見ますと最低限の理解すら無しに批判してる人が多い印象を受けます。今回はnote内の記事で批判、否定的に書いたモノを見つけましたので、それについて軽く語りたいと思います。
その人はMMTの効果を説明する時の例え話で

「カルト教団が山奥でコロニーを作り教団内通貨のMMTをしたらどうなるか?通貨発行権のある教団は財政破綻はしないけれど教団の実態経済は豊かにならず、教団の教祖、幹部連中に富が移転、集中するだけ。今の日本も同じような事が言えるのでは?」

と言っています。まず…

MMTをするってどういう意味でしょうか?日本語に直すと現代貨幣理論をするって意味になります。理論をするって日本語として意味が通りません。

ここからすでに怪しいのですが、教団内通貨でMMTをするって言うのを前後の言葉から無理矢理解釈すると貨幣発行して信者に配るという事かと思います。

そうですね。破綻はあり得ませんね。確かに実態経済も豊かにならないでしょう。なぜなら…

この教団は山奥で何をしているのか?

が、不明だからです。富が集中も分かりません。この例えでは自分の発行した貨幣が戻ってくるだけしか見えません。それで喜んでるならその教祖はアホです(笑)なので、そもそもこの方の例えは…

例えになってません!

ペリカとかと記事内で書かれているので、恐らくカイジに出てくる地下労働のような状況を想定していると思いますが、あれは現実で言う所のトラック・システムという物になります。
トラック・システムというのは従業員に法定通貨では無く、企業内の店舗で使えるクーポンを賃金として渡す行為を指します。カイジのペリカは正にそれです。これを行うと経営者は法定通貨を払う必要がなく、人件費を抑える事が出来ます。掛かる経費は企業内店舗で仕入れる物品のみになります。割高で売れば貯めるのも難しくなり、人の流出も抑えられます。現実に存在した物としては大東島紙幣だったり、炭鉱切符といった物が日本では有名です。これらは負の歴史であり、褒められた行為ではありませんが…

MMTの根幹を成す国定信用貨幣論の重要な証拠になります!

というのも、こう言ったトラック・システムは雇い主と雇われる側という力関係の違いを駆使して、徴税という行為はしないものの雇用先の売店でしか使えないクーポンを賃金として渡す事で、クーポンを通用させる強制力を持たせます。被雇用者はその売店を使わないと生きていけないからです。こういった行為が現実に存在した。しかも自然発生的に生まれているというのは商品貨幣論に対して強力な反証になります。

つまりです…

カルト教団とか使って批判した所で、それが現実であって意味の無い批判なんです。

印象を悪くしようとしても現実の現象がそうなってる以上、そうとしか言えません。結局はこの類の批判をする人達は…

MMTを政策論か何かと勘違いしてるに他なりません!

ただ、気をつけないといけないのはMMTの視点で何か政策をやっていれば何でも良いというわけではありません。あくまで理論です。物理学の理論を元にロケットだってミサイルだって作れるのと同じです。だからこそ、政治が何をやってるか関心を持たないといけません。そのためのツールとしてMMTです。MMTの視点を持てば、今やってる事が良いのか?悪いのか?その判断をする際の助けになります。それもあくまで助けです。最後は自分の判断です。

最後まで読んで頂きありがとうございます!

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