部外者がやった方がいい。
我が家の右隣の家の前にゴミが散乱していた。
右隣の家は3コイチ住宅で、
風で飛ばされたのでなければ、その住宅のどなたかのゴミだったんだろうと思う。
なんとなく、私がこの3コイチ住宅の住人だったとしたら、
「ヤダぁ、誰のゴミ?当事者、名乗り出なさいよね!!気づかないモン勝ちってかい?いやんなるわ~」
って思いそうな気がした。笑
そこで、散乱したゴミを片づけてみたら、とっても気分が爽快になった。
まったく関係ない人がやれば、3コイチ住宅の方々同士のイヤな感情が生まれないだろうしな、という自己満足からだった。
***
ゴミに関しては、私は神経質なところがある。
左隣の住人が設置したゴミ置き場について、数ヶ月に渡って揉めた経験があるからだ。
簡単に説明すると、我が家にとって不都合な点は以下の3つであった。
彼らの土地内に設置しているとはいえ、彼らの玄関から一番遠い、我が家の表札がついている門塀に限りなく寄せているので、ゴミが散乱したら我が家の前が散らかり、彼らは気づかない。
この地域では単独のゴミ置き場設置は不可だが、「長橋家も一緒に出す」という虚偽の申請を役場にしている(無断で名前を使われていることにも憤りを感じる)。
夏でもゴミ収集の前日、前々日に出したりすることがあった。
また、土地の契約上、境界の壁は左の隣人が作ることになっていたのだが、いっこうに作らないため、マナーを守らない彼らのゴミが、まるで我が家のもののように通行人に映ることも耐え難かった。
耐えること3年半、意を決して、2021年の秋、私から奥さんに相談をしてみたが、
「自分の土地なんだから、何を置いてもいいはずだ」というスタンスを変えず、
「前日にゴミを出しているのを知ってるなんて監視しているのか」という奥さんからのLINE(いや、臭いから。虫も登場するしな…)と
「裁判するか!?」という旦那さんからの電話・・・。
権利意識の強い、公共心の薄い夫婦だと感じた。
まともな話し合いはできず、奥さんとは一応挨拶をする仲だったのに、一切断絶してしまった。
自治会の方に入ってもらって話し合いたいと思い、話を進めていたら、彼らは自治会を抜けてしまった・・・。
そして、当時の自治会長さんやゴミに関する役員さんも、極力関わりたくないという態度だった。
みんな面倒で、誰も関わりたくないんだな・・・ということにとても絶望的な気持ちになった。
結局、我が家で壁を左隣との境界線に設置し、ゴミボックスを視界から見えなくすることだけで、最終的には良しとすることにした。
そして、揉めた半年後の2022年4月より1年間、私は自治会のゴミ担当役員になった。
夫からは、
「よく、ゴミでイヤな思いをしたのに、やろうとするね。俺は絶対できないわ。やりたくない」と言われた。そのとき、イヤな思いをしたからこそ、また同じような人が出てほしくないからやりたいんだ、と自覚した。
そして、2022年度末に、「何とかしなきゃ」と突き動かされる事案が発生した。
ずっと空き地だった場所にゴミ置き場があり、その土地を購入した方と、現在ゴミ置き場を利用している住民の方々との間に入って、置き場を再検討したほうがいいという案件だった。
やったことは、以下の4点。
◆土地を売った不動産屋さんと、建設中のハウスメーカーさんに連絡をし、これまでの経緯を聞いた。不動産屋さんも、購入する方のために何とかしたいと思い、近所の駐車場を管理している不動産会社や、自治会にも相談したが、誰も動いてくれなくて途方に暮れたとのこと。私が絶望したときの代の役員さんだった。
◆ゴミ収集センターに出向き、どの場所になら移動してOKかを確認した。
新たに、個別に作るのはやめてほしいとのことだった。(だよね~🤣)
◆土地を購入した方に連絡し、本心を伺った。自分たちの家の門にゴミ置き場があるのは正直イヤだけど、仕方ない、我慢しようと思っていたとのことで、「関心を持ってくださってそれだけでもありがたい」とのことだった。
◆次期自治会長さん(当時はその班の班長さんだった)と打ち合わせをして、1軒1軒、住人の方々の家を周り、置き場の移動を考えています、と伝えて回った。
・・・結局、解決の前に、期が変わってしまった。
どうなるか見届けたかったが、出しゃばりは泣く泣く、次期ゴミ担当の方に引き継いだ。
ただ、次期自治会長さんが素晴らしく良い方で、なおかつ頭の回転の速い方だったのが幸いだった。
「自治会の活動の目的は、自治会全体の利益、もしくは、❝自治会員全体の最小平等負担❞」だと考えていると教えてくれて、誰か一人がイヤな思いをすることがないよう、丁寧かつ計略的にことを進め、最終的に、どの家からも少し離れるが、誰か一人が我慢することのない場所に落ち着いたと後から報告を受けた。
と思うには十分な経験だった。
そして、「何もできないかもしれないけど、何とかしたいと思っている」という気持ちや、「面倒だから関わらない」を越えた関わりに、誰かの心を救うことがあるのかもしれないと気づく貴重な体験となった。
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