心の力（パワー）を尊重する

コース（ACIM／奇跡講座／奇跡のコース）では、「この世界は、夜寝ているときに見る夢と同じようなものである」と述べています。

とは言いましても、実際のところ、コースで述べられていることがそう簡単に受け入れられるものではありません。

「自分の見ているこの世界が本当はただの夢（影／幻想）だ」なんてとうてい思えないのが正直なところです。

それほどまでに私たちは、「この世界は現実だ」とまるっきり信じ込んでしまっているわけです。

自らの心が自我の想念（思考体系）によってでっち上げた夢（幻想）であるにもかかわらず、です。

心の信じる力（パワー）とは、なんてパワフルなのでしょう！

だからこそ、ワプニック博士は、その心の力（パワー）を尊重しなさい！と云います。

「自我の思考体系をまるっきり信じ切ってしまっているのを自分自身の中に見るとき、そして兄弟の中に見るとき、その心の決断の力を尊重しなさい」と。

私たちは心の力を使って、自我の思考体系を信じて、そしてその自我と同一化してしまっているわけですが、そのことを咎めずに受け入れていくということです。

むしろ、その心の力（パワー）を尊重していくことによって、その力（パワー）が自分にあることを思い出していくことになるわけです。

そして最終的には、その心の決断の力（パワー）を使って贖罪を受け入れることになるのだと、ワプニック博士は教えてくれています。

実際のところ、私たちは自分自身のことを無力で脆弱で卑小な存在だと信じています。

その証拠として、人間としてのこの肉体を自分だと信じ切っています。

私たちが思い出さなければならないのは、自分で心の決断の力（パワー）を使ってこの幻想の大舞台を作り出したということです。

その心の決断の力（パワー）を否定しているのは私たち自身です。

心の決断の力（パワー）をみくびらないことです。

そうではなく、心の決断のパワーを尊重していくということです。

それは、コースの実践の中でも重要な訓練の一つであると言うことができます。