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小4の娘(不登校中)が理想とする学校

前の記事の続きです。映画「みんなの学校」を親子で観て、色々語り合っていたところ『理想の学校とは』という話になりました。

以下、10歳娘が理想とする学校として挙げた項目を列挙します。

授業(勉強)について

・単元数は少なくてもいいから、一つ一つをじっくり深く学びたい。
(学校では各単元ごとにさらっと内容を学んで通り過ぎていくだけだったのが嫌だった、とのこと)
・先生中心に進めてほしくない。話し合いが基本。
・単元は大まかには決まっているけれど、どう学ぶかは生徒で話し合う。たとえば社会の「地域」だったら、どういうところに見学行くか、見学に行かないかは話し合う。話し合いでやりたいことが近い人がグループになる。自分のやりたいことが一人だけの場合は、一人でやる。その際、見学など外に出る場合は先生や保護者、地域の人などが付き添う。
・ひとつの単元が終わるごとに、レポート作成もしくは発表などをして自分なりにまとめをする。(毎回まとめをして、自分のなかに落とし込みたかった、とのこと)
・算数の時間は、それぞれの進度に合わせてキュビナ(彼女がはまっているAIの算数アプリ。どんどん先取りができる)のような演習を各自やる時間と、グループで協力して解き方などを考えるたり発表する時間が半々。グループになるときは、全学年が一斉に算数の時間となって、学年に関わらず自分の進度のところでやる。
・図工は自分が作りたいものを作る
・体育は複数種目から選択。やらないという選択もあり。
・ただ話を聞くだけの全校朝会とかはいらない。
・週2時間ぐらい、自由時間がある。各自が好きなことに使う時間。遊んでも、図書館行っても良い。

先生について

・先生は生徒に「元気であること」を強要しない。怒鳴らない。無理矢理全員で遊ぼうとか言わない。
・忘れ物をしても怒らない。学校に必要な物を長期間にわたって忘れた場合のみ、どのようにしたら忘れないかを先生と話し合う。家庭の事情とか特別な理由がある場合は配慮する。

時間割について

・授業時間はフレキシブル。1時限の時間は決まっておらず、トイレなどの休憩はいつでも行ってよい。
・皆でそろって話し合ったり大事なことをする時間は、その前に10分の休憩。
・給食とお昼休み合わせて1時間。配分は自分で決めて良い。食事に1時間使うのも、早めに食べて遊ぶのもあり。
・休み時間の過ごし方は自由。外で遊ぶことを強要されない。
・掃除は生徒がやる。掃除機を使ってよい。黙働を強要されない。
・学校は週4日。月、火、木、金の9時半~14時半。ただし、8時~17時までは自由に使ってよい。放課後残って遊んだり勉強するときは、おやつを持ってきて良い。

設備、システム、服装など

・机は丸く設置。話し合いしやすいように。ただし、話し合いするとき以外は机に座らなくても良い。
・ビーズクッションとかソファとかくつろげるスペースが沢山ある。一人になりたいとき用についたてで囲まれたスペースもある。演習問題や調べものなどはそのようなところで自由にやってよい。
・タブレットは一人1台。時間割や先生からの連絡、プリントなどはタブレットに配信。
・学校内にwifiあり。
・図書室はいつでも行ってよい。ひとり5冊まで、いつでも借りられる。
・校庭は広いほうがいい。できたら、小さい滝とかあると良い。
・校庭の遊具は多め。
・ボルダリングの壁が欲しい。
・1クラス15~20人で1学年2クラスぐらい。
・担任は1クラス2人。それぞれの得意分野は違うように配置。
・ノートや文房具は自由。好きな物を使ってよい。(墨はこぼすからダメ)
・ノートに何をかくか、ノートをとるかとらないか、は自由。あくまで自分のためのメモとしてノートを使う。ノートチェックなどはなし。
・レポートや提出物は手書きでもデジタルでも可。
・校庭に畑がある。栽培したいものがある人が栽培する。それらの植物を理科の授業とかで他の子が観察したりするのは可能。
・畑には自動水やり機を導入(学校が休みの時に生徒も先生も世話しに来なくて良いようにね!だそう)
・クラブ活動や委員会活動は任意。1年生から参加可能。
・きれいな水道があり、お茶のサーバーもあってマイコップで飲んでよい。
・服装は自由。
・ランドセルでなくリュックで良い
・教科書はすべて置き勉可能。何を置いて帰るかは自分で考える。(昨年、置き勉可能になってからも何を置いて行って良いか先生の指示があり、結局多くの物を持ち帰らなければならなかったので)

給食について

・カフェテリアのように教室ではない所で食べる。同じクラスじゃない子でも誰とでもカフェテリア内の好きな席で食べて良い。
・給食は2パターンぐらいから選べる(用意の関係上、事前に選ぶ)
・給食当番はまわってくるのではなく、やりたい子がやる。

評価について

・宿題は基本なし。やりたい人はキュビナのような自分でできる演習をやりたければやってきて良いし、調べものなどをしてきても良い。やったことは提出すれば評価に加わる。
・テストは生徒それぞれの理解度、進捗度によって違う。(ひとりひとり違うテスト問題作りはAIでできそうだよね、とのこと)
・学期ごとの通知表はなし。成績は数字で表すことはしない。言葉で表現。
・毎週、出来るようになったことと今後の課題を言われる。通知表のように書式で欲しい場合は望めばもらえる。たとえば、今週は頑張ったから書式が欲しいな、って時は言えばもらえる。

以上です。
娘はキラキラした目で熱中して、1時間以上にわたってこれらの項目を挙げていました。彼女なりに色々な考えたあったのだな、と嬉しく思うと同時に、学校に行かなくなった理由も少し分かった気がします。
(しかし、全部は分からないし、きっとわかる日は来ないと思う)

細かい項目は置いていおいて、彼女は「自己決定権」というものがもっと欲しかったし、個人として尊重されたかったのだと思います。
小さい頃から自分の頭で考えること、自分のことは自分で決める(もちろん相談は沢山しつつ)ということを家庭内では推奨され、幼稚園もそのようなスタンスだったために、学校生活はかなり窮屈だったのでしょう。

これらの項目には突っ込みどころも沢山ありますが、実際にあったらな!と想像したり、これはちょっと工夫すれば公立小でもできるよね?と考えたりするととてもワクワクします。色々な子ども達の理想の学校をきいてみたくなりました。

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妻・夫。二人とも医師。子どもに必要な性の知識を楽しく・ポップで・まじめなコンテンツにしてお届けします。 https://acrosstone.jimdofree.com https://www.facebook.com/acrosstone インスタグラム:@acrosstone