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人事業務を理解する-戦略策定編(人員計画の策定)

ここまで人事戦略の策定に必要なことを書いてきましたが、今回は人員計画の策定に関してです。
人員計画は、組織の戦略的な目標達成に向けて必要な人材を適切に配置・育成するために必要となります。
各部門の事業計画を把握することは、人員計画策定の重要な出発点となります。
ここでは、各部門の事業計画把握の手順とその重要性について詳しく見ていきましょう。

①事業計画目標の確認

各部門の事業計画を把握するには、まずその部門が目指す具体的な目標や計画を確認する必要があります。部門ごとに設定された目標やターゲットを把握することで、その部門に求められる業務内容や役割が明確になります。

②人員ヒアリングを各部門へ実施/現状調査の実施

事業計画を理解するためには、各部門の担当者とのコミュニケーションが重要です。人員ヒアリングを通じて、各部門が直面している課題や必要な人材像、業務上の要件などを把握します。また、現状調査を行い、各部門の業務プロセスや人員配置の実態を明らかにします。

③各部門の必要人材の過不足状況を把握/分析

事業計画と実際の人員配置を比較し、各部門における必要人材の過不足状況を把握します。必要人材の過不足を分析することで、どの部門が人員不足に直面しているのか、逆にどの部門が余剰人員を抱えているのかを特定できます。

④ヒアリング結果を整理し、会社全体の現状を把握

ヒアリング結果や現状調査のデータを整理・集約し、会社全体の人員配置と事業計画の整合性を確認します。この段階では、会社全体の人材戦略についても考慮し、組織全体の視点で人員計画を策定するための準備を行います。

【なぜ重要なのか】
各部門の事業計画を把握することは、人員計画策定において以下のような重要な理由があります。

組織のビジョンと統一した人材配置
各部門の事業計画を把握することで、組織全体のビジョンと各部門の目標との整合性を図ることができます。組織全体の方向性に基づいて、各部門に必要な人材を適切に配置し、組織全体の目標達成に向けて一体的な取り組みを実現します。
業務の最適化と効率化
各部門の事業計画を把握することで、その部門が直面している課題や業務上の要件を理解できます。必要な人材像を把握し、必要スキルや経験を持つ人材を配置することで、業務の最適化と効率化が実現します。
適材適所の人材配置
人員ヒアリングや現状調査を通じて、各部門が求める人材像を把握することができます。適材適所の人材配置を実現することで、従業員のモチベーションや生産性が向上し、組織全体のパフォーマンスが向上します。
リスクマネジメントの強化
各部門の必要人材の過不足状況を把握することで、リスクマネジメントを強化できます。過剰な人員配置による無駄な経費を削減し、人員不足による業務の遅延を防ぐために必要な措置を講じることが可能となります。

各部門の事業計画把握は、人員計画策定において非常に重要なステップです。
組織全体のビジョンと各部門の目標を整合させることで、適材適所の人材配置や業務の最適化が可能になります。
また、リスクマネジメントの観点からも重要であり、組織の持続的な成長と競争力強化に向けた重要な要素となります。
組織の戦略に即した人員計画策定を行うためには、各部門の事業計画把握を徹底し、組織全体の成果を最大化するための戦略的な人材配置を実現しましょう。

Actors,Inc
代表 井田
mail:chihiro.ida@actors-inc.com
会社概要 | コンサルティング・アウトソーシングならActors (actors-inc.com)

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