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春の特徴と体とのつながり~東洋医学観と鍼灸~

TSUKIMORI Salonの月森です。

鍼灸師としてお仕事をしているけど、東洋医学が軸の鍼をしていきたい。

もっと季節感を大事にして、季節や人によって鍼の仕方をかえたい。

そう考えている鍼灸師の先生いませんか?

ぜひ手にとって見てみてください!

東洋医学の鍼灸ってこんなものだよってわかると楽しくもあり、臨床で応用も効いて楽しくなっていくと思います。

今回はこの春の季節ならでは
春の特徴と体とのつながり~東洋医学観と鍼灸~』と題して、鍼灸師目線での春のとらえ方と鍼灸に落としこむための2本柱で投稿していきます。

はじめは7割を無料の記事にしていますので、読み進めてみてください。鍼灸治療に応用していきたいなという方はぜひ購入を!

返金機能も付いていますのでサクッと読み進めてみてください。

早速、読んでいただいた先生がレビューを書いて下さいましたー!

春の季節ってそもそもどんな季節?

春の印象は、皆さんそれぞれにあると思います。そもそもいつからいつまでが春の区分なの?ということで、調べてみました。

気象学的季節だと、3月~5月。
天文学的季節だと春分から夏至まで。
旧暦だと正月から3月。
とその視点から定義があるようです。よく私たちの生活上で使っているのは気象学で3月~5月のことを春としてイメージしています。

2月、3月は春と言っても寒い日が続くこともあり、まだ雪も降っている地域もあります。

三寒四温で温かくなったと思ったら、また寒くなっていき繰り返すごとに春に近づいていくそんな時季。

東洋医学でいうと陰と陽が入れまじっている時期で、陰気が弱まっていくなかで陽気がさかんになり、それが季節や自然の移ろいとして感じられます。

4月に入ると陽気も盛んになり日中はかなり温かくなります。

桜の季節でもあり、木々も花を出し芽をだし成長を感じられます。

世間的には入学式シーズンであり、仕事の異動や転居、新しい年度が始まるスタートとなるシーズン。

東洋医学でも五行(木火土金水)である『木』にあたるところです。

何かを始めよう、始まるという意味合いを木の成長として捉えていたんですね。

旧暦から考えてみよう

二十四節気を参考に。
これは季節を春夏秋冬の4等区分する暦で、それぞれの区分ごとに名前が当てられています。

啓蟄(けいちつ)3月初旬:虫が冬眠から目覚める頃。少しずつ地中(陰)から太陽や外気(陽)に導かれて虫も動物も動き始める季節。

彼岸(ひがん)3月下旬:昼と夜の長さがほぼ同じになる日。
この日から気温が穏やかになり雨が豊かになる。気温が安定し過ごしやすく陽気が盛んになり人も外出の機会が増えていく時期。

清明(せいめい)4月上旬:すがすがしくあかるい季節という意味。
気候もすっかり温暖になる。桜が咲き行楽シーズン真っ最中。陽気が旺盛となり人も外への意欲や活動的になる時期。

穀雨(こくう)4月下旬:春の最後の節気。穀物の成長を助ける雨という意味。
外出も少し落ち着き、日中では熱く夏の様に感じられてくる時期で、雨が降り農作物にも良い雨が降る季節。

このように旧暦でみると春を感じさせてくれる一つの言葉として伺えます。

昔の人はこのように自然の移ろいを肌で感じ、農作業やお仕事の日程を表し、毎日の行程にしていたんでしょうね。

春の天候

春は天候も大きく変動する季節であり、陰陽の上下動が激しく不調を表す人も多くいます。

自律神経の乱れや肌荒れ、アレルギー性鼻炎など、情緒不安定にもなりやすい時期。

その環境の変化やストレスを東洋医学では「五つの邪気(外邪)」で表しています。

風邪・寒邪・湿邪・燥邪・暑邪とあり、春は風邪が体に影響を及ぼすと言われています。

春一番とよく言いますよね。風が強くて肌寒い感覚もあったり、空気がかすんで花粉や黄砂の影響だって受けます。

その自然からのストレスを風邪としてあらわし体に影響をあたえると考えました。病気や不調への改善に結びつけたのですね。


春の体の特徴と肝の働き

東洋医学の五行で言うと春は「肝の季節」。先ほども言っていたように、春は陽気がさかんになり活動的になってくる季節。

これを体内の肝という臓の働きとして割り振ったものを言っています。
肝は、簡単に言うと、

①体内の血液を筋肉や爪や目など全身に巡らせて調節している働き(発散)
②その巡らせた血液を体内に戻す働き(収斂)

と2つの役割を担っています。

全身に血液(血)を巡らせて活動的に物事を行う力になります。

物事を遂行する。
例えばお仕事や家事をこなすこと、頑張るやひたむきに励むなど血を力に変えて動く原動力。この力が春に最も盛んとなり、活動的になるという分けですね。

肝の働きが低下する=肝虚(かんきょ)

この春の季節、体調がくずれる方がおられます。

それは肝の働きがうまく作用せずに不調(肩凝り、頭痛、ふらつき、倦怠感)になるケースが多く、

過剰に血液を使いすぎてしまい、特に頭がのぼせたり、筋肉に血行不全が起こったり、目が充血したりといった症状が出てきます。

精神的な影響もあり、
突然スイッチが入ったようなイライラでどうしようもなくなる、また常にイライラや焦る気持ちが芽生えてあれもこれもしなきゃいけない、しなければならないと言った感情までおこります。

この季節は何かはじめよう、何かトライしていこうと意気込む季節で、前向きでワクワクしていく心情が湧きます。

勿論いろんなトライをしていってもいいのですが、体との対話が必要となる時期。

もっと!もっと!と意気込み過ぎて過剰な生活にならないように体がしんどいな、肩凝りちょっと強いなと感じれば、勇気をもって一休み、一服しましょう。

ここから先は、より実践的で臨床の現場で応用できる内容なので、今回は有料でご覧いただきたい内容です。

春の鍼灸のコツ

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