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自分は女か?男か?

ということを考えているのにはわけがあって、大学生になってから自分の中の男の部分が強まってきている気がするのだ。
フリルのついたブラウスや、花柄のスカートを着れなくなってきている。前までは黙って着ていたのに、そういう服を選ばなくなってきている。
大学生になってから身長が2センチ伸びた。それも男らしく、つまり自分らしくのびのびと生活できているからではないだろうか。

徐々に男が出てきはじめている。大学生になってからそれは始まった。高校生まで私は女子校で、自分を抑えつけていた。それは周りが女子しかおらず、女っぽく喋ることを強いられたからだけではない(それも大きいが)。

大学生になって、自分らしくいられる時間を過ごせるようになったからだ。教室に朝から夕方まで押し込まれることがなくなり、授業と授業の間には教室移動をし、ずっと同じ場所に留まる必要がなくなった。多動の私には、それが快適だった。制服を着ていると無意識にかしこまってしまっていたが、制服を着る必要もなくなった。大学は高校と比べて自由なため、【多動・衝動優勢型】ADHDにとって快適だった。自分らしく振る舞えるようになると、その振る舞いと着ている服が合わないんじゃないか、という気がしてきた。こんなに隙あらば体のどこかを動かしている人が、フリルのついた服を着るわけがない。私はそう思った。今、私は自分のファッションスタイルに迷っていて、よく街で見る男性のように黒やカーキ色のシンプルでいくのか、逆にド派手な色でADHDっぽい元気さを出すのか、スポーティーな感じにするのか。

私は男の部分が強いけど、確かに女の部分も自分の中に持っていた。その女の部分が少しずつ減っていっている。
男の部分が強まるにつれて、性格も変わってきている気がする。ふざける頻度が少なくなった。私の中の女の部分が、私をふざけさせていたわけじゃないけれど、男の部分が強まった分、ふざけなくなった。冗談を言わなくなった。

ただ男になりたいかと言われればそうではない。でも、自分に男を感じる。女が4で、男が6くらいの割合でいる気がする。だから手の打ちようがない。男が10であれば、性転換でもすれば違和感はなくなるのかもしれないが、性転換をしたいとは現時点では思っていない。男でも女でもない、どちらともいえない状態をXジェンダーというらしいが、今は自分をXジェンダーと思うことにしている。

オトコ女の私は、これからどう人と関わっていけばいいのだろうか?今まで、男の部分を抑え、女っぽく振る舞っていた。声を一つ分高くして話したり、言いたい言葉を飲み込んで相槌に従事したり。
でももう嫌になった。大学生になって、自分でいられるようになった。もう、高校のときみたいに女っぽく振る舞うのは面倒だ。

でも相手がびっくりするんじゃないだろうか?自分が普通に喋ることは、多くの人の目に奇妙なものとして映るんじゃないだろうか?こいつ男じゃねーか!ってなるんじゃないだろうか、と。それが怖くて、反射的につい声を高くして女のフリをしてしまう。

私はADHDで、それだけでもマイノリティだが、【多動・衝動性】も持っていた。そして、女だった。マイノリティの中のマイノリティの中のマイノリティ。今までマイノリティとして散々辛い思いをしてきたからこそ、そうした経験の中で、自分に普通の仕事はできない、と思うようになった。普通に一般企業に勤める形は合わないと。もっと自由がきいて、アイデアを生かせるような仕事。でも、自分が男として人と接し、それを肯定される機会がなかったから一般企業でやっていけないと感じてしまうのではないか、という気もしている。それを確かめるべく、私はこれから男の人とたくさん喋ってみようと思う。自分が男に生まれていたら、どういうタイプの男になっていたのか?就職活動を1年ずらして、その間に自分はどういう人かを確かめる。





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