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物語創作に役立つ書評:「GACKTの勝ち方」

ご覧いただきありがとうございます。この書評は以下のnoteで示したフォーマットで書かれています。詳しく知りたい方は是非、参考にしていただけると幸いです。​


物語創作に必要な3つの要素(コンセプト・人物・テーマ)を「GACKTの勝ち方」から抜き出します。

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コンセプト→(ストーリーの土台となるアイデア。「もし~だとしたら?(what if ?)」という問いで表すとはっきりわかる。)


もし、「GACKT」という生き方をしようと思ったら?


本書では、「GACKT」の人生をマネタイズする方法、生き方が紹介されている。
生活、買い物、旅行など「GACKT」として生きるのにかかる経費を計算すると1年で2億円ほど。
ただし、「GACKT」の日常や全てのアクションは結果的として金を稼ぐことにつながっていく。

したがって「GACKT」とは、存在し息をするだけでカネを生む究極のカタチと言える。
簡単なことではないが、些細なことの積み重ねと日々怠らない努力で実現可能となる。
ファンを大切にすること、ビジュアルロックという表現を磨くこと、実業家として成功すること。

あらゆる行動が「GACKT」という金を生むシステムを形作っている。
また、「GACKT」とは作りたい音楽、GACKTにしかできない表現を追求する者でもある。
常にGACKTとして向上し、最高ライヴと作品を作り続ける。

GACKTやるってマジで大変だけど、覚悟ある?

「ああ俺もGACKTになってみたい」と言われた時の返答だ。「GACKT」を維持するだけでも相当な努力が必要だと言う。
GACKTは、平たく言えばブランド戦略だと言えるだろう。ブランドイメージを徹底して考えた先に、人物としての「GACKT」の理想像が決定する。そのイメージを守るため、日々の圧倒的努力が必要になる。

本書では、「GACKT」と言うブランドがどのように形成されてきたのか学ぶことができます。

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人物の世界観→(人の世界観は社会の価値観や政治、好み、信条などに培われ、その人の態度や習慣に表れる。)


こいつ面白いなと思ってもらえることが大切。

「GACKT」って面白いよね、と相手が言ってくれるように。
仕事では、出会ったどんな相手に対しても自分の魅力を感じてもらえるように。
一緒に仕事をしたいと本質的に思ってもらえるところまで。

「じゃあ、何かできることはないか?」と言う言葉を引き出すためにどうするか。
そのためには、相手に「GACKT」のファンになってもらう必要がある。
ファンを増やそう、大事にしようという心構えは、アイドルやミュージシャンだけが考えるべきことではなく、あらゆる人にも当てはまる。

「GACKT」がどういう人間で、その場でどういう存在であるかを知ってもらう。
そのために発言の内容、喋り方、表情などいろいろなことに気を配り立ち振る舞う。
面白いなと思ってもらうためには、出会ってからのストーリーを構築する必要があるのだ。

本書では、「GACKT」ならではのファンに対する考え方を知ることができます。

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人物のアーク→(ストーリーの中で体験する学びや成長。自分にとって最も厄介な問題をいかに克服するか。)


GACKT」というミュージシャン像は貧乏な生活をしながらも夢を追いかけるドリーマではなかった。

19歳の「GACKT」は水商売をやっており、稼ぎが良かったという。
それゆえ、音楽をやろうと決めた21歳の「GACKT」は金銭感覚の狂いから予想以上にお金を使い込んでしまう。しかもロクな収入も無い。

音楽をやるために水商売をやるか…..という選択をする人が多い中、「GACKT」は音楽で食べていこうとすることを選ぶ。しかし、お金の問題は残ったままだ。

音楽のステージでは壮大なことを歌っている人間が、裏では、6畳一間のアパートでは一人洗濯機を回すような生活をしては説得力がない。

「GACKT」とは何かを我慢するのではなく、全てを手に入れていく存在でなければならない。
その気づきを得たことで、金の稼ぎ方を考え始め「サポーターを作ろう」と決意することに。

毎日、池袋の西口公園に行って本物のサポーターになってくれそうな女性を探し続ける作戦を実行。
無視されたり、無下にあしらわれたり、あまりのひどい扱われ方に笑ってしまうような状況もあったようだ。
それでも頑張り続けて、3ヶ月で2000人以上の女性に声をかけ、結果、目標である50人に近い女性がサポーターになってくれたという。

本書では、ファンを作ることの重要性を若き日の「GACKT」の体験から学ぶことができます。

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人物の内面の悪魔との葛藤→(心のネガティブな側面。認識や思考、選択、行動を左右する。「知らない人と話すのが怖い」といった欠点は内面の悪魔の影響で表れる。)


辛いことは誰だって嫌なもの。大変なことからは逃げてしまい行動しなくなってしまう。

普通の人の思考は「知・覚・考・動」になる。

すなわち、多くの人は動く前に考えてしまう。
したがって現状維持の力が働き、「嫌だ」、「大変だ」と言う思考に絡め取られることになる。
その結果、行動が遅くなったり、できなくなってしまったりする。
失敗したらどうしようと言うネガティブな発想が生まれてしまうのである。

一方、成功する人間の思考は「知・覚・考・動」になる。

「とも(知)・かく(覚)・うご(動)・こう(考)」

人生に迷った時は、ともかくまず動いてみる。
そして難しい方、困難な方の選択肢を取ることで成長のスピードを上げられるのである。

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テーマ→(簡単に言えば、テーマとは「ストーリーが意味すること」だ。世の中や人生との関わりだ。)


ライフスタイルそのもので「この人やばいな」と思わせよう。

ファンが多くついていて、魅力的な人間はどのような特性を持っているのか。
「あの人は〇〇だけど、なんかいいよね」と言われている人には魅力が備わっているという。
ある種のヤバさを感じさせるくらいの方が、失敗や炎上にも強い強固なファンを作れる。

「GACKT」というライフスタイルは確かにやばいのである。

本書は「GACKT」という生き方を通して、やばい人の、やばい人たちとのエピソードが随所に盛り込まれている。こんな生き方もあるんだという参考になる本です。

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本書は以下の本です。


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