見出し画像

日本史上最高傑作と言われる映画を見てみた。

昨日に引き続き、三つ星スラムで課題映画となっていた「七人の侍」という映画の感想を書いていきます。

仰々しいタイトルですが、「七人の侍」はそれくらいの評価を得ている作品らしいです。

僕は全然知らなかったのですが、もしかしたらご存知の方は多いのかもしれません。

その評価の一番の根拠となるのは、2018年にBBCが発表した「最も素晴らしい外国語映画 Top100」で第一位を獲得したことらしいです。


投票に参加したのは43カ国209人の批評家で、そのうち日本人は6人参加していたみたいですね。
日本人の批評家は「七人の侍」に誰も投票しなかったらしいので、海外の人が評価してたってことになるんでしょうか。

いずれにしてもこういうので一位に選ばれるってすごいですよね。

それ以外にもいくつか賞を取っていたり、史上最高の映画ベストテンみたいなのに何回もランクインしているようなので根強く人気がある作品なんだなということがわかりました。


どういう映画なのか

ネタバレにならない程度にどんな映画なのかを説明すると、

「七人の侍」は、黒澤明監督が手がけた映画で、1954年に公開されたものです。かなり昔の作品ですよね。

上映時間は207分で、かなり長い作品になっています。最近見た映画でめちゃくちゃ長いなと思った「RRR」ですら179分だったので、すごくボリュームがあるなと思いました。これくらい長さだと休憩時間があるのですが、黒の背景にいきなり「休憩」という文字が出てきたのでちょっとびっくりしましたね。

内容としては、
7人の侍たちが、百姓たちの住んでいる村を襲撃から守るというものです。

最初の方は、百姓たちが白米だけを持って、1から侍をリクルートするところから始まります。

アクションあり、笑いあり、恋愛ありの映画なのでぜひ気になった方はご覧になってください。



以下はネタバレを含みます。








一通り見た感想。

「いうほど面白くない…?」と思ったのが正直な感想です。
史上最高傑作とか言われるとかなり期待してしまったので、ハードルが上がりすぎていたのかなと思います。

多分最近の映画やアニメが、僕にとってはおもしろすぎるのでそこと比べてしまうと正直キツいなとは思いました。

「君の名は。」と「七人の侍」をどっち薦めますかって聞かれたら、100:0で「君の名は。」のほうを見た方がいいと言ってしまいますよ。


ですが、改めて見返してどういう意味なのかを知ると、ここまで繋がっていたのかとか思う部分があったので面白さにじわじわ気づいてきました。


1954年の映画ということもあるのか、そもそも音声が聞き取れないところがあるんですよ。半分くらいは聞き取れなくて、本当に日本語喋ってるのか?って思ってました笑。

話の大枠自体はわかりやすいので見失いすぎることはないのですが、
映像が白黒なので誰がどいつなのかよくわからなくなったり、
侍やその時代の前提知識がわからないので、なんでそうなってるのかがよくわからない部分があったので、初見だとあんまり面白くないなと思ってしまう可能性が高いんだろうなと思いました。


一番好きなシーン。

僕が一番好きなシーンは、最後の最後に百姓たちが田植えうたを歌っているところなんですよね。

特に音楽がなぜか頭に残ってしまって、後でついつい検索しちゃうくらいでした笑

でもYouTubeとかには載っていなかったのでちょっと残念です。

なんでもこの田植え唄は、「日本の古い、いろいろな地方の民謡の囃し言葉だけを自由につづりあわせて創った」ものらしいので、元からある唄ではないらしいです。

だからか、とても聞いたことのある曲調でありながら、歌詞も予想がつかないし、女性の合いの手も自分が想像しているのと微妙に違うようなタイミングで、頭に残り続けてましたね。

歌詞知ってる方いたら誰か教えてください…笑



面白かったところ。

百姓たちがぞろぞろ大勢で動いているところは面白かったですね。

ところどころで百姓たちが集まってくるのですが、後ろの方とか絶対見えてないのになんでついてきてるんっていうくらいたくさん集まってました。

最初の方に、一人の侍が盗人に捉えられた子供を助けるために、出家を装って髪を落とすシーンがあります。

そこで百姓たちが侍が髪を落とすところを見にきていたんですが、そんなに興味あるものじゃないだろと思ってみてました。

そういう演出なんだとは思うんですが、対岸に行けば見れるのに、めっちゃ後ろの方でぞろぞろいるのが滑稽な感じするなと思いましたね。


よくわからなかったところ。

いくつかよくわからない部分があったので、調べたり考察してみたりしました。

なんで娘の髪を切ろうとしてたのか

前半に、父親が娘の髪を切ろうとして、娘が嫌がって逃げ惑うシーンがあります。
初見で見た時に、なんでそんなことするのかわからなくて、情緒不安定な爺さんだなと思っていました。

この娘は志乃という人物で、あとあと出てきます。そして父親は万造という人物で、侍を探しに出かけた4人のうちの1人です。

見返してみると、侍を探しに出かけた4人が言い合いになっているシーンで、若くて勢いのある利吉が、万造に対して「お前のところの娘の志乃はべっぴんだから」という場面があります。

ここで、万造は自分の娘を侍に取られて好き放題されるかもしれないと思ったんだろうと思います。

そこで早めに村に帰ってから髪を切って男装させようと思ったとするとめちゃくちゃしっくりきました。

その後、志乃と若い侍の勝四郎が一緒に家から出てきたあとの万造の反応も同じように怒って追いかけ回していたので、納得がいきますね。


めっちゃ可愛い女の人が怖い表情してたけど、誰なんだろう

途中で侍3人と利吉で奇襲を仕掛けに行き、火をつけた家の中を4人が覗いているシーンがあります。
そこで、めっちゃ可愛い女性がなんか悲しそうなでも笑っているような、よくわからない怖い顔をしている様子が映されます。
白黒なのでめっちゃ幽霊みたいだなと思って、でも長い間映されているから重要な人なんだろうけどなんの説明もないので、誰だこいつと思っていました。

調べてみると、利吉の女房だったようですね。

それにしてものぞいててなんもしてなかった利吉や、利吉の女房も外へ出たのに利吉の姿を見て火に飛び込んでいくという意味わかんない行動をしていました。

本当だったら感動的なシーンになるはずなんじゃないの?っておもいました。利吉のせいで侍一人死んじゃったし。


これは見返してもよくわからなかったので調べてみました。

多分答えはないんでしょうけど、利吉の女房は捕えられてから自分がされてきたことやしてきたことに罪悪感を感じていて、自殺したんじゃないかという説は一理あるなと思いました。

燃えてたときに、驚く表情と悪そうにニヤリとする表情がありましたからね。

この辺は他の解釈もありそうなのでぜひ、意見を聞かせていただきたいです。

なんで しの は、最後に若侍の方に行かないで田植えしていたんだろう

最後の最後に、志乃が勝四郎を無視して田植えをして唄っているシーンがありました。

でも、昨夜は一緒に寝て、心配な様子を見せてたのに急にどうした?と思いました。

志乃は明日勝四郎が死ぬかもしれないことが急に怖くなって抱きついたとか、でも生き残ってみたら急に我に帰ったとかそういう感じなんでしょうか。

いずれにしてもここは含みを持たせて終わっていたので、ただ考察するしかないんだと思うんですけど、ちょいモヤモヤしますね。

個人的には勝四郎と志乃が上手くいって欲しかったわけでもないんですけど、曖昧な感じで付かず離れずだったのでもうちょっと展開が見たかったなと思いました。

こういう恋愛シーンがあることで、この映画の魅力が増しているのだと思いますが。

終わりに

最初は、よくわからないそんなに面白くない映画だなと思ったのですが、色々気にかかるところを調べてみるとわかることがあったので意外に面白いところもあるなと思いました。

最高傑作と言われる理由がわかるような、でもよくわからないという気持ちです。

最高傑作を追い求めている方はぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?