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「元は問屋。だからこそ強い」手袋屋さんが靴下で紡ぐ笑顔。【株式会社フクシン】後編

こんにちは!マネージャーのFです。

前回記事から株式会社フクシンさんのリブランディングのお話をしてきました。
たくさんあったブランドを整理整頓。ブランドスローガンとロゴマークを据えることで、あやふやになっていたフクシンさんの軸をもう一度まっすぐに立て直しました。

では、このスローガンを掲げて具体的にどんなことをやっていくのか?

今回はアウターブランディングとインナーブランディングのお話をしていきます!


デザインがさらにおいしくなる話。vol.20【株式会社フクシン】

前回記事はこちら



1.アウターブランディング

「たくさんの笑顔を紡ぐ」を実現させる新しいブランドを立ち上げる。
そのために組み合わせたのがこの2つでした。

靴下×名コピー

ここで言うコピーとは、広告の文章のこと。(コピー機のコピーじゃないよ!)
ステキな言葉は文学でも歌詞でも、たとえ広告コピーであってもステキなはず。人の心を動かす言葉と靴下をコラボさせて、機能面だけでなく情緒面からもお客さまを笑顔にしようと考えました。


たかが言葉で、今日は変わる。

思わず共感する言葉 ドキッとする言葉
大事なことを思い出させてくれる言葉
胸に刻んでおくのもいいけど、身につけておくのはもっといい。
jeeeenといっしょなら、いつもよりなんだか元気がでる、
勇気がでる、癒される不思議。言葉はギフト。あなたへの、LIFEへのギフト。
jeeeenと、今日をゴキゲンに

ブランド名は「jeeeen」。

「胸がジーンとする」からjeeeenと名付けました。

たとえば一日の終わりに、始まりに。
憂鬱な朝に少しだけ背筋を伸ばして、がんばった日の夜には明日の元気をくれるような。足元からあなたの毎日を前向きにしてくれる靴下です。

カラーによってそれぞれメッセージが違います。ぜひお気に入りの一足を見つけてください!


それから、機能面にはこんなこだわりも。

①快適な温度調整機能

暑いときは余分な熱を吸収し、寒いときは蓄えた熱を放出する新素材「アウトラスト」使用。
NASAのために開発されたこの素材は、人間が一番快適だと感じる温度(31℃~33℃)に保ってくれるので、夏冬問わず通年でご使用いただけます。

②優れた消臭機能

また、優れた消臭機能を持つポリウレタン弾性繊維「スキッパー」で足や汗などのニオイを抑えます。
後加工ではないので効果は洗濯を繰り返しても保たれます。

③縫い目がない立体縫製

そして、てぶくろ屋さんならではの横編み機で作っているので、jeeeenのソックスには縫い目がありません。
立体的に編み上げることで包み込むようなフィット感と優れたストレッチ性、肌へのストレスフリーを実現。ニット縫製の技術によってすべて編みでメッセージを表現しているのも特徴です。


パッケージはメッセージソックスらしく、ノートをモチーフとしてメッセージを全面に押し出したデザインにしました。


2.インナーブランディング

そしてもうひとつ。スローガンが「たくさんの笑顔を紡ぐ」なら、従業員ももちろん笑顔でなくては!と、インナーブランディングも実施しました。

まずは社内報「フクシン通信」を作り、営業部門に届いているお客さまからの声、とりわけポジティブな声を工場スタッフにも届けようと試みました。

また、社内には「スマイルツリー」を設置。
同じ職場のスタッフに助けられたこと、してもらって嬉しかったことを短冊に書いて、その人のロッカーの短冊入れに入れる。短冊をもらった人はそれをオフィスのツリーに結びつける。そうすることでどんどん笑顔の葉が茂り、スタッフも笑顔で働ける職場環境を作っていく、というプロジェクトを行いました。


3.たくさんの笑顔を紡ぐ

このブランドスローガンにはお客さまの笑顔だけでなく、フクシンで働くスタッフのみなさんの笑顔も含まれています。スタッフの笑顔から生まれた商品がお客さまの笑顔に繋がっていく。

そんな笑顔の循環こそが、フクシンさんの目指す「笑顔」の正体なのです。

このリブランディングから数年後、フクシンさんは新たに自社で立ち上げたサステナブルブランド「ecuvo,」でグッドデザイン賞を受賞します。

ecuvo,はフクシンさんの完全自社プロデュース。社外のデザイナーや弊社のような企業に頼らず、自分たちの力だけで社会から評価される素晴らしい商品を作り上げました。

「あの時のリブランディングがあったからです」

ありがたいことに、フクシン社長の福﨑さんはそう言ってくれています。


4.ブランディングにこそクリエイティブを

ブランディングをすることで、地道に頑張る素敵な企業さんがこうして自分たちでコンパスを握って進んでいけるようになる。これこそ、人生は上々だが目指すブランディングの理想形なんじゃないかなあと思います。

ブランディングは「自分たちがどんな信念をもってどんな風に社会に貢献しているかを適切に伝えることで、社会的信頼を得て人々に記憶してもらう活動」のこと。

この「適切に伝える」部分に、クリエイターのアイデアや技術が役に立つとわたしたちは信じています。なぜなら、本来その人たちが持っているものを伝わりやすく翻訳して社会に広めていくことこそ、クリエイティブの得意分野だからです。

クリエイティブの力で、
真面目に頑張るすべての人の人生を上々にする。

これからも、誰もが質の高いクリエイティブやアイデアを、最も役に立つ方法で活用できる社会を目指して!

人生は上々だ!



「デザインがさらにおいしくなる話」とは?

㈱人生は上々だのデザイン制作の裏話をもぐもぐ噛み砕いてご紹介していくシリーズです。
意外と知らないデザインの裏側。そこには一体どんなこだわりが隠されているのか?

CREDIT

Creative Direction:村上モリロー
Art Direction:村上モリロー
Graphic Design:村上モリロー
Creative Produce:村上モリロー


株式会社フクシン
〒769-2705
香川県東かがわ市白鳥78番地1

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