ジェンダーレストイレの問題点 2023年5月【6】
当事者が使いにくい
東急歌舞伎町タワー(2023年4月14日開業)のジェンダーレストイレが話題になっています。去る5月12日に行ってみたのですが、これは良くないと思いました。
男性用小便器エリアと個室エリアに分かれています。個室は女性専用、男性専用、ジェンダーレスに分かれていました。
個室使用を待つ列は一列です。私が先頭の時、女性専用個室が空きました。でも私は女性ではないので使うわけにはいきません。後ろにいる女性に譲りました。
ここに問題があります。仮にまったく女性に見える人であっても、生物学的に男性である限り、女性専用個室は使えません。
この場面で女性に譲るということは「私は男性です」と宣言していることになります。これに苦痛を感じる人も多いと思います。また周囲も混乱するでしょう。こんなことなら、マイノリティの人は「だれでもトイレ」を使ったほうがいいです。
もしトイレをジェンダーレスにしたいのなら、女性専用個室も男性専用個室もつくるべきではないと考えます。それらがあるとかえって自分の身体的性別を意識させられることになります。
私は男性で、レディースの服を着ることを好んでいます。そうした服装の時は「だれでもトイレ」を使うようにしています。男性用を使うことに抵抗があるし、また周囲に混乱を招きかねないからです。
この日はこの「ジェンダーレストイレ」を使おうとしましたが、上記のことがあっていづらさを感じ、結局「だれでもトイレ」に移動しました。
【追記】
このトイレは今後改修するそうです。現在は仕切りを置いているとのことです。
男子トイレが昔から苦手だった
私は昔から男子トイレに苦手意識がありました。
男子トイレは外から見えてもいいものとして扱われがちです。小便器で用を足す男性が外から丸見えになっていることがよくあります。
私は自分が用を足している姿を誰にも見られたくありません。トイレにいる男性にもです。周囲に誰かがいたら緊張して排泄することができません。だから小用であっても必ず個室に入ります。そして座って用を足します。
座ることによって、たとえ1分や2分であっても体を休ませることができます。また小便器では小用しか足せませんが、個室であれば大きいほうもできます。小用によって便意を催すこともあるので、都合がいいです。
そもそも数時間に一度、誰からも見られない個室に入ることは、私にとって必要な時間です。朝から晩まで一度も個室を使わない場合、ずっと周囲に人がいる状態で過ごすことになります。精神が休まる暇がありません。
小便器で用を足すことに抵抗を覚え始めたのは、中学生の頃です。高校に入ると、心も体も完全に拒否するようになりました。人から排泄を見られたくないし、人の排泄を見るのも嫌なのです。
高校時代から社会不適応が始まったのですが、この男子トイレの問題と無関係ではない気がします。小用でも個室に入る男子は、周囲から奇異の目で見られます。
30歳の頃、同性で同世代の友人に「個室じゃないと用が足せない」と話したら「ふーん。変なの」と言われました。特に悪意はないのですが、その言葉ですら私は傷つきました。小便器を使えない(使いたくない)男性は、大人になっても心の問題を抱え続けます。
私は男性ですが、社会の男性文化・男性向けシステムになじめない部分があります。
レディースの服を好むことは、それと関係しているようにも思います。その格好で外出し始めたのは30代後半からですが、欲求は思春期からありました。
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30代実家暮らし、働かず家にいる男の日記(あぎるnote)
著者は1985年生まれの男性。 不登校、社会不適応、人付き合いが苦手。 内向型人間。HSP。エニアグラムタイプ4。 宗教・哲学(生き方)…
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