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ほとんど自家製食材でキムチづくり

(2023年1月30日)

 四国でも記録的な寒波が到来した。軒先に吊るしている沢庵用の大根も凍るほど。畑は一面、銀世界。こんなに寒いと、畑から足が遠のいてしまいがちだが、作物は心配。先週の土曜日は少し寒波が緩んだこともあり、様子を見に行った。

 大根、白菜、そら豆、玉ねぎ、カブ、ニンニク…。寒さの中でも、生き抜いている。寒くなるたびに、白菜などは身を守ろうと、細胞内のでんぷんを糖に変え、甘みが増すという。植物の力強さに感服!

そうだ!白菜キムチを作ろう

 大きく育った白菜、大根、昨年収穫し、軒先に吊るしているニンニク、天日干しした唐辛子。これだけの自家製食材がそろっていれば、作れるかも。と、キムチを作ることをにした。細かな唐辛子粉はネットで、アミとリンゴは近くの産直市でそれぞれ購入。アミは自作した塩こうじに漬け込んでおいた。残りの材料は家にあったもので。

 まず、白菜の下漬け。8等分した白菜を大きな樽に入れ、塩分濃度15%の塩水で半日漬け込む。しんなりとしたところで水洗いし、陰干しして水分を取る。


ヤンニョムが味の要

 次に肝心のヤンニョム(自家製辛みそ)作り。本場、韓国では家庭ごとにレシピがあるというほど。ネットで作り方をいろいろと調べて、いいとこ取りで作ってみた。昆布と鰹節でだしを取って作ったキムチ糊に、甘口の唐辛子粉、粗びきの自家製唐辛子、すりおろしたニンニク・生姜・ゴマ・リンゴ、大根、ニンジン、ネギ、アミの塩こうじ漬けを投入。調理用の手袋をして混ぜ合わせる。なんか、いい感じになってきた。

 実は2週間前にもチャレンジしていた。2個の白菜に対してヤンニョムが少なかったことが原因なのか、少し味が薄めになってしまった。その教訓から、キムチ糊がねっとりとなるまで煮詰め、ヤンニョムを多めに作った。

 白菜の葉の一枚一枚に丁寧にヤンニョムを塗りこんでいく。特に味が染み込みにくい根元の部分には、たっぷりと。ちょっと、実家に顔を出した娘に「キムチおじさん」などと言われつつ、台所に丸1日、立ちっぱなし。結構、時間と労力、そして材料費がかかる。「だからキムチって高いのかあー」と納得。45リットルのビニール袋に白菜キムチを敷き詰め、空気を抜いて蓋をしたら、10日~2週間で完成する。2、3日の浅漬けも好きなのだが、熟成したキムチも最高。いまから出来上がりが待ち遠しい。

率直な感想が完成度を高めてくれる

 産直市では、白菜の値段は1個100円~150円。それでも完売せずに売れ残ることも。かといって、畑で放棄してしまうのは、ここまで育ってくれた白菜に申し訳ない。ということがきっかけで始めたキムチづくり。大根の沢庵漬けもしかりだ。

 漬物を売るには「許可」が必要なので、商品化までにはいくつかのステップを踏む必要がある。それまでの間、試作を繰り返し、家族や親せき、友人に食べてもらう。近所で小店をしている母方の叔母に、ジャムや漬物などを試作した際、持って行って食べてもらうことがよくある。竹を切ったような性格で、「味が薄い」「苦みがある」などダメ出しされることもしばしば。この叔母ちゃんに「うまい!」と言ってもらえれば自信が持てる。社交辞令の「おいしかったです」はいらないのです(笑)。率直な意見がありがたい。商品の完成度を高める糧になる。

(あぐりげんき通信)

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