令和阿房列車論番外編(36)〜2024年問題をどちらを主体に置くか?
はじめに今日のつぶやきを挙げておきます。
昨今の2024年問題もあって路線バスの廃止や減便が騒がれていますけれども、ほとんどのメディアは「不便になった」等の利用者目線で世論を煽っています。
それに対して私がよく見るX(旧Twitter)の路線バス運転士と思われるポストを見ると(当然ですが)全く別の視点に原因があるのです。
それは、以前から言われている劣悪な労働環境といえる現実からほとんど変わっていないのです。
バス業界に勤めてもいない私が言うのもなんですけれども、Xのポストを見ているだけでも、
拘束時間が勤務時間ではない
休日はあってないようなもの(だった?)
労働単価が著しく低い
離職率が高い
と挙げればきりがありません。
バス業界だけが人手不足だったり劣悪な労働環境な訳ではありませんけれども、多くのバス事業者における運転士の平均年収が400万円にも届いていなかったり、一日の拘束時間が勤務時間の倍近いとかXに書かれていたり…それでは誰も応募する気にはなれませんよね。
(これは私の主観ですが)仮に始発時刻が6時として終着時刻が23時まで拘束されていたとしたら、17時間も拘束されていることになるので、いわゆる勤務時間が8時間として(勤務時間外が無給としたら)拘束時間ベースで考えると割に合わない職業と見られても仕方ないでしょう。
2024年4月から一日当たりの休憩時間確保の厳格化…別の視点から見れば拘束時間の短縮にもなりますがそれに伴って最終バスの時刻が早くなったり土休日の便数が減少するのは、限られた運転士の人数で可能な便数というのがこの程度というわけです。
これって上級国民(事務次官級の公務員や大手企業に勤務する会社員)クラスの待遇にしたら路線バスの初乗り運賃は1,000円近くになるような笑えない話になりそうですね。
利用者目線や事業者目線で記事を発信しているメディアの視点とは真逆の視点で現状を発信しているのは本当にごくわずかなSNSぐらいなんですよね。
それじゃあマスメディアに世論操作されている!というのはわかりきったこととはいえ悲しいですね。
…学生時代ジャーナリストになりたかった私ですが、この令和の時代はSNSが発達して誰もがジャーナリストの真似事が出来るようになって素人同然の一般市民が発信するようにはなりました。けれども素人同然の一般市民は本当に言論が守られている訳ではありません。
その真意については、後日別の機会に論じたいと思います。
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