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ブランディングデザインの話

ブランディング。
企業から個人まで通じるこのブランディング力、
ここ最近、ものすごい大切だと思っております。

有名企業のロゴやデザイン、雰囲気、価格はもちろんなのですが、
清純な役柄の多い俳優、アンニュイな雰囲気が売りのアーティスト、
ブランディングは日常にわんさかと溢れていますね。

SNSなんかブランディングの宝庫
料理の投稿がメインの女子、
限定ものの奇抜なスニーカーを上げる男子、
これは一人なの?二人なの?という想像力を掻き立てる子、
あえて投稿などせず、フォローワーだけは無駄にいる人、、、

あなたはどんなブランディングを、日々行っていますか?

そもそも、ブランディングってなんなんだろう?
それは現代において、企業はもちろんのこと、
個人にも言えることです。
私個人をブランディングするとしたら、どうしていきたいのだろう?
どうしたらよいのだろう?
そしてブランディングと密接にかかわるデザインって、なんだ?
そう思って、思わず一冊の本を手に取りました。
せっかくなので、ご紹介します。

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「売る」から「売れる」へ ー水野学のブランディングデザイン学ー
著者:水野学 

全体は第1講~第4講にて構成されており、
全体的にとても読み進めやすい本です。
慶応義塾大学で行われた「ブランディングデザイン」の講義をもとにした本ということもあってか、わかりやすい言葉で表現されており、
どなたでもするすると読み進められる内容でした。
単純にものが売れる、ということだけでなく、
ブランドとは「見え方のコントロールである」とし、
そこに必要な要素を整理してくれるような本です。
各章の要点と気になったポイントは以下。

1講「なぜいいものをつくっても売れないのか」
水野さんは、売れる要素として
①発明②ブームを作る③ブランドつくる、
の3つの要素が必要だと述べます。
特に③をかみ砕くとブランドをつくる=らしさをつくることであり、
つまりは「見え方のコントロールである」と唱えました。
商品を売るためには、商品自体がいいものであっても、
そこにらしさ適切に見せるデザインなければ、
ものは売れないという結論です。

第2講「デザインは誰でも使いこなせる」
ブランディングに不可欠な、デザインやセンスといった能力は
才能に左右される一部の人に限られた能力なのでしょうか?
上記のような考え方を、水野さんは、
「センスコンプレックス」「デザインコンプレックス」と定義し、
否定します。

センスとは?の問いに対し
「センスとは、集積した知識をもとに、最適化する能力」だと答えます。
つまり、そこに「いい」「悪い」などの判断は入ってこない。
だからこそ、センスがないからなどとあきらめず、①王道・定番を知る②流行を見つける③共通点を見つけることで、誰だって深められる力だと述べます。

第3講「ブランディングでここまで変わる」
ここでは第1講、第2講の視点をふまえ、
実際に水野さんが仕事として携わった「中川政七商店」さんのブランディング例を紹介し、実際にどんなロゴにしたのか、どんな変化を与えたのか、
そして、それによって商品やブランドがどう確立されたかを述べます。
友達が中川政七商店の店長だったのですが、
なんだか身近な企業の裏側を知れたようで、個人的にもワクワクしました。

第4講「「売れる魅力」の見つけ方」
自分が他者のブランディングを行う際、その魅力を見つけるためには
どうしたらいいのか。
あくまでらしさというのは、その人や商品の中にあることを意識して、
徹底的に調べ、流行や今っぽさに流されずに「似合う服を着せてあげるイメージ」が大切だと述べます。
魅力に気付くだけではなく、その気づいた正しいと思えることを慎重に伝える、そしてアウトプットの制作物に時間をかけ、丁寧に仕上げることも必要です。
手紙を書くように、企画書はかくべし!

簡単に述べるとこんな感じのことが書いてある本なのですが、
最終的にブランドを「擬人化」して考えると、水野さんもおっしゃってるように、上記の考え方は、すべて個人の見せ方にもつながる考え方だと思いました。
ブランディング、なりたい自分にしていきましょう。

最近、韓国アイドルに憧れと前髪管理のめんどくささから、
15年ぶりほどに前髪を伸ばし、かきあげスタイルの私ですが、
簡単に色気が出てきたといわれるようになりました。
案外そんなところで判断されるんですから、
なりたい自分を目指したって、いいんだなあって。

とはいえ人の実情は、SNSやぱっとみなんかじゃ、すべてはわかりません。
もっと内側になにがあるか、想像力を忘れず、配慮できる人でありたいと、
そう思った次第でした。

P.S.

コロナの拡大がとめどないなか、
友達の予定もなくなってしまったので、
かつてから来たかった「文喫」で1人入り浸っていたところ、
今回の本に出合いました。

入場料1800円(土日料金)を払えば、1日中館内の本が読み放題です。
通常の本屋さんで置いている、ベストセラー本が並べてあるというよりは、
本当に大学の図書館のような雰囲気で、
これが話題!といった観点での出会いではなく、
ふら~とあるいて、表紙やイメージやジャンルから、なんとなく気になった本をみつけられる、そんな場所でした。

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ハヤシライスとプリンがどうしても食べたかったこと、
雰囲気もタイプ!と思って足を運んだのですが、
思わず大学に戻ってこんな毎日をもっかい過ごしたい!
と思えるような環境でした。
外出がはばかれる世の中ですが、たまにはこういった時間の過ごし方も
いいなあとしみじみしました。

みなさまもぜひ。


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