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あなたの中にある神性(創造力)を開花させる物語

『開花カフェ さくら』は、毎年桜の開花する時期に合わせて、7日間だけ営業しています。

そして、当店は、お客様にご注文を伺いません。アレルギーの有無は、お聞きします。

スタッフ一丸となって、あなた様のために、とっておきのスイーツやフード、ドリンクを提供いたします。



2024年3月29日金曜日
東京都桜区桜木公園。
この公園には、樹齢3000年の桜の木(ソメイヨシノ)があります。

桜開花宣言が発表され、近所の人達はお花見を楽しみにしています。

『開花カフェ さくら』は、桜木公園の一角にあります。

しかし、お店を発見できるのは一部の人のみ。

その理由は、店主マダムの魔法がかけられていて普通の人は見えない為。



「あ~。もう生きていたくない。
いっそのこと死んでしまいたい」
公園のベンチに、肩を落として座っている女の子がいた。

マダムはアップルパイを焼いていた。


甘~い香りが女の子の鼻に入ってきました。
その香りに誘われて、トコトコ歩いていると、伯爵邸みたいな洋館の前にカフェの看板があることに気づいた。

「え!この公園にカフェなんてあったっけ?
お腹がすいてきたし、とりあえず入ってみよう」

勇気を出して、大きな扉を開けました。


「いらっしゃいませ、あなたをお待ちしておりました」
奥から女神のような美しい女性が現れました。


「私はあなたの遠い親戚みたいなもの。
みんなからはマダムと呼ばれています。
あなたの開花をお手伝いする為に、今ここにいます」


女の子は疑いの目を向けながら、
「それで、私に何の用?」

マダムは、
「あなたは今、未来に絶望していらっしゃる。
それはなぜか?わかりますか?」


女の子はイライラしながら、
「私が大学受験に失敗して、その上、就職先も決まってないからでしょ」

マダムは、
「それは大変な状況ですね。私もそんな時期がありました」

女の子は、
「そうは見えないですね。何も困ったことがなく、順風満帆に人生を歩んでいるように見えます」

マダムは、
「はい、お陰様で今は、このように楽しく毎日を過ごせています。
ですが、私にも闇を抱えていた時期はありました」

女の子は、
「どうやって、その闇を乗り越えたのですか?
私にも教えてください」

その目には強い意思を感じた。


マダムは優しく微笑みながら、答えた。
「その気になってくださってありがとうございます。
私が、あなたが抱えている闇と光を統合するお手伝いをしましょう。

その代わりに、あなたは、このお店で7日間無償で働いて頂くことは可能ですか?


「もちろんです。マダムの下で働かせてください。
自己紹介が遅れました。さくら 18歳です」


「さくらちゃん、ありがとうございます。
今日はマダム特製アップルパイとオーガニックコーヒーでゆっくりお客様気分を味わってください」

さくらは、
「ありがとうございます。
いただきます」

アップルパイが美味し過ぎて、フォークを口に運ぶ手が止まらない。

わずか30秒で完食!


つづく……


この小説には魔法がかけられています。
読み進めていく内にあなたの本来の力が開花するかもしれません。


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