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ヨーロッパ旅の記録〜湖とサウナ、フィンランドの定番

"2017年7月24日〜9月18日まで ヨーロッパ8カ国を旅した記録"

8月27日
タリンから再びヘルシンキへ戻ってくる。30日にはコンサートがある。旅の間にこちらで一つはコンサートをしたいと思っていたので、有希ちゃんに相談したら全てアレンジしてくれ、実現することになった。ここから三日間はコンサートの準備に集中する。有難いことに、練習やリハーサルはシベリウスアカデミーの練習室を使わせてもらえた。30日に共演する彩子さんの計らいだ。
リハ一日目を終える。有希ちゃんとは日本で何度も共演し、録音も一緒にしていた。再びここで一緒に音を出せることが嬉しい。しかも、日本で聴くときとはヴァイオリンの鳴りが全然違っていて驚いた。湿度の関係だと思うが、よく知っている人の音で比較するとわかる。
彩子さんとの共演は初めてだ。ユーフォニアムとの共演も初めて。今回彩子さんには楽器以外にも朗読をしてもらう。素晴らしい熱のある朗読。本番が俄然楽しみになった。
夕ご飯は有希ちゃんと中華料理店へ。とても美味しいお店だった。嬉しい。

8月28日
リハ二日目。彩子さんの朗読がとても良かったので、英語でも朗読してみないかと提案したが、丁重に断られた。それはそうだ。直前の思いつきだった。でも、次回はフィンランド語で用意したら面白いかもしれない。

フィンランドといえば、森と湖と、、、サウナ!これはセットになっているのだ。この日私もこの洗礼を受けた。有希ちゃんのお友達ご家族のお家に伺った。なんと、裏庭の先には湖が。私は日本で水の中に入ることはお風呂以外一切ないが、もしかしたらと思って水着をスーツケースに忍ばせていた。ここへ来て使用する出番がやってきた。水着を着用、浮輪も借りて、いざ湖へ。湖は小さい池という感じの大きさだが、水が濁っていてどれくらいの深さなのかわからない。おそるおそる水の中へ入る。水は冷たい。有希ちゃんは用事でどこかへ行ってしまったので今、たった一人フィンランドの森の奥の湖に体を浸している自分を客観的に見ると、ちょっと可笑しい。実は私は泳げない。というより子供の時以来泳いでいないので、泳ぎ方がわからない。少し岸から離れてみたが、戻り方がわからない。このまま沖に行ったら戻って来られなくなって、向こう岸まで行ってしまって、そしたらこっちまで浮輪を腰につけて水着姿のまま歩いて帰って来なければいけないのだろうか。はたまた夜まで誰にも発見されず沖で浮遊しなければいけないのか、体が冷えて持ちこたえられるだろうか。などとあたふたしながら考え、体をばたつかせてなんとか岸へ戻った。ああ、怖かった。平然と、何事もなかったかのように、庭に備え付けてくれていたポータブルの露天風呂に入らせてもらう。そしていよいよサウナ!サウナは家庭に一つは当たり前のようだ。ガスか何かで加熱された石に水をかけて蒸気を出す。その蒸気を浴びるのが何とも気持ちよかった。もっと熟達すれば、湖→サウナ→湖→サウナ、と何度もリピートできるようになるのだろう。真冬でもこれをやるっていうんだから、フィンランド人は恐ろしい。

ご家族の子供達も一緒に、みんなでわいわいと手巻き寿司をご馳走になる。賑やかで楽しい夜だった。今夜も嬉しい。


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