【Bリーグ】濃密だったCSのQF(島根vsA東京)、及び今オフの移籍市場で感じることを(その3。移籍市場の情勢分析、後編)。

 京都、新HCにキングス元ACを招聘



 5月13日金曜日、つまりこの記事執筆のちょうど1週間前に、
 「京都は、宇都宮の安齋竜三HCの招聘を目指している?」
 をテーマに執筆させて頂きました。安齋さんかはともかく、HCに有力人物の招聘を目指しているのは、まず確実だろうと。実際に実現できるかは、別問題として。




 京都の新HCは、安齋さん以上の大物でした。
 「ロイ・ラナさん」。今季まで3年間、NBAの「サクラメント・キングス」でACを務めました。東京五輪のドイツ代表ACも務めています。

 ラナさんが「志向するバスケスタイル」が現時点ではわからないですけど、サイモンの放出の判断をしていることに照らせば、「アップテンポなバスケスタイル」と考えるのが、より自然でしょう。
 それと、キングスでは確か「ウォルトンHC」及び「ジェントリー暫定HC」の下でのACと把握していますけど、この2人は基本的に「アップテンポなスタイル」を好む傾向でしたので、これに照らしても、恐らくこの方向性になるのではと。


 正直、「安齋さん招聘説」は、「あり得るけど、想像したくないなあ」の感じでした。より正確には、安齋さんが「日本代表HC」以外で、宇都宮のHCの座を去ることが想像できなかった
 ですので、新HCが安齋さんではなかったのは、その意味で正直ほっとしました。勿論これは、安齋さんを高く評価しているからこそです。


 で、ラナさん。ラナさんがこれまで携わった、
 「サクラメント・キングス」「ドイツ代表」
 を、参考リンク添付させて頂きます。




 恐らくですけど、「キングス」「ドイツ代表」のどちらかから、教え子の獲得に動く可能性は高いのでは?と自分は思っています。といっても、キングスの主力クラスは、まずない訳ですけど。

 まず考えられるのは、「ドイツ代表」。
 特に考えられるのは、これから挙げる2選手です。




 1人目。「Danilo Barthel」。「208cm,100kg」。この10月で「31歳」。
 今季はフェネルバフチェ(トルコ)という、ユーロリーグの常連チームに在籍してます(在籍2年目)。
 選手タイプ的には「3PができるPF/C」。2016-2020の4年間在籍していた「バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)」では、インサイドの主力でしたが、今季のフェネルバフチェでは出場機会を減らしていること。
 能力的には、ドイツ代表でも主力レベルであるので、「来日が叶う可能性が少なからずあり、しかも来日が叶えばBリーグでは『違いを生み出せる』可能性が高いのでは」ということで、1人目に挙げてます。


 ちなみに、ドイツ代表経験のある選手でいえば、今季は三遠に「エリアス・ハリス」がいました(すでに退団が発表済み)。




 ハリスの今季の「30分換算でのEFF」は「19.50」です。
 正直自分は、京都の今オフ(来季)の外国人枠は、
 「大物ビッグマン」「ハリス」「ガルシア(佐賀。正PG)」
 この3人での編成がより望ましいのでは、と正直思ってます。




 2人目。「Johannes Voigtmann」。「208cm,115kg」。この9月で「30歳」。
 今季はCSKAモスクワ(ロシア)に在籍していましたが(在籍3年目)、ウクライナ情勢への反発を理由に既に退団しており、現時点では無所属です。

 ちなみに退団時の言葉とされるもの。


 【原文】
 In the current situation, I can't reconcile myself playing for a Russian team. Even if it's just about basketball, it involves symbolism that I think is inappropriate at the moment. The Russian president is responsible for a brutal war, because of which innocent people are dying in Ukraine. Millions of people have to flee their homes, and children, in particular, are losing their homes or even their lives. I just couldn't stay in Russia and carry on as if nothing had happened.
 (「Johannes Voigtmann」、英語版のwikipediaより。)

 【日本語訳】(下手ですが…)
 「現在の状況では、私はロシアの球団でプレーして、自分自身を納得させることができません。たとえちょうどバスケットボールについてであるとしても、それは私が現在不適当であると思う事象を含みます。
 ロシアの大統領は残忍な戦争に対して責任があります。そして、それのため、罪のない人々はウクライナで死んでいます。数百万人は彼らの家を避けなければなりません、そして、子供たちは、特に、彼らの家または彼らの命さえ失っています。
 まるで何も起こらなかったように、私は全くロシアにとどまることができなくて、続けることができません。」



 現時点では、事実上の「無所属」。
 獲得のハードルは、ある意味最も低いかもしれません。
 選手タイプ的には、「Barthelをより重量化した感じ」ですけど、「3Pを積極的に打てる重量型のPF/C」ですので、BarthelよりもBリーグ向きといえるかもです。

 ちなみにCSKAモスクワに在籍する以前の「2016-2019」の3年間では、「Baskonia」というスペインリーグの球団に在籍で、そこでも主力でした。
 ドイツ代表でもBarthelと同様に主力扱いですので、「来日が叶う可能性が少なからずあり、しかも来日が叶えばBリーグでは『違いを生み出せる』可能性が高いのでは」と考えられます。
 京都が、キーウ(キエフ)と姉妹都市関係であることも、獲得の追い風要素になり得るのではと。


 では、キングス時代の教え子を、1人挙げます。
 自分の「願望」丸出しですけど、集客面に不安を抱えている京都の現状に照らせば、獲得が叶えば、戦力面のみならず集客面でも大きなプラスになり得る、と強く考える選手です。




 「ジャバリ・パーカー」。NBA好きならば、名前は知っている人間が多いのではないでしょうか。
 そう、「2014年、ドラフト全体2位」。いわば「かつての若手有望株」です。

 「203cm,111kg」。いまは「『ストレッチ4』タイプの攻撃型PF」です。
 「2020年2月~2021年3月」に、キングスに在籍歴があります。キングスでは専ら、控えのPFでした。
 2022年1月にセルティックスを解雇されて、現在は「無所属」です。
 恐らく本人は「NBA復帰を諦めたくない」、でも恐らく「NBAに居場所はもうない」の立場です。ですので、獲得の可能性は「可能性は高くないけど、少なからずあり得るのでは」と。

 NBAで居場所をなくした理由は、主に2つです。
 第1の理由は「2回に及ぶ、左膝の前十字靭帯の断裂」。
 第2の理由は「守備力の拙さ。リバウンド力が高くないこと」です。
 その一方で、「スティール力は一定程度ある」ようで、2019-2020の「アトランタ・ホークス」時代は「平均1.3スティール(26分出場)」を記録してます。


 元NBA選手で、ハレルソン(SR渋谷)、ケリー(SR渋谷)、マカドゥ(SR渋谷)が、質の高いパフォーマンスを示し続けていることに照らせば、パーカーは「来日が叶えば、Bリーグでならば『優良外国人』になり得るのでは」と想像する感じです。

 「あの『元NBAドラフト2位指名選手』が京都に入団!」
 となれば、そのインパクトは絶大でしょうと。
 勿論、リスクはあります。でも、その「リスク」に臨む価値は大きいのではというのが、一バスケファンとしての自分の考えです。




 かつて、2018年9月に京都がサイモンを獲得したとき。
 「韓国リーグ得点王、京都上洛。」
 と、大きなインパクトを示しました。
 もし、パーカーの獲得が実現できれば、
 「元NBAドラフト全体2位、京都上洛。」
 となるのではないかと。そして願わくは、ニュービル(大阪)、ビュフォード(島根)のように、
 「日本は人々が温かくて住みやすい。ここで1年でも長くプレーしたい」
 と思える感じになれば、より望ましいと。実際、「ハレルソン、ケリー、マカドゥ」はいずれも、気付けば日本でどっぷり活躍してます。
 ハレルソンは「帰化を希望している」との噂ですし、マカドゥは「来季からSR渋谷と新たに3年契約」とのことです(尤もSR渋谷の公式発表では、契約年数については言及されていませんが)。




 仮に、パーカーの入団がもしも実現すればですが、「帰化枠/アジア枠」は、フィリピンリーグで「6年連続MVP」の「June Mar Fajardo」を推します。パーカー、ハリスはいずれも「203cm」とアンダーサイズになりますので、「オールドセンター」(208cm,113kg)の「Fajardo」(恐らく「ファジャード」?)は、最適任といえるのではと。それに、
 「フィリピン代表の絶対的センター、京都上洛。」
 とできますし。


 【2022-2023シーズン(今オフ)、京都、ロイ・ラナ政権での「現時点での理想布陣」(A案)】
 (「30分換算でのEFF」を付記。)
 スタメン([ガルシア][29.40〈B2〉]-細川[6.80]-[葛原][4.59]-[パーカー][×]-[ファジャード][×])
 主な控え(鈴木達[11.62]、[KJ松井][8.37]、[杉浦][5.36]、[竹内公][12.04]、[ハリス][19.50])
 他の控え(小西、小室)[←特別指定選手からの本契約]



 あくまでも「現時点での理想布陣」です。かなり「願望」が入ってます。
 ただ、「鈴木達」「細川」の2人以外は、「総入れ替え」が事実上確定ですので、それを踏まえての上述の選手編成を示してます。

 森川(横浜BC)の争奪戦は、京都が「総入れ替え」ということを踏まえると、大阪により分があるのではとの読みから、ここでは外してます(「大阪はピンポイントで森川の争奪戦に補強資金を注ぎ込めるだろう」ことも、理由の一つです。昨オフに辻を逃していることを踏まえるとなおさら)。それと、細川も(森川と同様に)「得点特化型」ですので、攻守のバランス的なことも考慮しています。細川は「将来のミスターハンナリーズ」になって欲しいですので。

 葛原(北海道)を補強候補に入れてるのは、「DF型」の選手は絶対に補強が必要で、その優先順位は高いと考えるからです。攻撃面での計算は正直あまりできませんけど(満田[5.26]と正直、同程度でしょう)、スティール能力の高さは魅力といえるのではと(「30分換算」で「1.08スティール」)。
 KJ松井(富山)は、これは自分の願望が入ってますけど、NBAに造詣がとても深いですので、ラナHCと選手の「架け橋役」を兼ねての意味で、「復帰に全身全霊を注いで欲しい」との想いを込めてます。


 【2022-2023シーズン(今オフ)、京都、ロイ・ラナ政権での「現時点での理想布陣」(B案)】
 (「30分換算でのEFF」を付記。)
 スタメン([ガルシア][29.40〈B2〉]-細川[6.80]-[葛原][4.59]-[パーカー][×]-[ファジャード][×])
 主な控え([佐々木][12.83〈B2〉]、[KJ松井][8.37]、[磯野][10.75〈B2〉]、[竹内公][12.04]、[ハリス][19.50])
 他の控え(小西、小室)[←特別指定選手からの本契約]



 「より守備力を重視」をイメージしたのが、この「B案」です。
 佐々木、磯野(いずれも熊本)と、「B2上がり」の選手が2人入っています。
 熊本は今季、B1昇格を逃しました。ですけど佐々木、磯野は今季、高いスタッツを記録しており、特に「スティール能力が卓越」しています。
 (「30分換算」で、佐々木は「1.53」、磯野は「1.98」。)
 「失点数の減少」と「ファストブレイクの増加」を目指せるのでは、をイメージしています。


 ですけど、細川、鈴木達(「B案」では鈴木達は外れてます)を除けば「事実上の総入れ替え」です。総入れ替えの規模は、昨オフの広島と同等以上です。正直、ブースターの反発は不可避です(というか、サイモン、永吉、前山マネージャーの放出の時点で、ブースターの反発を充分に買ってますが)。
 だけど「新B1」を考えると、京都の「志向するバスケスタイル」の具現化のためには、ここでの再構築はやむを得ないとの判断かなと。それに今季は、正直「志向するバスケスタイルが見えづらい」感じは否めませんでしたので。

 どうなるかは、蓋を開けないとわかりません。正直いまは「祈るような気持ち」が本音です。「どうなるか、見てみよう」、いまはこれに尽きます。
 ですけど一方で、「正直、ついていけてない」思いも、ゼロではないです。「何かを変えなければいけない」ことはとても共感ですけど、選手編成の具体的な陣容が見えてきたときに、「勝率.400~.500」のラインを現実的に描ける選手編成であって欲しい、これが現時点での正直な想いです。

 (5.21追記:ガルシア[佐賀]の残留発表のことを見落としていました。ごめんなさい。ですけど、文面はこのまま残させて頂きます。申し訳ないです。)


 「三遠が大野HCの招聘を目指す」、あり得るのかなあ…?

 実はここ数日で、この噂が急浮上しています。

 「三遠が、千葉の大野HCの招聘を目指しているらしい。」

 京都の「安齋HC招聘説」は、「『ダブドリvol.12』での鼎談記事」が大きな根拠でした。
 で、今回の三遠の「大野HC招聘説」は、「三遠の新社長が、千葉のフロントの出身だから」が根拠になっています。




 正直、「大野HCにメリットがある?」が、現時点での自分の解釈です。
 少なくとも、千葉側から大野HCを切るとは考えづらいこと。
 富樫を擁している限り、「CS出場」を目指し続けることは現実的であること。
 京都の場合は「親会社の変更による事実上の増資」が根拠の一つでした。ですけど三遠は、「事実上の増資」の話は現時点では聞こえてきません。
 三遠の現時点での資金力的に、「大野HCが納得できる戦力を用意できるのか?」という疑問符が、正直自分の中では拭えないのです。

 ですけど一方で、「ゼロではない」とも思ってます。
 理由は、千葉は「戦力的に、頭打ちの感じが拭えない」こと。
 言い換えれば、千葉について「これ以上の伸びしろが見込めない」と判断している可能性があることです。特に、このCSのQF(第1S)での、ギャビン・エドワーズ(帰化枠)の姿。心配との声が多く上がってましたけど、「いわれてみれば、いままでとちょっと違うよなあ…」と。エドワーズは「来季構想外」の判断になっても仕方ない、正直そのような感じに映ってました。
 そう考えると、大野さんの立場として「新しい挑戦がしたい」と考えても、全く不思議ではないです。

 で、三遠は、「太田、山内、半澤、S・ラベナ、ヒサタケ、早坂マネージャー以外は『総入れ替えでは』?」という噂まであります。まあ、想像の域を出ませんけど、正直「あり得ないことではないよなあ」と。
 ただ、三遠が「有力なHCの招聘を目指している」可能性は高いと思ってます。

 特に、「テーブス(宇都宮)に興味を示している説」。テーブスは「正PGを確約できる球団への移籍説」が噂されていますが、三遠の復活のためにも、テーブスの一選手としての飛躍の意味でも、移籍が実現できれば「win-win」ではあるんですよね。この「テーブス獲得説」が実現できそうならば、「大野HC招聘説」は、可能性は増す感じにはなります。
 ですけど一方で、現有戦力でだと、特に「松脇」。「宇都宮、琉球、大阪」が興味を示しているとのことであり、現実論として「DF型として今オフの移籍市場でとても価値が高い選手」になっています。
 「テーブスを獲得できて、松脇を残留できて」、それでやっと勝負になる感じといえるのでは、と自分は思っていますが…。




 もう一人、招聘を目指しているのではと考えられるのが、内海知秀さん(現日立ハイテクHC)。早坂マネージャーが北海道時代に、「HCとマネージャーの関係」でした。
 現時点で、早坂マネージャーは三遠に残留しています。そう考えると、早坂マネージャーのラインで、「内海知秀さん招聘説」は「可能性としてはあり得るし、大野さん招聘説よりは説得力があるのでは」と。その場合、早坂さんが「アシスタントGMを兼ねる感じで」をイメージしています。

 勿論、これも「蓋を開けないとわからない」です。大野さんも内海さんも「現職のHC」ですし、こればかりは「相手があること」ですので
 可能性としては「ゼロではない」。いまいえることは、この感じです。曖昧な解釈で申し訳ないですけど。
 それと、早坂マネージャーは三遠に残留するのか。契約満了の発表が次々とある中で、現時点で発表がないということは、早坂マネージャーは「三遠に残留すると考えてよいよね?」と自分は解釈していますけど(一バスケファンとしては、三遠が絶対に最優先で残留させねばならないのは「ヒサタケ」と「早坂マネージャー」と思ってますので!)。


 広島の岡崎GMの補強方針、どう読み解く?

 ―ミリング監督の1年目をどう見ますか。
 「クラブが目指すのは堅い守備から、アグレッシブに攻撃していくスタイル。監督も理解し、体現しようと努めてくれた。選手とよく話し合い、課題に向き合う文化もできつつある。」

 ―具体的な反省点は。
 「やはり守備。攻守の切り替えが遅く、機動力やローテーションに課題があった。強みになると見ていたリバウンドも下位で、圧倒できなかった。選手の誰が悪いという話ではなく、偏った編成の問題だった。」

 ―来季に向けて課題をどうクリアしていきますか。
 「基本的には今のチームを成熟させること。選手個々が課題を感じ取り、克服していければ最高だ。主軸を一気に代えた昨オフと違い、大幅に代える必要はない。選手間の連係や相手との駆け引きが習熟すれば守備は良くなる。攻撃面も終盤は互いの強みを理解し、得点する形ができていた。

 ―これらを踏まえた今オフの補強戦略は。
 「まずはしっかりと残留交渉を進め、ピンポイントで補強する。外からも得点できるインサイドの選手や、強い守備ができる選手が増えればチームに厚みが出る。来季こそ必ずCSに行くために動いていく。」

 (『中国新聞デジタル』2022年5月10日付配信
 「ドラゴンフライズ今季の反省は『やはり守備』 岡崎GM、現チームの成熟が基本線」より引用。)



 広島の岡崎GMが、地元紙『中国新聞』に対して語ったインタビュー記事です。特に重要ポイントと判断した部分を、「太字強調表記」させて頂いてます。


 【今オフ、広島の現時点での選手編成の動向】
 残留(寺嶋、辻、マーフィー、メイヨ)
 残留有力(朝山、佐土原、青木、船生、井手)
 退団へ(ケネディ、エチェニケ、ジャクソン、柳川)

 →(これを読み解くと、「理想布陣」は…?)
 スタメン(寺嶋-辻-マーフィー-[外国人]-[外国人]
 主な控え(青木-[松脇or白濱]-船生〈佐土原〉-メイヨ-[アジア枠])



 「外からも得点できるインサイドの選手」「強い守備ができる選手」
 「要補強ポイント」は「この2点に集約し得る」と宣言しているようなものです。
 恐らくですけど、日本人選手の補強は「DF型のSG/SF」を1人獲るかどうか?と自分は読んでいます。はっきり言えば「松脇(三遠)の争奪戦に参加するかどうか」と。それ以外は、恐らく可能性は低い感が…と。
 松脇が獲れれば(「宇都宮、琉球、大阪が興味」と既にいわれてるが)、それがベスト。獲れなかった場合は、「葛原(北海道)、加藤(京都)」あたりでしょうか。特に加藤は、精神的支柱の役割も担えるので一案ではありますけど(尤も攻撃面では多くは期待できないが)。
 あるいは、島根が比江島獲りに動く場合、白濱(島根)が移籍市場に出ると考えられますので、白濱は有力候補といえるでしょう。

 そう考えると、来季の広島は、「宇都宮に近い、守備志向の強い布陣?」をイメージしていると考えられます。特に控え陣は、「青木」「松脇or白濱」(←恐らく白濱?)「船生」と、守備力を特徴とする選手がずらりと並びますので。




 「アジア枠」については、「Justine Baltazar」という若い「3PができるPF/C」の獲得が既に内定しているとのことです。どんな選手かはわからないですので、申し訳ないですけど。

 「外国人選手」については、下記の2人が思い浮かびます。というか「可能性が高いのでは」といってもよいと自分は正直思ってます。


 「3Pができるセンター」でいえば、「ハーパー(京都)」で即答でしょう。今季は「FG試投数(768)」に比して「3P試投数(236)」が多い。FG試投のうち「30.7%」が3P試投です。3P成功率も「37.7%」で水準以上です。


 「強い守備ができる選手」でいえば、「ヘソン(佐賀)」が最有力でしょう。「B2上がり」ですけど、「30分換算」にすると
 「EFF[24.76]、スティール[2.00]、リバウンド[9.51]」

 「SF/PFを兼務」できる、つまり選手編成に柔軟性を持たせられることも、大きなプラス要素です。特に「2.00スティール」は、大きな持ち味といえます。
 今季は「FG試投数(758)」及び「3P試投数(208)」で、FG試投のうち「27.4%」が3P試投です。3P成功率は「32.2%」でまずまずの感じです。成功率が高いとはいえませんけど、「SF兼務の『ストレッチ4』」として一定の計算はできるのではと。


 【2022-2023シーズン(今オフ)、広島、「現時点での理想布陣」】
 (「30分換算でのEFF」を付記。)
 スタメン(寺嶋[13.75]-辻[13.06]-マーフィー[5.78]-[ヘソン][24.76〈B2〉]-[パーカー][19.94])
 主な控え(青木[7.05]、[白濱][3.24]、船生[7.14]、メイヨ[18.25]、[バルタザー][×])



 こうしてみると、「イメージ通りの補強戦略に成功」できたとして、
 「外国人、アジア枠がどれほど機能できるか」
 「マーフィーの成長。スタイルによりフィットできるか」
 この2つが特に重要になるように映ります。


 比江島、ベンドラメはどう動く?(現時点でのイメージ)



 今オフの最大の注目は
 「比江島(宇都宮)」「ベンドラメ(SR渋谷)」
 この2人にほぼ集中であるように映ります。で、このことは、いままでのnoteで繰り返し言及してきた感じでもあります。

 ここ数日で、比江島、ベンドラメ、それぞれに具体的な噂が出てきた感じがあります。


 【比江島(宇都宮)】
 ・行動基準は「優勝したい」が第一義。「最後は故郷(福岡)により近い西日本の球団で」ということも、昨オフからずっと噂されている。
 ・今季の「30分換算でのEFF」は「18.04」と、キャリアハイ級。この8月で「32歳」という年齢に照らしても、「長期大型契約」の最大かつ最後のチャンスといわれており、今オフ移籍説の根拠の一つ。
 ・鍵を握るのは「宇都宮の『年齢構成』『財政事情』」。「年齢構成的な高齢化の改善」「総年俸の削減を意図」の説は、昨オフからずっと噂されてきた。今季のCSが、宇都宮の現在の「コアメンバー」でのラストダンスとの説も、これが根拠にある。
 ・現時点で、宇都宮はCSのSF(準決勝)に進んでおり、優勝の可能性があること。ただ、宇都宮が「長期大型契約」を提示できるかは不透明ともいわれている。
 ・興味を示してる球団として「島根、広島、大阪、京都」が挙がっていたが、広島は「岡崎GMによる補強方針」に照らすと脱落か。総入れ替えの感がある京都、再建状態の大阪も、「優勝したい」という比江島の行動基準に照らせば符合せずで、これも脱落。
 ・故に結論的には「宇都宮に残留」or「島根に移籍」の2択と考えてよい。島根は正SGが要補強ポイントであり、比江島を獲れれば「win-win」といえる。「優勝を目指せる」「故郷により近い西日本の球団」「長期大型契約を提示できる」「アップテンポなバスケスタイル(バズソー)」の4条件を全て満たすことも、「島根移籍説」により説得力がある。
 ・ただし、今季のCSで宇都宮を優勝に導けば、残留の決断の可能性はある。その場合「年俸面で折り合う」ことをおのずと意味するが…。



 最新情勢だと、これはあくまでも自分の読みですけど、「島根がより有力だけど、今季のCSで宇都宮を優勝に導けば、宇都宮に残留の可能性がより高まるかも」になります。裏を返せば、今季のCSでの優勝を逃せば「島根への移籍」がほぼ濃厚では?と。
 ただ、宇都宮が「年齢構成での高齢化の改善をしたがっている」というのは、どれほどこれを重要課題として考えてるのかにもよります。宇都宮は、松脇に加えて、山口(北海道)も獲得候補として挙がっているので、若返り路線自体はそうだろうと思いますし、山口の宇都宮移籍説は(地元選手で、若手有望株なので、「新たなる旗頭」になり得る。守備意識が高いので、宇都宮に符合できそうだし、「山口の宇都宮行き」は「有力では」と読むが)、比江島の移籍説に拍車をかける感じではありますが、果たして。


 【ベンドラメ(SR渋谷)】
 ・SR渋谷に7年間在籍で「SR渋谷の象徴」。しかし、昨オフの金丸、辻の移籍劇で、今オフは「球団の象徴だが、移籍の可能性があり得る唯一の有力日本人選手」と注目されるように。
 ・この11月で「29歳」。年齢及び代表活動を考えると、今オフは「残留で『生涯SR渋谷宣言』か、移籍で『優勝したい』か」の「決断のオフ」になる。
 ・今季の「30分換算でのEFF」は「15.53」と、キャリアハイ。しかし一方で所属球団はCS出場を逃した。しかも直近の2年は、SR渋谷は移籍市場で有力日本人選手が来ない状況が続いており(はっきり言えば、戦力的な「頭打ち感」)、残留決断の場合は「優勝したい」から遠のく可能性が高い
 ・ここ数日で「複数球団からベンドラメに興味。具体的なオファーを既に出した球団が」との話が。興味を持っている球団として「A東京、群馬、秋田、大阪」が挙がっている。
 ・「優勝したい」を基準に考えれば、群馬は脱落が有力(補強資金的には満たし得るが)。大阪はニュービルとの兼ね合いを考えると現実的とは言えない(加えて森川、松脇の方が、より「要補強ポイント」といえる)ので、これも恐らく脱落。
 ・残るターゲットは「A東京」「秋田」。移籍するとすれば、この2球団のいずれかSR渋谷で培ったバスケスタイル的には、より符合するのは秋田だし、秋田は正PGが「要補強ポイント」なのでドンピシャではある。ただし秋田だと補強資金的にやや不安感の解釈も。一方でA東京だと「優勝したい」の条件により合致し得るが、志向するバスケスタイルはいわば「真逆」であることが不安要素。移籍先にA東京を選択の場合、SR渋谷ブースターの猛反発が想像できることもマイナス要素といえる。
 ・可能性としては「SR渋谷に残留」と「A東京or秋田への移籍」が半々。尤も移籍の場合は秋田がよりベターなように映るが、補強資金を用意できているか(秋田は「古川への残留交渉」も今オフの重要な要補強ポイント。ちなみに古川も「移籍の可能性あり」といわれている)。



 最新情勢だと、これもあくまでも自分の読みですけど、ベンドラメは「残留」「A東京」「秋田」「群馬」の4択が、手元の選択肢といわれています。ただ、群馬については「優勝したい」の基準から外れるので、ないと思うけどなあ…?と自分は思ってます。
 移籍の場合、最も符合するのは「秋田」と自分は思ってます。
 ちなみに秋田は、昨オフの比江島の移籍説のときも、「最も符合できそうな球団」として実際に挙がっていました(尤もこのときは、「秋田はさすがに資金力的に比江島の獲得には動けないだろう」もセットでいわれてましたが)。


 仮に、SR渋谷のブースターの立場に立ったときにだと、勿論、想像の域を出ませんけど、

 残留(ありがとう!)
 A東京(裏切り者!金の亡者!恩知らず!)
 秋田(まあ「家庭的な雰囲気」なことを含めて、仕方ないかな…)
 群馬(えっ?全く新しい挑戦がしたい、ってことかな?)

 恐らくですけど、この感じになるのではと。


 【ベンドラメ(SR渋谷)、現時点での「4つの選択肢」。】
 【残留】
 ◎「ミスターSR渋谷」の称号を勝ち取れて、「引退後のことを最重要視」するならば「最善の選択肢」「永久欠番」も恐らくほぼ確定の感が。
 ×「優勝したい」からは恐らく大きく遠のく可能性が高い。また、代表活動からも大きく遠のくリスクが。

 【A東京】
 ◎「優勝したい」の基準では「最善の選択肢」生活圏を変えずに済むこともプラス「長期大型契約」を最も提示できる感が。
 ×SR渋谷のブースターからは「裏切り者」の烙印のリスクが特大。また、志向するバスケスタイルが真逆であることも大きな不安要素。

 【秋田】
 ◎「志向するバスケスタイル」「正PGを確約」「優勝へのラストピース」と、一選手としては「自分を輝かせる最善の選択肢」といえる。
 ×「補強資金を捻出できるか」、不安要素はこの1点。尤も「要補強ポイント」は正PGにほぼ絞られてるので、捻出できる可能性は高いと映るが。

 【群馬】
 ◎「補強資金を捻出できる」「正PGを確約」「新アリーナ完成の看板選手」。既に具体的なオファーを出した?との噂も。
 ×「優勝したい」が移籍の判断基準といわれており、この基準に最も符合しない。尤も判断の第一義が「優勝したい」でなければ、話は別だが…。



 「どうなるか、見てみよう」。
 いまはただ、この思いにつきます。
 ですけど、比江島、ベンドラメに限らず、どの選手にもいえますけど、
 「選手自身が、自分自身を最も輝かせ得る、最も後悔のない決断をして欲しいです!」
 このことが、自分が今回の記事で、最も伝えたいことです。
 この想いが、届きますように。


 【バスケットボール#9C】

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