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保育器としてのわたし

妊娠8ヶ月を迎えるところですが、
切迫早産で絶賛入院しています。

今日で1週間目。

入院自体は初めてでは無いと思いますが、
ま、27,8年も前の頃ですからね。
前回の入院。

その時は、喉の腫瘍の切除でした。
祖父が大好きなアセロラジュースを箱買いしてきてくれたことを覚えています。

それはさておき。

なもので、2018年、32歳。
4人部屋の4人目の住人となった私(と、子。)
そうか、お子を入れると、合計8人居る訳ですね。
なんてことだ。

看護師さんもお医者さんも親切だし、
ご飯もとても美味しいし、4人部屋ではありますが、
使えるカーテンの中の空間は広めです。

点滴と生活音が昼夜問わず響くのと、
お風呂に制限がかかっているのと、
日中とにかく暇なのが、不満といった所です。

そんな中でも、
うちの小さな赤ちゃん(推定、女子)は、
毎日ポコポコ動いていて
激しい心音を毎日聴かせてくれます。

私は夢の中でも、妊娠中で
彼女の事を気遣いながら、毎夜色々な世界を旅しています。

「赤ちゃんを立派に育ててくれている」
「生かしてくれている」
と、夫は言います。

正直、もう、やんなっちまうな。
って思いながら過ごす事もあるけど、
一生のうち、たったあと数ヶ月なら。

そして、最悪の場合。
私か、彼女か、どちらかが死ぬことがあるなら。

親子でいられる期間は今だけなのかもしれない。

勿論、そんな事は口が裂けても言えませんが。
母子ともに健康に、これからも過ごせることが、
一番なのだけれど。

母の実母は、出産後に亡くなってしまっているので
余り他人事とは思えなくて。

そんなことを、少しだけ。
思いながら、

「ゆっくり出ておいで」と
今日も話しかけています。

1986年生まれ。上京して12年目、母親になる事になりました。好きなものはサボテンと音楽です。