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「臭いもの」に嘲笑われる日々。

考えたくないことが多すぎる。ので、もの書きをする。世界史を勉強する。コーヒーを淹れる。それでも、時間は余る。


尻の下でがたがたと鳴る蓋。押し込められた臭いもの。「出てくるな」ぼくは言う。それで、大人しくなるはずはない。より騒がしくなり、尻に敷かれているくせに、ぼくをけらけら嘲笑う。


ぼくは、イヤホンを付けていることが多い。SpotifyでもYouTubeでもなんでもいい。ノイズを掻き消してくれるなら。


それでも、隙間を縫って責め立てる声。被害妄想です。わかっています。わかっているから、消えてくれないかな。下手に出ても、意味はない。ぼくはぼくをいじめている。


「帰りが遅くなったから、不安にさせちゃったの?」「いや、まったく関係ないよ」この世の終わりのような顔をして出迎えてしまったために、誤解を招いてしまった。


パートナーは、ものすごく優しい。ので、昨日も充血させた目を潤ませて、一人反省していた。パートナーとは関係のないところで沈んでいたので、こちらはものすごく申し訳ない。


作りおきの夕飯を温め、YouTuberにやいのやいの言いながら食べていると、圧し掛かっていた不安が(未だに圧がひどいけど)どうでもよくなってくるのだった。


薬のおかげで、頭がぼんやりする。「薬のせいで」かもしれない。副作用で、色んなことを忘れやすいぼく。でも、苦痛から逃れられるなら、それでもいい気がした。


まったく関係ない話。ぼくは、リストカットをしたことがない。でも、自傷したことは何度もある。自傷は、リストカットだけじゃない。ぼくの場合は、腕を何度も引っ掻く。血が滲むまで。気が済むまで。


痕になったことは、今のところない。別に残ってもいいんだけど。残っても、気にせず世間に晒すけど。周りはいい迷惑だろうけど。


(自称)離人症のぼくは、色んなことがどうでもいい。薬の副作用かもしれない。もともとかもしれない。わからない。生まれたときから、どうで、ぼくには、欠陥が、


尻の下の蓋は、今朝も暴れている。臭いものは「さっさと出せ」と反乱を起こしている。いつものこと。


反乱なら、とっくに成功しているよ。ぼくは思う。一人になると――なにかすることを止めると――自分で自分の首を絞めようとする。ぼくからぼくへのいじめは止まらない。たすけてよ。誰に言えばいいの。


無意識に、手の甲を引っ掻いていた。赤い線が三本走った。

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