ずっと、怒っている気がする。
もちろん、ぼくが。
何に?
誰に?
わからないけど。
突然雨が降って、また突然晴れたりするせいだろうか。
ぼくの中で、何かが暴れている。
アルネは、腑に落ちない顔をして、首をかしげた。
ぼくにしか見えない、ぼくだけの女の子。
鉄瓶に水を入れる。
沸かす。
湯呑に注いだあとは、鉄瓶の水気を取る。
……うん。これくらいは、出来る。
ぼくは、震えを抑え込もうと、こぶしを握ってみた。
震えは、より強くなる。
力を抜いてみた。
少しだけ、ましになる。
ぼくは、不安に効け、と思って、白湯を飲み干した。