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苦しい、悲しい、薬があっても

まともに起きられなくなり、一週間は経った気がする。


10時か11時に、なんとか起き上がっても、ふらふらする。


外出の用意をすると、足元がもたつく。四肢から力が抜けるのを感じる。


外へ出るのが、怖い?


そういえば、ここ最近、出かけるときは、パートナーと一緒だった。一人でどこかへ行くのは、昨日、ずいぶん久しぶりな気さえする。やはり、引きこもるのはよろしくない。いや、調子がよくないから、大人しくしていたんだけど。


15時か16時か、友人がコーヒーを淹れているところを訪れた。あとで、他の友人も来た。一人では、スーパーにも行かなかったくらいなので、本当に人に会っていなかったぼくは、どれだけ喋っても、上手く喋れている自信がなかった。帰るころには、足元がまたもたついていた。


ぼくは、どこまでだめになるんだろう。


帰ってから、なにもないところで、何度かつまずきかけた。ようやく力が戻ってきたはずの四肢から、また力が抜けるのを感じる。全身が冷たい。ブランケットにくるまっても、どうにもならない。


パートナーが帰ってきて、一緒にカレーを食べた。パートナーは、おいしいと言ってくれる。いつも。ぼくが家事をすることに、感謝してくれる。ぼくは、働いていることの方がすごいと思う。いつも。


もし、ぼくと同じ立場の他人がいるとしたら、その人に対して、そんなことは思わないだろう。というか、思わない。ぼくはたぶん、自分がなにをしていても、自分をだめに思うんだろう。


ぼくが、ぼくとして生きているだけで。ぼくを生んだ人達は、ぼくを許さない。もし、許されていたとしても、ぼくは、ぼくを生んだ人達を許さない。


ぼくは、ぼくとして生きていたいから。ぼくは、一生許されないし、許さない。だから、一生救われない。


ぼくは、いつも笑っている。好きな人達の前で。


ぼくは、いつも怯えている。好きな人達の前で。


どちらも、本当だ。


ぼくをないがしろにした人達と同じように、一度でも奇異な目で見られたら、どうしよう。お前は普通じゃない、と。また言われたら、どうしよう。こんな風に考えることは、ぼくが好きな人達を、侮辱することになるんだろうか。わかっていても、考えずには、怯えずにいられない。


苦しい。


希死念慮を抑える薬が、切れかけている。いつもより、早めの受診予約をした。


薬がないと、笑わないと、ぼくは生きていけない。


悲しい。

デッサン16日目

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