今日の日付に、少しばかり、目を見張った。
あれを終わらせて、これを終わらせて。が、ほとんど進んでいないことに気付く。とはいえ、大晦日までには終わるだろう。それに、新年に間に合わなかったとして、どうということもない。
けれど、身綺麗にしておきたい気持ちはある。
だんだん回ってきた口に、アルネはくすくす笑う。
ぼくにしか見えない、ぼくだけの女の子。
どれだけ寝ぼけていても、ミルが豆を挽くときの振動で、少しずつ目が覚めてくる。同時に、薫りが立ち上って。
身も心も、少し余裕が出てきた気がする。
あれを終わらせて、これを終わらせて、今日中にあれを、明日中にはこれを。上手くできるだろうか。上手くできなくても、いいか。
ぼくは、少し軽くなった体で、センリョウとの初対面を思い出していた。