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物語とわたしをつなぐ「しおり」

最近、好んで「しおり」をよく使います。

活字の本を読む人は日常的にしおりを使う人もいるでしょう。一方、マンガを好きな人はあんまり使わないんじゃないでしょうか。だって読みはじめたら、その単行本一冊読み切っちゃうかたのほうがきっと多いですよね。

もちろんマンガ1冊読むのに1時間かかるというかたもいると思うので、一概には言えませんが、わたしは例えば『ONE PIECE』だと20分くらいなので、ひと昔前であれば読むなら1冊読んじゃうことが多かったです。

じゃあなんで最近、しおりを愛好しているのか。
単純に活字の本を読むことが多いのがひとつ。もうひとつはマンガも乱読・並読が多くて、ごく細かい時間でも手にとって2ページでも3ページでも読みすすめられるときに、読める分だけ読みすすめるという生活を送っているからです。

マンガも活字も、とにかく細かく読んでしおりを挟む。
またちょっと時間ができたらしおりの部分から読みなおす。社会人たるもの時間は作るものなんて言説がどこかにありましたが、ほんと数多くのコンテンツに触れたいという願いを結実しようと思ったら、細かい時間をひろっていくしかないんですよね。

そんな感じで、しおりを実際に使いだしてわかったことがあります。
その、しおりって……すぐなくなるんですよ。

1冊読みおわって、また次の本に使うまでにそこらへんにおいて置き、また次の機会があれば使う。基本はこのくり返しのはずなのですが、いつの間にか「……あれ?あのしおり最近見ないな」と思ったら最後、その子はもう手元に戻ってくることはないのです。単にわたしがずぼらなだけかもしれませんけど、本当に気がついたときにはもういなくなっているのです。

そしてわたし、このなくなりかたには身に覚えがありました。みなさまご存じ「妖怪ピック隠し」です。あいつの再来に間違いありません。
ピックってギターとかを弾くときにつかう、ちっちゃいプラスチックの破片みたいなやつですね。これです。

これギターとかベースやってた人には絶対身に覚えがあると思うのですが、ピックってほんと絶対すぐにいなくなるんですよ。

わたし気に入ったピックはずっと使いたい人なので、まとめて買うことにしているのですが、学生のときにラルクのTETSUさんのピックを20枚買った覚えはあるのに、今ではほとんど手元にありません。
数年前にストレイテナーの日向秀和さんのピックも20枚買ったんですけど、確認できるもので10枚程度。いつのまにかどっか行くんですよ。ホントに。妖怪の仕業としか思えません。これはガチです。

そんなわけでこの年にして、世の中には「妖怪しおり隠し」なる悪の妖怪がはびこっていることに気がついた冬の日なのでした。
わたしの経験上、人間にできることはなにもありません。できるだけ長く手元にいてほしいと願いながら、今日も今日とてしおりの場所を探り、続きからちまちまと続きを読むしかないのであります。


#エッセイ #コラム #しおり #本 #妖怪ピック隠し #ピック #マンガの話がしたい

「欲しいものリスト」に眠っている本を買いたいです!(*´ω`*)