とある病気に罹患した時の話【2】

【前編はこちら】
とある病気に罹患した時の話【1】

神様ありがとう。その日のうちに診てくれるだなんて。行けます。では夕方の〇〇時〇〇分に来て下さい。予約を確定させて電話を切る。安堵した。これで少しは状況が好転するかもしれない。安堵したのが良かったのか、そのまま布団に横になり少しだけ眠りにつけた。

夕方前に起きる。身体は鉛のように重い。でも病院予約出来たし行かなくてはと何とか身体を動かして移動を開始する。病院は最寄り駅から電車で20分の所。ここで1つ問題が起きた。特急電車に乗れないのだ。電車に乗ろうとすると身がすくむ。結果各停に乗って移動出来そうだったのでそうしたのだが(身体が拒絶してもすぐに降りられる安心感から)、普段2時間近く掛けて通勤していた身からしたら考えられない事だ。乗車中の1分が10分のように長く感じられた。これまで出来ていた事が出来ない事の恐怖は相当なものだった。

どうにか病院のある最寄り駅まで来る事が出来た。どうやって降りたかは覚えていない。病院は駅の近くにあったのでそれは有難かった。病院に着き受付を済ませ診察室に呼ばれて中に入る。先生がいた。先生は開口一番「どうなさいましたか?」と聞いてきた。

言葉は足りなかったが今置かれている状況を全て話した。足りない所は先生が言葉を補ってくれた。結果、病名を書く事はしたくないので書かないが(※病名を直接伝えているのは親族(親兄弟)と会社の人間(上長と人事)と信頼している友人だけ)所謂心の病だと診断された。そして今すぐ休む事が必要なのですぐに休職するよう指示が出た。

これで事態は好転してくれるのだろうか。少しでも前に進めたからそれは良かったのかも。そう思っていた。ここから地獄のような毎日を過ごす事になるとは知らずに。

続く。

とある病気に罹患した時の話【3】

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