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一座建立 いちざこんりゅう (茶道)

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タイトルの「一座建立(いちざこんりゅう)」は茶道で出会ったことばです。茶道に触れる中で、学んだこと、感じたことを記します。
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2018年2月の記事一覧

マァ!お若いのね~

先日、「オロジノフゼイ オトコノマ お茶でのあいさつ」で学生時代のことを書いたら、そのころに着付けを習ったことを思い出しました。 無料の着付け教室だったのですが、そこでは、やはり無料ということもあり、講義の途中で2回ほど、着物や帯の即売会がありました。 私は学生中だったこともあり、強く勧められることもなく、ただきれいな着物や帯を見させていただき、楽しかったことを覚えています。 そう、楽しかったことと、もうひとつ思い出したのが「お若い」という言葉。 着物や帯を見ながら、 「

オロジノフゼイ オトコノマ お茶でのあいさつ

茶道では、お茶を点てる亭主(ていしゅ)と正客(しょうきゃく:ゲストの代表くらいのイメージで)の間であいさつが交わされます。 学生の時は特に定型的なあいさつ表現をお稽古で学びました。 そのひとつに「お露地の風情、オトコノマ、お道具の取り合わせなど…」という表現がありました。 茶道部を見学に来ていた人が初めてそれを聞き 「えっ?男?」と驚き、ボーイフレンドの話かと思ったよと 言っていました。 たしかに… 茶道のなかで「オトコ」と言ったら「お床」で、つまり「お床の間」のことを

お茶本のご紹介『日日是好日』著:森下典子

茶道関係の本のご紹介です。 『日日是好日』(にちにちこれこうじつ) 著者:森下典子氏 新潮文庫 25年間、茶道を学んだ著者によるお茶エッセーです。 今年(2018年)、映画化もされますね。 25年間も長くお茶を学ばれている方のエッセーですが、 茶道に関する予備知識は全く必要なく、すらすらと読めます。 「著者にとっての茶道とは何か」という視点で書かれています。 茶道って、敷居高いけど、なんだか気になるという方におすすめします。 私は、茶道と離れているときに、たまたま手

茶道での「ごちそう」は食べ物だけではないようです

冬真っただ中です。 寒いです。 今日のお稽古は、筒茶碗という、口の広がりがないタイプのお茶碗を使わせていただきました。 冬の寒い時期に使うお茶碗です。 口が広がらずに筒状になっているので、冷たい空気に触れにくく、 通常のお茶碗よりも茶が冷めにくくなっています。 寒い季節に、いつもよりいっそう熱いお茶。 お茶の温度もごちそうのひとつです。 いつものお茶碗とお点前が若干変わるのには 閉口しますが、それもお客様に熱いお茶をお出しするための 工夫です。 ちなみに夏は平茶碗とい

ビートたけし×茶の湯

私が、高校、大学とお茶を続け (決してまじめに取り組んだとは言えないのですが) そして、また、はじめた理由は、あるテレビ番組を見たことが理由です。 それは、1998年の「茶の湯 自在」というNHKの番組で 裏千家家元千宗室が北野武にお茶を振る舞うという内容でした。 番組では家元の茶事の準備から当日、その後の映像があったと記憶していますが その中で、忘れられないシーンがあります。 北野武を迎えるにあたり、お茶室に向かうまでの庭、露地(ロジ)をお弟子さんがきれいに整えていま

お茶会に招かれたとして、もうひとつ覚えていくとしたら ~体をかがめてお茶碗を見る訳

前回、「お茶会に招かれたとして、ひとつだけ覚えておくとしたら」では、お茶碗に正面があることをお伝えしました。 これで、お茶碗を回す理由がお分かりいただけたかと思います。 さて、余裕があれば、もうひとつ覚えてください。 それは、 お茶会は亭主(ていしゅ:お茶会の主催者)のもてなしを 味わう場であること。 そして、そのもてなしの気持ちは、お茶碗など道具に表され、 客は道具を拝見して、亭主のもてなしを味わうということ。 (道具以外にももちろんお菓子やお庭の手入れなどにももて

ちょっと変わったお茶のお稽古 七事式(しちじしき)

かつてお茶を学んでいた学生の頃には、聞いたことのなかった単語のひとつ 七事式(しちじしき)。 日常生活では聞いたことない単語でも、なんとか漢字をあてはめて 意味を想像することができますが、 お茶のお稽古では、漢字があてはめられず、 カタカナの状態で耳に飛び込んできます。 七事式もそのひとつ。 さて、七事式(しちじしき)とはなんでしょうか? 「稽古の流れに変化を加えることでそれ(怠慢、マンネリ化)を引き締め、稽古の意味と精神をも喚起しようと工夫されたもので、 実際の茶の湯

「利休にたずねよ」とか「へうげもの」とか お茶ものの小説やマンガ

せっかく、茶道を再開したので、茶道をより知りたいと思い、 入りやすい小説やマンガを読んでいます。 「利休にたずねよ」は、先生から 「映画、すごいわよ!出てくるお道具が素晴らしいの」 と教えていただき、さっそく見てみました。 しかしながら、私の目は、まだ全然、お道具の素晴らしさを 捉えることはできず…。 (でも、本当に素晴らしいお道具が家元から提供されているらしいので、 ご興味のある方はぜひ!) あわせて、「へうげもの」。 こちらは、利休の弟子である古田織部(ふるたおりべ)